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コーヒーでバトル

 出張コーヒー屋をしています。
 イベントとかのケータリングでコーヒーをその場で淹れるみたいなやつです。
 かれこれ7年やっている。エッ、7年か……自分でびっくりする。

 もともとはあれなんですわ。コーヒー屋のバイトでハンドドリップ覚えてからハマり出して、一時期くるったようにコーヒーのことばかり考えていた。見かねた友人が、コーヒーを淹れる人を求めてるイベントを紹介してくれ、出張コーヒー屋セトコーヒーの誕生と相成った。

 えー、で、まあ、楽しいポイントはいろいろあるんですが、今日おもったのは、異ジャンルとバトルできると言うことだ。
 いや、たいていは、ぼくが勝手にバトルと思ってやってるだけなんですが。

 ともかく、イベント出店が主になるわけですよ。イベントっても様々で、オーガニック食材を集めた市みたいのや、ライブBARでのケータリング、占いだけが集まるフェスのドリンク担当、山奥でもってチェンソーで木を切る横でコーヒー淹れたりもした。

 で、音楽のライブとか舞踊とかの傍らでコーヒー淹れる場合の話です。

 メインは、まあ、演奏や舞踊なわけなんで、お客さんもそっちに注目している。でも、ワンドリンク制だったりするので、我に注文がくる。
 そこで、ぼくがよくやるのが、イベントのシステムに従って気軽に注文したお客さんに対して、がっしがしの真剣のマジでコーヒー淹れる、というおこないだ。
 いや、まー真剣に淹れるのは当たり前なんですけど、淹れ方もいろいろあって、同じ珈琲豆を同じ分量使って淹れる場合でも、「おいしく淹れる淹れ方」と「コーヒーをひとくち口に含むことをスイッチとして意識を天体の彼方までブッ飛ばすことを目的とした淹れ方」があり、後者はちょっと手間がかかり注文が混みだすと成立しなくなる可能性もあるが、できる限りそれをやる。そりゃあ、よりマジな方が良いので普段も後者の方をやりますが、ライブや舞踊の傍らでコーヒー淹れるときは特に、気分が、ノる。
 演奏とかパフォーマンスメインのイベントの場合、お客さんは多くの場合、ドリンクに対して油断している。たぶん。
 相手がウィークポイントをさらしているところに、最大威力のコーヒーで、刺す!
 その瞬間、お客さんの心を奪うのは、我がコーヒーか、ライブやパフォーマンスか。
 そういうバトル。そういうバトルを勝手に仕掛けている。
 勝手に仕掛けているだけなので、別に勝敗はわからん。
 でも結果的に、よきパフォーマンス、アロマ、エモーションを刺激するドリンクのグルーヴで、ハピネスフルなアトモスフィアに包まれれば、最も幸いであるなあ、と思っております。はい。

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