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【北海道】豪雪の次は干ばつ。雨降らなすぎて緊急事態!!

東京オリンピック開会式をわき見しつつ営農計画練ってます。
というか、ラベンダーの栽培計画を緊急で見直しです!

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(データ:気象庁統計より)

何が何でも、豪雨(土石流とか)の本州と打って変わって、北海道ではここ1ヶ月半ほど全く雨が降っていません!


トップ画像を見てもらえばわかるのですが、ここ最近の北海道~公園芝のようす。完全に赤茶けてしまってるレベル。
6月下旬に草刈りされた草地も、水不足で雑草が全く伸びてない状況です。
エフゲニーマエダこんなレベルの大乾燥を見たのは割と初めて。
なおラベンダーを管理する身になってからはよほどシビアに危機感じています。

まずダメージ受けるのは、根っこを地中深く伸ばしている大株より、今年植えはじめて根の張りがまだ浅い1年株なんです。

2ヶ月ほど前に土壌試験と称して黒バケツのような鉢にラベンダー苗を植えていたと思うのですが、予想だにもしなかった要因でその実験が果たせなくなりつつある状況・・・

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『排水性土壌の優劣』を試験しているナリサワ株ですが、1ヶ月以上まったく雨が降らない状況となるともはや優劣どころではありません。

とくに右のテラコッタ鉢は葉っぱが緑を失い、完全に焼けてしまっています。
テラコッタ鉢は本来過剰水分を逃すため通気性のある鉢ですので、この強乾燥に晒されると元も子もありません。本日中に疎開させます!

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菊鉢に昨年秋植え替えた矮性ホワイトラベンダー。(右下は地中に埋まっていて水分条件がマシなため健全青々なピンクラベンダー)

鉢植えのホワイトラベンダーも葉っぱが焼け色を示していて細くチリチリに。
加えて花が異様に小さく、水環境がよろしくないことを表しています。
[この数ヶ月の高温]と[やや大株である]条件から土壌水分の吸い上げ量が大きく水不足に陥っている様子。。。

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10号の大鉢に植えてあるアロマティコブルー
ここ最近の暑さで一気に緑を失いつつあり、焦っています。
本来暑さと湿気に強い強化された性質をもつのですが、排水土壌とこの高温に晒されては限界なんでしょう。ジャブジャブ水をあげています。

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オカムラサキの子であるバイオレットメモリーも葉っぱが焼け色に。
遅咲き系であるだけに成長がゆっくりなので、早咲き系より回復に時間がかかるかも。こりゃマズイ。


■具体的な対策としては緊急でこんな方法!

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鉢を地面に埋めてしまいます!

いわゆる去年note記事にしたハーフ地植え式に応急的に戻してしまう感じです!
先んじて処置した3つ株は一番失いたくないメイレット(L.angustifolia 'Maillette')
鉢植えで水が少ないせいか、花壇のより育ちが遅い。

この対処だと地中に埋まるので
①日光による側面からの加温を避けられる点
②地中だと水分が抜け落ちにくいので急激な乾燥を防げる点
③水やり頻度を下げられる点

が期待できます。

それに全く雨が降っていないので今時期土を掘り起こすのが楽っちゃ楽なんですね。
なので鉄は熱いうちに打て、さっさとやってしまいましょう。
昨日発生した台風8号次第ではありますが、今後しばらく雨の予報がないので掘りやすい地面に逃せるだけ逃してしまいます!


■もう一つ、土壌改善!

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保水性に優れる黒土を現状の土にまぜてあげることで急速にカラッカラになることを防げるハズです!
雨の多かった去年から今年は黒土の使用を控えていたのですが、まさかの干ばつということで保水性用土も不覚にも必要性が増してしまった気がします。

少なくとも、排水されやすい鉢植えにはそもそも黒土使っておけよって話ですね。

鉢の水環境について学んでなかった事、これは素直に反省。。。


■北海道の干ばつ報告が上がり始めている件。

グーグルの大海をラベンダーなんかで日々さまよっているわけですが、滝野すずらん公園の栽培植物を管理されているK氏のブログ。

夏季の気候は似通っているとされる札幌地域での干ばつ報告。
園芸緑化レジェンドことK氏もブログで今期の晴れ続きは干ばつであることを報告されています。そして管理地の芝生などの水やりに日々追われているそう。。。
レジェンドが言うんだからこれは干ばつがきているのだ!

去る積雪期はこちら10年に1度レベルの豪雪だったのですが、対して札幌は小雪でK氏が管理されているラベンダーに凍害が集中したことも報告。
すごい異常気象な年のようです。

干ばつと聞くと江戸時代とかで米が不作になったりするやつだよなぁ…とか思いつつ。
現代では上水道と灌漑用水が整備されているので米不作なんてことは全然起こらないのでしょうけど。。。


■干ばつとラベンダー栽培との関係

オーストラリア南部スノーリバーラベンダー園公式サイトでの干ばつ影響レポート。ラベンダー栽培において干ばつが起こるとどうなるか?についての答え。

ワインぶどう農家とかだと、ワインの味が甘く濃くなったりするとも聞くのですが、空知ワインなんか結構味に影響出そうですけどね〜。。。
(そんなことより貴腐ワイン飲んでみたい)


■各国との考えられる原因は北方振動

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北方振動は気象用語なのですが、ざっくり簡単にいうと、北半球の高気圧・低気圧の配置が例年より南北にそれぞれズレることです。

南方振動がざっくり北方振動の南半球verで、エルニーニョ現象やラニーニャ現象を起こします。全く同じメカニズムではないので、南方振動が湧昇域の気温と雲発生量に関わる"海洋起因"であるのに対し、大陸がほぼを占める北方振動は太陽活動に影響を受けるのではないか?とされています。

北方振動によって北半球・高緯度をとりまくジェット気流の流れがかき乱され蛇行します。

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カナダの猛暑は例年にない位置に高気圧が居座ったことによる。

西ヨーロッパの100年に1度レベルの豪雨・洪水被害なども例年にない位置に居座る高気圧による気圧配置の変動。


P.S. 数日後に再訪したファーム富田にて。。。

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倖の畑おかむらさき株列にて。
根元から枯れ上がって収穫期の小麦畑みたいになってるけど。。。これ大丈夫かぁ??
さすがに乾燥帯に生えるラベンダーでも1ヶ月以上水を与えられないと水不足で枯れるよね。しかもいちばん保水してるだろう根元の葉っぱが真っ茶色のチリチリに捲れ上がっているので・・・良くて翌年株が小ちゃく刈り込まれるかも。

若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。