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新入社員を増やす?ベテランを鍛える? ~筋肥大と神経同調~

・筋トレしようと思っても何をしていいかわからないあなた、筋トレしてもうまくいかないあなた、肘や手首が痛くなって高重量負荷を諦めたあなた、筋トレして扱う重りは増えたけど競技力が上がらなくて困っているあなたへ。
*注*すでにBIG3の正しいフォームを身につけ、順調に記録を伸ばし、体重以上のベンチプレスをアップで行うような方には全く参考にならない記事です。怪我を恐れて自重トレ重視をしているチキンから同族へのメッセージです。

「筋力トレーニング」には種類があります。

A・新入社員をたくさん増やす。
 「戦いは数だよ!」方式で筋繊維を増やしていく方法。とても大規模ですごそうに見える会社になります。
B・今いる社員の数を重視する。
 自分の身体を「チームワークの良い精鋭」の筋肉に変えていく方法。いわゆる細マッチョ主義です。

 簡単に言えば、
A「人手が足りません! 新人増やして欲しいっす!!」と社員が悲鳴を上げる仕事をさせるパターンと、
B「部下が使えません、チーム教育します!」と中間管理職が悲鳴を上げる仕事をさせるパターンがあるわけです。

A新人勧誘作戦 たくさんの筋肉を増やし、大きな会社、たくましいあなたへ。

  あなたが、「細すぎコンプレックス」ならAの筋肥大方式を強く推奨します。1回だけ持ち上げることのできる重さを調べ、その7~8割の重さを10回操作するぐらいが適正のトレーニングです。この方式では、一度いまの自分の限界を調べる必要があります。限界を調べるのは危険だから、サポートする人が居るところでやる方がいいです。そのために、細かく重さを変えられる道具があると便利です。つまり、大きな重りから小さな重りがたくさんあって、あなたの身体を守るパートナーが居るところ。いわゆるトレーニングジムですね。ジムでの重りを扱う普通のトレーニング理論になります。
*ぶっちゃけ、他の方のページの方が充実してます。

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 一応マックス重量を調べなくても、10回やって力尽きるトレーニングをすると、だいたいそのぐらいの適正な負荷になっています。ただ、人間は心が弱いので、筋肉はまだいけるのに心(脳)の方が先にリタイアします。だから十分に追い込めず10回に届かなかったり、20回ぐらい出来る軽い負荷を10回終わって満足します。
※脳がブレーキをかけるのは、それなりの理由があります(腱・関節を守る:後述)
 きちんと筋肉君達を追い込むことが出来たら、彼らはばたばた倒れます。一部は、プチプチ小さな筋断裂を起こします。そこで、悲鳴を上げた彼らは、「もっと人手が欲しい」と増員を要求するわけです。こうして、筋肉は太くなります。
 ただし、1セット10回取り組んだだけでは筋肉君達はきちんと倒れてくれません。最初に出動するグループAが倒れても、スペアのグループB、グループCが控えています。よって、トレーニングは3セット程度行うことが基本になります。怪我の防止のために、軽くならしの1セットと、いきなり負荷が外れる反動を消すためのダウンの1セットを加えて、なんと5セットぐらいやることになります。強者は、これをひとまとめにして、全体を3倍にしたりして徹底的に追い込みます。正しいフォームと、栄養の知識と、回復期間を理解するまではここまで追い込まない方がいいです。

こうやって、順調に追い込み、順調に筋肥大が出来て、順調に増えた筋肉が自分のイメージ通り活躍してくれる人は、この先を読む必要がありません。というか、ここまでも読まなくていいですね。

問題は、次のような場合です
・順調に重りを増やしたいのに増えない
・増やしたけど競技パフォーマンスが上がらない
・増やそうとしたら怪我をしてしまった
・よくわからないけど重りを持つのが怖い
・重りとか何セットとかいうのはいいから、毎日軽やかに動きたい
そういうあなたは、筋肉同士の連動を試してみて欲しいです。神経系の調整ですね。

B 私の身体をベテラン社員の集団へ。「チームワークの良い精鋭」の筋肉、細マッチョをめざすあなたに。

筋力の向上には二種類あります。一つは前述の筋繊維の増大。単純に数が力です。でも、同じ体格でも、筋力が全く違うことありますよね? もう一つが筋繊維の同調能力です。
A社もB社も100人筋肉社員がいます。ところが、合図で実際に働くのはその50%、半分の50人です。
A社は社員を20%増員、120人にします。すると、60人が働くようになりました!
一方B社は、社員の訓練をはじめます。合図で動ける人の数を増やします。その結果、反応が20%向上しました。50%の20%アップで60%(0.5×1.2=0.6)結果、60人が仕事するようになりました!

実際には、こんなに簡単では無いですが、出力アップの二種類の違いはわかるでしょうか?

問題は、筋肥大を目指す場合、高重量の重りが必要になる場合が多く、高重量の重りは怪我をするリスクが上がることです。
高重量の重りは、効果的に筋肉に負荷をかけます。筋肉を壊すのが上手、ともいえます。それは、同時に筋肉以外の身体の部分に負担をかけます。筋肉と骨をつなぐ腱や、関節をつなぐ靱帯、関節部分の微細な骨・軟骨などの軟部組織です。
 骨と骨は、弾力性のある生体ゴムである靱帯がつないでいます。この生体ゴムはほぼ同じものが筋肉の末端にもついています。これが腱です。アキレス腱とか有名ですね。筋肉は収縮する機能を持つフィラメント部分と、末端の腱とにわかれます。この末端には、弾力だけがある生体ゴムの腱が付着しています。実は、筋肉の収縮部分のフィラメント(力こぶ部分がイメージしやすいです)と、その末端の腱や靱帯では、回復速度が違います。もともと損傷前提で交換しやすいパーツが筋肉、損傷を前提とせず交換修理しにくいのが腱や靱帯です。同様に、軟骨や骨端部分も(細胞分裂活発な幼年期を除き)回復しにくい部分です。

 ジムの筋トレ理論は、壊れなかった強者の理論だ!
といいきる指導者が居ます。持てる男のためのトレーニング理論を提唱する田辺祐希氏です。人づてにその考えを聞いて、肘の怪我に悩まされていた自分の目から鱗が落ちました。教本の回復期間では、私の身体は壊れたあと修復できなかったのです。

同時に、少し前にはやったポールヴェイド氏の「監獄トレーニング」の考え方に感銘を受けました。

ウェイトを交換できるバーベルが開発されたのはせいぜい150年前。だけど、2000年前のギリシア彫刻に見事な肉体美があるだろ?彼らはどうやって身体を作ったんだ?高重量のウェイトが無くても身体は作れるよ。

また、全く以て自分の手柄ではありませんが、自重トレ+プロテイン否定のヴィーガン(絶対菜食主義?みたいなスゴイ人たち)がたどり着く極地がこれ。

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=7NiIlibbFqk

そういうわけで、自重、または軽い負荷で、筋肥大を目指さない筋トレという世界があります。

詳しく分けると、低重量のトレーニングには、
・筋持久力の向上(筋肉へのトレーニング)
・筋繊維の神経同調による出力向上(神経へのトレーニング)
・違う筋肉同士の連携による動作出力の向上(脳へのトレーニング)
といった違いがありますが、とりあえず、
重りが無くても、やせててもある程度パワーアップできる!
わけです。

まとめ

1・出力アップは二種類
 A・筋肉の数・量を増やす
 B・筋肉の質を上げる

2・トレーニングイメージは「筋肥大」型が多いが、怪我のリスクはある

3・怪我のリスクを避けるトレーニング方法もある

もちろん、A筋肥大させて、その肥大した筋肉のB質を向上するのが最強です。アスリートは時期を分けて、冬などのオフシーズンに肥大期で巨大化させ、シーズン開始に向け絞りながら協調性を上げ、シーズン最中に最高潮に持っていきます。

でも、そんなことできないよ!というあなたが、どちらかを選ぶなら、私は怪我が少なく、日常生活が快適に送れる「日常の中で生きやすい自重程度の負荷」をおすすめします。

次回予定 自重負荷トレーニングの考え方

*noteはじめたばかりで、記事がどの程度読みやすいのか、読みにくいのか、よくわかっていません。批判的なご意見を含め、感想をいただけるととても喜びます。


情報発信を通して、みんなが笑顔で毎日を過ごせるようにできたらと願っています。 体のケアや、メンタルヘルス、怪我の少ない動き方、などいつでも質問してください。 相手にあわせた情報発信、まず、あなたのために練習させてください。