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あの人気サービスはこうして生まれた!「BASE」のペルソナは創業者のお母さん

BASEは誰もが簡単にECサイトを作成できるサービス

Web上で簡単にECサイトを制作できるプラットフォームサービス「BASE」。

インターネットに詳しくない人でも手間をかけずにネットショップが作れる素敵なサービスですが、どのように生まれたのかを調べてみると面白かったので、ご紹介したいと思います。

BASEは2012年にリリースされ、2年半程度で約17万店舗もの登録数に到達したことで大きな話題を呼びました。

その後も順調にサービスは成長し続け、現在は登録数が90万店舗を突破。マクロミル社の調査によれば3年連続でネットショップ開設実績No.1に選ばれています。

BASEといえば、創業者の鶴岡裕太さんがリリース時に大学生だったことも当時は話題となっていました。そして、このサービスはたった1人の人物のために作られたそうです。

BASEは創業者の鶴岡さんがお母さんのためにつくった

その人物とは、鶴岡さんのお母さんです。

当時、ハイパーインターネッツ社でCAMPFIREなどのプロダクト制作にエンジニアのインターンとして携わっていた鶴岡さんは、母親から言われた「ネットショップをやってみたい」の一言からネットショップのサービスを作ってみようと思い立ったそうです。

鶴岡さんのお母さんは、大分県で婦人服の小売店を営んでいます。ネットに詳しいわけではなく、開設・運用コストもかけられない。お母さんがネットショップを作るには、当然難しい機能はNGで、どの機能も出来る限り少ないクリック数で完了させる必要があります。

そうなると、「お母さんの手間を減らす開発」がベースとなります。どんなに新しくて画期的な機能を思いついたとしても、「お母さんが使えないのでは?」と思ったものは採用しなかったとのこと。

さらに、登録後30秒〜1分程度でショップを開設し、開設したその日から販売開始できるスピードにもこだわっています。それ以前のネットショップ開設サービスは決済の都合などで開設まで2〜3週間も時間を要するのが普通。しかし、お母さんは2〜3週間空くと飽きてしまう。せっかく登録までしてくれたのに離脱させるのはもったいない。

すぐに自分のネットショップが手に入る喜びをお母さんに味わってもらえるよう、とにかくスピードに注力したのです。

「機能をつけない」「成長させない」という基本を徹底

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当初は母親のために作ったサービスだったので、事業化することは想定していなかったという鶴岡さん。しかし、リリースしてみるとインターネット界のビッグネームに称賛され、すぐに数千人規模のユーザーが集う結果に。個人で対応しきれない事態になったことからリリース翌月、急きょBASE株式会社を立ち上げたのだそう。

お母さんの背後に大勢いた、インターネットに詳しくない人たちの心を見事に射止めたBASE。

同社のその後の成長ぶりは先述したとおりです。

成長に伴ってサービス規模がどんどん拡大していく中でも、慣れ親しんだ操作や画面が変わることのないよう「機能をつけない」「成長させない」という基本を徹底(やりたいことが増えてきたユーザーには、無料または一部有料で機能を追加できるサービスも提供)。

見事にターゲットのニーズに応え続け、日本を代表するネットショップのサービスとなったのです。

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