見出し画像

これが未来の生活スタイル。遊牧民のように旅をしながら暮らす理想のノマドライフの提案。

地方創生×ITで、エンジニアを地方によぶ取り組みが多くなって来ています。そんな中、シンギュラリティ・ソサエティの代表中島に、地方の役所の方から相談があり、【エンジニアが地方に住むには、住みたいと思うには何が必要か?!「理想のノマドライフとは」】をSlackで議論をしました。その議論の一部を公開します。

理想のノマドライフを提案

中島: 先日、某市の市役所の人に、東京から人を来てもらうにはどうしたら良いかと相談されたので、今時のノマドをターゲットにしたプロジェクトを提案してみました。

  • 木造の一戸建てではなく、最新の設備のマンション。インターネットは完備され(費用は管理費の一部に含まれ回線は超高速)て、宅配ボックスがやたらと充実

  • 各戸の浴室は充実していなくても良いから(独身用はシャワーだけ)24時間いつでも温泉に入れる共同浴場があって、汗が流せるスポーツジムもあり(どちらも管理費の一部)

  • 各戸に3〜4畳の畑が付いていて(歩いて行けるところなら多少離れていても大丈夫)スプリンクラーとネット(ネットカメラとかを設置するよう)が完備。自分で野菜を育てることも出来るし、近所の農家に委託も出来る。委託した場合は、収穫の4分の1をもらえる。

一戸建てではなく、マンションタイプ

有本: マンションタイプは良いですね。田舎暮らしをするにしても、多くは一軒家のかなり古い中古住宅や古民家しかない。防音性や気密性の高い都会のマンションに慣れた都会の人に古い一軒家タイプだけを提供するのはだめです。
ノマドで一ヶ月くらい住むとして、1人で来るのか、チームで来るのか、家族でくるのか、などの条件にもよりますが、例えば開発チームでくるなら、開発合宿的に、会議室、ホワイトボード、プロジェクターなどの設備があると良いですね。

家族・子供の生活環境の充実

有本:未就学児童の子がいる家族が一ヶ月ノマドライフをする場合、子供が自然でのびのび遊べるところ、一時保育できるところ、小児科の病院や、手軽に食事を食べられるところが近所にあるとよいですね。
特に食事はランチとディナーの間の午後2~6時の間にお店が閉まったり、夜6時などの早い時間に閉店しないこと。夜も飲み屋さんしかないと子供をつれて食事に行けないので、夜でもしっかりとしたご飯を落ち着いて食べられるお店があると良いですね。さらに翌朝用にパンがテイクアウトできると更に良い。

私はノマド生活で沖縄に数年住んだときは、マンションの目の前にリゾートホテルあって、いつでもテイクアウトできたのと、歩いて子供と海に行けたのが良かったです。仕事と遊びが近くて、食生活に困らないのはとても重要だと思いました。

リゾートノマドスタイル

地方の人との発想のギャップ。マンションがいいよね!?

中島: その役所の人から、最初に返って来た反応が、「こんな田舎にマンションはないでしょう。みんな一軒家に住みたがるはず」という答えでした。

有本: 地方の人はそういう発想ですよね。アパート、マンションより一軒家のほうが良いという価値観。私は、田舎はマンション立ててそこに集約して住むのが、災害にも強くて良いと思っています。1Fをピロティーにしておけば水害にも強いですし、よほどの手抜き工事か、活断層の真上に建てない限りは巨大地震でも倒壊するような心配はありません。火事にも強い。様々な管理もまかせられますので、炎天下での除草なども不要です。冬も温かいし。都会での快適な環境は維持しつつ、自然がすぐ目の前にある、というのが理想です。

中島: 最近は、コンビニが中食に力を入れているので、新しいタイプのコンビニのパイロットプログラムとしても良いかも。宅配ボックスの中に、保温ボックスや冷蔵ボックスがあれば、食べ物を配達してもらうことも出来ますね。

有本:  冷蔵できる宅配ボックスは良いですよね。宅配便の受け取りのために午前の予定がブロックされるのは、困りますからね。

中島: 自分が育てたカボチャを美味しく煮てくれる近所のお婆さんの料理が、アツアツで届くとか。

有本: 近所の人が、テンポラリーな人を歓迎してくれるような地域ならよいですね。ノマド最中に地元の夏祭りや盆踊りなどの行事に参加できれば、第2の故郷になります

中島: 冷蔵できる宅配ボックスが充実していると、自分の部屋には冷蔵庫を置かずに、そこに届いたビールを一本づつ飲む、という悪用をする人がいるかも。それはそれで面白い。

有本: コンビニを冷蔵庫がわりに使っている感覚ですね。
一ヶ月くらい住むとなると、自炊もすることもあるので、調理器具などは揃えておいてほしいですね。食材も調達しやすいように。
BBQスペースも必須です。
東京の人であれば、車は持ってないかもしれないので、カーシェアもあるとよいです。もしくは、自転車(レンタルサイクル)。

中島: 調理器具といえば、真空調理(sous vide)はすごく良いですよ。BBQとも相性が良いし。料理がエンジニアリングになります。

有本 : そういったキッチンスタジオあると、更に良いですね!

中島: 確かに。真空調理はそれぞれの食材を真空パックするので、他人と一緒の鍋で調理しても嫌じゃないし。

有本: 単身用の部屋なら、キッチン無しで、スタジオでワイワイ、家族用ならキッチンも必要ですね。

中島: 常に60度、65度、70度に保たれた大きな水槽があって、自分の食材に名札をつけて放り込むだけ。
時間がたったら部屋に持ち帰って、周りを強火で焼いて食べるだけ。BBQもいいですが、実はガスバーナーが最強です。

有本: 簡単で良いですね。

中島: こんなのです。

有本: 香ばしくなりますね!

中島: 仕事しながら調理が出来るし、失敗がないので、自宅で働くエンジニアには最高です。料理チャンネルになってしまった。

有本: そこの地域を知るには一ヶ月くらい住むのが一番良いので、こういう事ができる場所が全国にあれば、旅行のような暮らしができて良いですね
今だと、子供が小学校に入るまでが、ノマドライフする機会なので、こういうスタイルが一般的になると良いですね。

中島: その土地特有の食材が旬な時期に行くとか楽しそうですね。

有本: 食に拘るならそうですね。
遊びなら、冬は雪山、初夏は沖縄とか。秋は、食材の美味しいところ。

海外も視野に!オンライン・ホームスクーリングが必須。

中島: 1ヶ月ならビザもいらないので、ハワイも良いですね。夏は日本よりずっと涼しいので、避暑地として。

有本: ですよね、一ヶ月なら海外も視野に入れられますね。
移住という言葉は重たいので、一ヶ月単位でいろいろな国をめぐれるとよいです
気に入ったら、最終的にそこに住む。
教育がどこに住んでも継続して一貫して受けられるようになれば、学校行き始めてもこういうスタイルができるのですよね。人は土地に縛られすぎなので、そういう変化がほしいです

中島: そのためにも、オンライン・ホームスクーリングは必須ですね。

有本: そうです!
こういった生活スタイルができるようになれば、一極集中する必要もなくなりますし、魅力的な地方都市は人が集まります。

中島: 普段の勉強はオンラインで行い、体育、音楽、科学の実験だけ地元の学校に行くとか。人とのふれあいは重要ですが、算数とか国語の勉強は一人でも出来ます。

有本: 体育も、子供向けのスポーツクラブに行くとかでも良い。学校の体育は、子供の運動能力に合わせて教えるわけでないので。

中島: ですね。1ヶ月単位で、自分のレベルに合ったスポーツが選べる。

有本: そうですね。学校に行っても、体育のスポーツは学期単位やる運動の内容変わるのでそれで問題ないですよね。小学校の体育は、スポーツの専門家の先生じゃないので、内容のばらつきがおおいですし。

中島: 1ヶ月だけ地元のサッカーチームに入ったノマドの子供が、劇的な逆転シュートを決めるとか、漫画になりそうですね。

有本: 音楽も、地元の音楽教室でも可ですね。

中島: 音楽の先生もノマドでも構いませんね

有本: そうですね!先生もノマドになれますね。科学は、さっきのキッチンスタジオの科学実験キットをおいておきましょう

中島: 今度は、教育チャンネルになっちゃいましたね。

有本: ですね。すぐ、脱線してしまいます。
でも、こういうのがあれば、地方の活性化になりますよね。

中島:こんな住宅の設計、プロジェクト立てて真剣にやりましょうか?

有本: やりましょう!!イメージとしては、山形のスカイタワー41です


また、こちらの対談の中で、
「エンジニア育成学園都市を作る」話をしています。

中島氏:日本って、高専という仕組みがあるじゃないですか。あれは本当に素晴らしいと思うんです。僕は普通の高校を卒業して、大学に行ったけど、かなりムダな勉強をしなくてはいけなかった。それよりも、特にエンジニアは、高1ぐらいから5年間鍛えれば、すぐに社会で通用します。そこからGoogleとかAppleとかにリモートで働けるエンジニアをてることは簡単にできるので、日本は高専という仕組みをもっと、活用すべきだと思っています。

それから、日本は今、少子高齢化が進んでいるのでそれを考えると、日本の海が近くて景色が良くて、食べ物もおいしいけど過疎化が進んでいる地域に、学園都市を作るといいと思うのです。そこに、エンジニアリングの高専を1個作って、その周りに、リモートオフィス用の恵まれた環境の住居を作るんです。リモートで働くエンジニアたちが住みたくなるような環境。ネット環境が良くて、マンション形式で、景色は良くて、スポーツジムがあって、展望フロアには温泉が出ているようなところなら皆喜んで住むので、そこにリモートで働くエンジニアを育てる。
今は、企業を誘致する必要ないんです。リモートで働くエンジニアを誘致して、学園都市を作って、そこでエンジニアたちにボランティアで働いてもらうといった形であれば、けっこう面白い学校ができるのではないかと思います。
司会:今、徳島の神山町が「神山まるごと高専」という、高専を作ろうとしていますが、そこにはすでにリモートオフィスもあるし、Sansanなどエンジニアリングの事務所もあります。そこでは、デザインも起業も教えるというので、私もワクワクしています。そういう高専の仕組みをうまく活用していくことが、これからの教育でとても重要だということ、そして高専を勧める先生たちがもっと増えてほしいというのも、学校の現場にいて思います。どうしても理科が得意な子、算数が得意な子しか行かないようなイメージがまだあるので。

『学校をUpdate!Web3時代の教育を考える』礒津政明×夏野剛×中島聡 連載対談4.学びの多様性!学びたい時に学ぶことができる環境が大切


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?