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ナポリタン記念日。潜水艦の見える喫茶店での出会い。

そもそも、ナポリタンを食べた記憶がない。

母が作ってくれるのは、たいてい「ミートソース」か「たらこスパゲティ」だったから。

パスタ屋さんに行くと、クリーミーなカルボナーラやチーズがのった魅惑的なパスタが並び、イタリア料理店に行くと、華やかでお洒落なパスタが並び、ナポリタンと出会うことなく30代になってしまったのです。


しかし、ついに私は出会ってしまいました。
真っ赤なトマトソースをまとったナポリタンに。

* * * * *

ここは広島県呉市にある「港町珈琲店」。

名前のとおり、コーヒーにこだわった喫茶店です。

呉市に用事がありランチのお店を調べていたら、日本で唯一店内から潜水艦が見えて、呉市名物の「海自カレー」が食べられる「港町珈琲店」を発見。

しかも、ランチだとサラダにドリンクバーだけでなく、なんと「ピザの食べ放題」までついてくるらしい!

ピザに目がない私は、潜水艦より“ピザ食べ放題”に惹かれ、ここへ行くことにしました。


お店に着くと、目の前は瀬戸内海!
そこには現役の潜水艦や自衛隊の船舶が泊まっていました。

その日はあいにくのお天気だったのですが、晴れていればテラス席から潜水艦を眺めながらお食事が楽しめます。



潜水艦を見ながらも、頭の中はカレーとピザ食べ放題でいっぱい!

さっそくお店に入ると、12時前にも関わらずほぼ満席。
入口近くのテーブルに通され、るんるんでメニューを見るや否や、大きな誤算に気付きます。

なんと、楽しみにしていた《ピザ食べ放題》は、平日限定だったのです。

その日は悲しいかな日曜日。


朝ごはんをセーブしてお腹を空かせてきたというのに…。
食べられないとなると、よけいにピザが食べたくなります。

(ああ、残念、無念。)

私としたことが、ピザ食べ放題に舞い上がってしまい、リサーチ不足でした。


どうにか気持ちを切り替えてメニューを見ると、人気の海自カレー以外も美味しそうで目移りします。

(初めて来たんだしカレーを食べるべきかな)
(ナポリタン、ステーキ、オムライス…どれも美味しそう)
(+100円でワッフルが付けられる!)

優柔不断が発動。

悩んだ末に、私は「鉄板えびチーズナポリタン」、旦那さんは「カレー」に決まりました。

普段選ばない「ナポリタン」を選んだ理由。
それは単にネーミングでした。“鉄板”と“チーズ”のワードに心をつかまれたのです。

“チーズ”に惹かれるところをみると、まだピザへの未練があったのでしょう。
(我ながら食べ物への執着心がすごい…)

サラダを食べながら待っていると、じゅわじゅわと音を立ててナポリタンがやってきました。

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とろけるチーズ、じゅわじゅわ熱々のパスタ、ビジュアルがすでに美味しそうです。

ひとくち食べて初めて食べるナポリタンの美味しさに驚きました。
その味は私が想像していたケチャップ味ではなく、濃厚なトマトソース味。
人によっては「これはナポリタンじゃない!」と思うかもしれませんが、ナポリタンの定義はさておき、とにかく美味しい!

トマトの旨味が凝縮されたソースにチーズがあいまって、それはそれは幸せなお味。チーズをからめて夢中で食べすすめます。

旦那さんにおすそ分けすると、
「もっとチーズがかかっててもいいね。」と、ひと言。

旦那さんも、まだピザ食べ放題を引きずっていたようです。

* * * * *

でも、ピザ食べ放題がなかったからこそ、“チーズ”がかかっているナポリタンを選んだので、結果的にはナポリタンに「はじめまして」できてよかった。

思いどおりにいかなくてもの、その状況を受け入れて楽しむ気持ちを忘れないでいたいです。

計画どおりいかないときこそ、新しい何かに出会えるチャンスなのかもしれませんね。

* * * * *

さて、あまりにナポリタンが美味しくて、海自カレーのお話を忘れていましたが、カレーももちろん美味しかったですよ!

海自自衛隊では、船の上で曜日感覚を忘れないようにするために、毎週金曜日のお昼にカレーを食べる。ということは、最近ではよく知られるようになりましたね。

潜水艦くろしおの味を再現した「くろしお特製“広島風”柔らか牛すじカレー」がこちら。

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とろとろの牛すじ、甘口のようで後から辛味が追ってくる絶妙な辛さがクセになります。

この倍あっても食べられますが、他の海自カレーのお店も巡る人にはちょうどいい量なのかもしれません。


ぜひ、お腹を空かせて”平日”のランチに行ってみてくださいね。


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