✕「繁」がる○繋がる
更新日:2024/09/14
小論文・作文指導者の〆野が普段の添削・採点指導からよく見かける、中高生の間違えやすい表記を紹介し、世の中高生・受験生に警鐘を鳴らすのが、このシリーズ【間違えやすい表記】。
本日は「繋がる(つながる)」です。これを「『繁』がる」とする間違えがよく見かけます。この漢字について、本日は確認していきます。
私は記事を書く前に、それが世間でどう扱われているのか見るために、ネットで関連事項を見るのですが、にわかに信じがたいことが検索で引っ掛かりました。こちらです。
※原文ママ。
上記が本当の話だとしたら、とんでもない先生がいたものですね!生徒にうそを教えてはいけません。
他の方も指摘している通り、この二つは全く別の字です。
「繋」
「繁」
ね!全く違いますよね!
ちなみに、質問者の方が左上がどうのこうのと言っていますが、「繋」の左上は「車」(むずかしくない!)、右上は「るまた」。「繁」の左上は「毎」で右上は「のぶん」または「ぼくにょう」ですから、ここだけでも違うことがわかりそうなものですが……。
この二つは全く別の字です。意味も成り立ちも異なります。ですが、こんな記事も見かけました。
これも「本当ですか?」という話。「繋ってうつと繁になる」、こんなことってあるんですかね?しかし、これもしっかりその後に回答者が否定している通り、旧字体でも異字体でもありません。
ちなみに、
「繋」
はこの採用されている方が異字体であり、正字体は別にあります。
「繫」
が正字体で元はこれです(左上「車」があった部分に注目!ちょっと違うでしょ?)。
いずれにしても、「繁」は「つながる」とは読みません。これは「繁る(しげる)」です。「繋ぐ(つなぐ)」・「繋がる(つながる)」が正しいです。間違えて覚えている人は直しておきましょう。
(引用資料)
Yahoo知恵袋
OKwave
(参考資料)
はてなブログで、これを話題にしたブログ記事がありました。タイトルは「繁がる(しげがる)」。なるほど、これを読むと「繋ってうつと繁になる」はこのときの話かもしれませんね。初期のケータイの時代に画像(画素)も粗いため、「繋」と「繁」を見間違えたという話。
higebouyaの日記 『しげがる(繁がる)』2011.08.04
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