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ジャイプールのブルーポタリー工房は家族経営でした

前回のインド仕入れの際にジャイプールにあるブルーポタリーの工房にも行ってきました。

ジャイプールはデリーの南西約300㎞位に位置する観光都市で、300㎞と言えば東京-名古屋間とほぼ同等ということでデリーから車で向かうとそこそこ時間がかかります。大体5~6時間くらい。

今回ムンバイから移動してのジャイプールinだったのですが、よくよく考えたらムンバイ空港からジャイプール空港にダイレクトに飛べばよかったじゃんということに空港のレストランでドーサ食べながら気付いて悶絶しましたね。なんかグルガオン住んでた頃の経験からジャイプールには車に延々揺られていくものだという固定観念があり。思い込みというのは強固なものです。

そんなわけで無駄にムンバイ空港からデリー空港に飛び、そこでお願いしておいたドライバーと合流、遥々ジャイプールへ陸路で向かいました。

以前グルガオンからジャイプールに向かう際は、ニムラナを通過する直線に近いルートを通っていたのですが、今回は違う道でしたね。
なんでも新しいハイウェイが開通したようで。距離は伸びましたが時間は短縮されたようです。結果的に時間はあまり変わらないのでは・・という感じでしたが、新しい道だけあってきれいに舗装されており走り心地は快適でした。

新しくできた道がこちら。3時間49分などと言ってますがそんな時間で行くのは無理。
以前まではこっちの道で行ってました。距離は短いけどこっちの方が時間は長くなります。ハイウェイ区間が短いのかな?

上の画像で通行止めマークなど出てますが、普通に通れましたね。帰りは以前までの道を通ったんですけど。

ジャイプール市内にも郊外にもブルーポタリーのお店や工房はたくさんありますが、そのうちのひとつへ。今回は道路沿いにある店舗から少し離れたFactoryの方にもお邪魔しました。

Factoryの外観

ブルーポタリーはジャイプールの伝統工芸品ですが、その特徴は石英やガラスの粉末を焼成して出来た真っ白い素地に藍やスカイブルーや黄色の鮮やかな発色で文様を描いているところ。

中に入ってみると早速絵付けしている方が。店頭に立って案内してくれたのが次男でそのお兄さん、長男が絵付けをしているとのこと。

下絵は書いた後で着色してるところですね
焼成前のボウル

細い絵筆で器用に着色しており、邪魔しちゃまずいと思って見てたのですが全然普通に喋ったりしながら手は動き続けているので、熟練の技だなあと思いました。

上に行くと焼き場があり、その前ではサンドペーパーで磨いている方が、聞いてみるとお父さんとのこと。家族みんなでブルーポタリー製作しているんですね。

焼成前の仕上げ処理中とのこと、粉だらけです。


原料となる石英、ガラスなど

お父さんが成型した器に、長男が絵付け・着色し、焼きあがった商品を次男が店頭で販売するという家族分業体制でやっているとのこと。
家族で役割が決まっているんですね~などと話していると、もう一人そばでにこやかに一部始終を見守っているやや若めの男性が。聞いてみると三男だそうで。

「彼の役割は?」と聞いたら「彼は見てる」と言われました。
見習い期間中なのだろうか、はたまた工程を見守るというそれはそれで重要な役割なのだろうかと訝しみましたが深くは聞きませんでした。
まあでも、そのあと商品の梱包とか手伝ってくれましたので、見習い兼色々やる担当なんだろうと推量しました。それが一番大変かもしれませんしね。

この後行った絨毯屋も多くはファミリービジネスだったのですが、インドは多いですね。大体先祖が興したビジネスで代々家族でやってますというスタイル。インドでは職に就けて生計を立てられるということが非常に恵まれたことなので、まして自営業でやっていけるというのはとても幸せなことで、創業者である祖父母やご先祖様は大変尊敬され、大事にされていることが多いです。

出来上がった品は工房やお店に並べられます。

所狭しと並べられた色とりどりの花瓶やお皿マグカップなどは壮観。割らないように気を付けながら一つ一つ見ているだけでも時間を忘れてしまいます。この中からお気に入りの一枚を見つけるという作業がもうかなり楽しいわけです。気付いたら日も落ちて、夜は酒を飲まねばやってられない(ので早く仕事終わらせてくれというプレッシャーがすごい)ドライバーに急かされながら梱包作業などを終わらせました。

今後も度々仕入れに訪れると思いますので、三男さんの役割がどう変化していくのかも注視していきたい所存です。


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