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地域コミュニティでどうやって食っていくのか③

②の続き。

地域コミュニティってボランティアっぽい?

なんか、地域活動やってます、というとボランティアを連想しませんか。PTAとか、子ども会とかも「地域」に関わってるからボランティアみたいな?

私は、じつはボランティアってあんまり好ましく思っていません。と書くと、怒られそうだし胸張って言う感じのことでもないのだけど。。

もちろん、災害時などにすべて実費の手弁当で駆けつけてくれるボランティアの方々を指しているのではありません。継続的な地域活動のことです。

無償でというのはとてもすごいことだし、各活動母体は人件費として予算をキープできるくらい余剰な資金があるわけでもないのが一般的。対価を支払えない人々や団体にとっては、なくてはならない存在が「ボランティア」の方々です。でも、この”無償”というのは、実はとても危険

無償の危うさ

人の善意の上に成り立つ活動というのは、その中心人物が活動を休止したときに消滅する危険があります。自分や家族が病気になったら。収入UPのために働く必要がでて、時間が取れなくなったら。・・・築いてきたコミュニティは、簡単に消滅します。消滅させないためには、誰かに活動を引き継いでもらえばいい。

熱い想いは理解してもらえても、「身も財布も時間も削る」活動は生活していく上ではなかなか厳しい!想いだけでは、家族を説得するのは難しいですからね(…実感しています)。では、活動に向く人というのは、どういう人なんでしょう?「身も財布も時間も削る」ことに耐えられる人ってことですよね。地域活動への想いがあるのが前提としても、金銭的な見返りが必要のない裕福な人 or 自己犠牲のもとに身を削って活動する人のみが請け負うことになりそうです。

想い✖お金時間

この3つすべて兼ね備えている人、地域にどれくらいいるんでしょう?皆さんの周りにどれくらいいます?

長期間存続するための課題をクリアする方法

想いお金時間このうち、「お金」と「時間」の2つをクリアできるのが「資金面で安定していて給与として活動費を払える」というシステムを持つ組織ということになるんです。あとは、「想い」があれば大丈夫。

まあ、「お金」というのは運営コスト+有償の人件費だとして、運営コストを下げて、人件費をねん出するというのもひとつの手段ですね。収入を増やすか、支出を減らすか。一般的な店舗や会社の経営と同じで、運営計画を練るにあたってどちらも大切なこと。

まず、固定費を減らすということで、家計管理でも一番効果が高い家賃が安いところに場所をかまえる、ことで大きく改善できそうな感じもありますが・・・そういうところは郊外だったり、路面店的なところは無理だったりして、地域コミュニティとしては人が集まりにくいという別の悩みが出そうです。

じゃあ、NPO団体とかにして助成金とかで資金入ればいいんじゃないの?

助成金とか補助金とかって、年に何回も募集がたくさんあって、〈学び舎しおらぼ〉も昨年2回チャレンジしました。

・・・2回とも審査に落ちましたー!!涙

準備はとても大変でした・・・! 何回読んでも頭に入っていかない難しい要綱を読み解き、商工会に何度も通って書類を作り、期日に間に合うように送付して。そして、理由がわからないままに審査からこぼれ落ちる結果となりました。。審査に通ったところの屋号と内容(タイトルのみ)は、webページで閲覧できるので確認してみましたが「なぜここが審査通って、うちが落ちたの??」と思うばかり…。正直まったく差がわかりませんでした。昨年よりも今のほうが忙しくなったので、しばらく補助金チャレンジする余裕はありませんね、、

じつは補助金申請を有償で請け負ってくれるプロもいます。でも、多くの小さな団体は資金が足りないから補助金申請するわけで、、そこにお金を使う余裕はないです。PCそのものが苦手で、誰も申請書を作れないって団体も多いですしね…。

今回法人化を進めるにあたって、司法書士や社労士にお願いしたら早く済むことも多々あるけれども、士業の人に依頼をすると10万円はかかります。やはり資金不足なウチも、そこにお金を使えないので私が自分でやってます。(自分でするのも、勉強になるので悪くないですよ)頼りになる税理士さんがついているので、相談しながら進めれられるし、税務関係はお任せすることができて助かっています!

人をもっと雇って、業務分担したり同時進行で進めたりしたいですが・・・やはり人件費問題で今は無理です。笑 そこをボランティアでやってもらうというのは、大変さがわかっているだけに、善意の搾取な気がして信条に反します。

運営にマンパワーが必要
→いや、人件費に余裕がない
→外注に出すか
→いや、外注費がない
→自分でやるか
→時間がない、やはりマンパワーが必要・・・以下∞

卵が先か、鶏が先か、という感じのおはなしだけど、とにかく資金が潤沢にないとスムーズな申請や事務処理ができないのが実情です。

マルチタスクな人材がいないってことのほうが普通

補助金、助成金などでいちばん有利となる、NPO法人がうまく立ち上げられたとして、その後の運営も毎年のように提出物や事務処理があります。最少人数でやろうとすると、ひとりひとりがマルチプレイヤーになる必要があります。事務、接客応対、広報、webやSNS周りの更新、企画などなど・・・部署ごとに人を置けないから一人何役でもするのです。

私は自分でいうのもなんですが、けっこうなんでもできます。

基本的なPC操作(Excel、パワポ、Photoshop、illustratorなどなど扱えますがWordはちょっと苦手)と、ネット周り、ZoomやChatworkなどのアプリ、OneDriveなどのクラウド系も多少は…。

告知活動としても、LINEOfficialAccount(LINE運営)、Instagramは継続研究中、ホームページもプラットフォームを利用すれば、そこそこ自分で作れます。

動画編集もコロナ期のクラウドファンディング以降勉強しはじめ、YouTubeも立ち上げることができました。こうやって文章を書くことも好きで、blogなどを日々書くのも時間があれば問題ありません。人と接することが好きです。大きな車もあるから備品買い出し、移動も自分でできます。

もともとリフォームプランナーですし、図面が描けるためイベント企画資料(警察や消防などに当日の配置図を提出します)に困ったこともありません。プレスリリースを出しての告知活動、経営自体を日々研究することも好んでやっているため、ストレスも溜まっていません。

そして、地域コミュニティで一番大事なこと。人を観察して、見守っていくか、介入するか、どういう風にアプローチをして支えていこうか、という勉強も継続して、知識を更新していこうとする気持ちが持続しています。

しおらぼも5年目に突入して、いろんな人とお話してみてわかったこと。それは、自分みたいに雑食タイプ(よく言えばマルチプレイヤー、悪く言えば広く浅い器用貧乏タイプ)があまり居ないということ・・・。だから、私のようなやり方で少人数で運営するのは、実は非現実的なんだというのが結論です。

いま、私が倒れたら、〈学び舎しおらぼ〉はなくなってしまうかもしれません。そうならないために、スタートからいてくれているスタッフを大事にして、強化していく時期ですね。


④につづきます。



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と、リフォームプランナー(※ほぼ紹介で仕事してるためHPなし)もやっています。

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