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ちょうど、ゆでたまごくらい。

家に引き篭もりまくって、胃もたれするとかいう謎の不健康状態に。このままじゃ鬱になっちまう(というか、既になりかけている)と危機感を覚え、とにかく体を動かす行動をとることにした。そう決めたのは、今日のお昼ごはんの後に作った、おやつのヨーグルトパンケーキを食べてからのお話である。

自堕落な生活から抜け出すには、新しい本に出会うしかない!という思考に落ち着き、私のオキニの図書館へ向かうことに。あの図書館へ行くときは、20分ほど電車に揺られていつも向かうのだが、今回は違う。片道およそ40分かけて、自転車に乗って向かうことにしたのである。御年24歳のピッチピチに若い私にとって、7km近くある図書館までの距離を自転車で行くことなんぞ、朝メシ前超えて前日の晩メシ前である(「前」が多すぎて意味わからん文になった)。
けれども、なんかもうちょい、いつもと違うことをしたい。というよりも、何か他の用事もついでにできたら……そこでピンと来た。

そうだ   銭湯、行こう。

そのアイデアがうかんだ瞬間、私は素早く身支度を済ませた。マップで探してみると、図書館の近くに、ちょうど銭湯があることを知る。いつもの行き方とは異なる方法、電車の座席ではなく自転車のサドルに座って始まる小さな冒険の始まりに、少しワクワクした。

国道沿いを走り、大きな◯◯筋や◇◇通りを通る。見たことある地名、初めて目にする交差点、長年住んでいるのに気づかなかった景色たちがそこには沢山あった。久々すぎる運動に、頭や腰が痛くなったが、自転車走行し、そうこうしているうちにお目当ての銭湯に着いた。

今回入った銭湯は、サウナ&タオルレンタル付きで1000円近くする銭湯だった。一等地の外れにあるので、まあ妥当なのかもしれない。値段で迷うなんて、私の名が廃る!そんな気がしたので、えぇいままよ!の勢いでそのボタンを押してやった。

浴場に行けば分かった、私の決断は英断であったと。お風呂の種類は、屋内に5種類、露天にもお風呂1種に水風呂に、サウナとその前にプラスチック製の椅子×4。頭と体を洗った後にお風呂で体を温めてから、ようやくサウナ室へ。

サウナの扉専用のカギのようなものを引っ掛け、ついに入室。体感的に、結構暑そうな予感。裸眼で入室した私は、おめ目を細めて丸い温度計を確認してみた。視界がぼやけて全然見えないけれど、時計で言う「2」の辺りに、おそらく針は指されていた。
ん?温度計だから多分100℃は超えてそう……?いや目盛りを見間違えたのかな……てかこれ時計か……いや短針が見当たらないから温度計だな……えヤバくね???そりゃ入った瞬間から暑すぎるわけだ。
通常なら10分は入りたいところだけど、胃の調子が悪いことを思い出し、その途端なんとなく気持ち悪くなってしまったので7分くらいで退室した。すぐさま水を体中にかけ、颯爽と水風呂に入る。あー、これこれ。血がドクンドクンと、体の末端まで巡る感覚。

1分ほど水風呂に入り、あがってから椅子に座って始まる外気浴。そうして、頭や体がひっくり返るような、天変地異でも起こったかのような、あの境地に陶酔しだす。このとき、私は口が半開きになって醜い状態になるので、今回はタオルで顔を隠すことにした。

この半開きの口になりながら、なぜかこんなことを思った。
「この口の感覚、ちょうどゆでたまごくらいなら入るかもしれんな。」
この考えが浮かんでしまったがゆえに、1セット目の外気浴は、私の口に入るゆでたまごのサイズを考える時間となってしまった。
ちなみに2セット目の外気浴では、「たまごMサイズのゆでたまごは、さすがに口に入らんよな。やっぱりSサイズか~」とか、ゆでたまごの大きさについて厳密に考えてしまっていた。何をしてるんだ、全く。

あと、ここの銭湯は、めちゃくちゃ高温で水深の深めなお風呂(足だけ入れてみたけど全身浸かるのは無理だった)があったり、その隣に強烈すぎる電気風呂(全方向から電流が流れてるタイプ)があったりと、サウナだけでなくお風呂でもいっぱい楽しめる所だった。この2湯は、体調がすこぶる良いときにリベンジしたいところである。
残っていた半分のポカリスエットを飲み干し、空いたペットボトルと頭の中にあるゆでたまごをゴミ箱に捨て、銭湯を後にした。

幸せな銭湯タイムが終わり、図書館で気になっていた本を借りまくって、家路につく。そんなポワポワの気持ちのままで、今日の一日は終わった。



今日のところは、こんなもので。

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