サマーホリディ/そして筋肉の夢をみる

 大阪の中心っていったら、ひとつに梅田をはじめとする「キタ」が挙げられるけど、キタエリアを切り取るように流れる大川を挟んで東は、ちょっと郊外って感じになる。梅田から東進して橋をひとつ渡ると都島区です。
 川をひとつ渡ると、町の表情がガラッと変わっておもしろい。で、そんな川向こう、大阪メトロ都島駅のちかくに、ずっと行きたかった喫茶店があった。
 いや、別にものすごい何かがあるっつーわけじゃないんですけど、単純に、なんだか良い雰囲気だなぁ、と思い続けていた。窓からのぞくと、近隣住民らしき人たちが年齢問わずくつろいでて、店内はヨーロッパっぽい(ざっくり!)人形や調度品が置かれていて、レトロでおしゃれ。でも親しみがある。
 住民に愛されてるんやろな、というのが伝わってくる喫茶店は良い喫茶店! しれっと地元民のふりして、潜入したくなる。
 で、行ってきてモーニングを頂いてきた。

 トーストふわふわ。美味しかった。それに、スタッフさんもテキパキ元気で、くつろげつつも一日のイグニッションとなるひとときを過ごせた。

 んで、ごちそうさまして、ロードバイクで来てたので、さあこっからどこ行こうってなるじゃないですか。

 で、あの、近くに複合商業施設「ベルファ」あるから、そりゃ行くじゃないですか。好きなんですよね、なんか。郊外の中規模ショッピングモール。
 そういう場所に活気あると、地元のひとに愛されてるんだろうなぁ、とか、生活に欠かせないライフラインかつ娯楽の中心なのだろうなぁ、とかそういう感じが伝わってくるので、地元民のふりして潜入したくなる。
 まあとくに何するってわけじゃないんですけど、ぶらぶら本屋とかファンシー雑貨店とかのぞいた。
 あの、ファンシー雑貨店みたら必ず寄るようにしている。ファンシー雑貨店には必ずぬいぐるみコーナーがあり、そこで、ふんわか蒸し上がったアイツ達にエンカウントするかも知れないからだ。みんな大好き〈ひげまんじゅう〉です。知りませんか? そうですか。

 いろんなファンシー雑貨店やゲーセンのクレーンゲームコーナーに行った体感では、〈ひげまんじゅう〉はとてもレアだ。
 でも「ベルファ」のファンシー雑貨店にはかつていたんだよなぁ。で、買って帰った子もウチにいる。あの、種類がね、たくさんあるんですわ。なので、別の子いるかなぁ、と探すのが習慣になっている。結果、どの種類以前に〈ひげまんじゅう〉コーナー自体なかったが。
 まあ、そういうシーズンもあるよ。全然ある。で、またあるとき立ち寄ると、ふわっと居たりするのだ。
 だから、また来る。今日は帰る。

 帰りにTSUTAYAに寄って映画を借りようと思った。何を借りよう。近所のTSUTAYA、「ジョン・ウィック」いつになったら返却されるんだ。ずっと「ジョン・ウィック」を観たいのだ。今日も貸し出し中だったので、いっそ2作目を借りるか? と思った。良い映画なら何作目から観ようが関係なくエンターテインメントの坩堝へぶちこんでくれるであろうと思ったけど、ふと目に付いた「ベイウォッチ」がサイコーに夏っぽくて良いなと思ったので「ベイウォッチ」を借りて観た。

 誰もがハピネスフルに遊ぶカリフォルニアのビーチの安全は、ライフセーバーチーム「ベイウォッチ」が守っている。
 躍動する筋肉! セクシーな美女! ベイウォッチは皆の信頼と羨望の的であり、親しい友人であり意中の恋人だ。
 だが、ビーチは平和なだけではない。水難事故や船上火災、さらには犯罪の影も……。
 普通は犯罪はポリスの領分だが、超法規的ライフセーバーたる彼らは、マジでヤバい犯罪集団を相手にすることになろうとも「いや、ビーチの安全のためだし!」と自分たちで解決しようとする!

 めちゃめちゃ楽しい映画だった。ぼくもこのビーチの近くに住みたい。ベイウォッチが守る海で遊びたい。
 そして身体を鍛えたい。

 あの、生きてると、なんかのタイミングで「身体を鍛えたい」って思うことがある。ありますよね。ある。
 それが、思っただけで何もしなかったり、ちょっと鍛えるけど三日坊主で終わることになったり、まあそんなもんだと思うんですけど、それわかっててまだ「身体を鍛えたい」って衝動をいだけるの、めっちゃごきげんじゃないですか。
 ごきげんだなぁ。そして眠る。

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