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お砂糖はいくつ?(2023/11/12〜18)

大昔の映画で、爽やかな青年がヒロインとコーヒーを飲むシーンがあった。
彼は明るく「僕は3つだ!」と言っていた。角砂糖の数である。
こんな大人の男性でも砂糖を3つも入れてもおかしくなかった時代なのか、それとも青年の子供っぽいキャラを演出したのか?

私が子供の頃、コーヒーには角砂糖を入れるのが普通だった。
それは子供の私だけでなく、多くの周りの大人も。
ブラックで飲む人は少なかったし、砂糖も今よりも多めに入れていたと思う。

角砂糖の入れ物を持って、同席する相手に
「お砂糖はいくつ?」と問うのは、テレビなどでもよく見られる光景だった。

そもそも「いくつ?」と聞く時点で入れることが前提となっているし、2つ以上入れることも当たり前に許容されている。
私の印象としては、普通は2つで、甘いのが好きな人は3つだった。

高校に入って間もない頃、図書委員会主催の読書会というものに出席した。
大きくて丸く配置されたテーブルに座って、あらかじめ決められた課題本の感想を話し合う。
課題本の伊藤整の「青春」は、正直言って当時の私にはあまり面白くなくて最後まで読んでいなかったけれど、図書委員だったので仕方なく出席していた。

出席者にはインスタントながらコーヒーが出された。
スティックシュガーがあまり一般的ではなかったのか、角砂糖の容器を持って、幹事役の図書委員が回っていた。

「お砂糖は入れる?」

私の横に立った大人びた雰囲気の先輩女子が聞いて来た。

瞬間的に、「お砂糖は幾つ?」じゃなくて「入れる?」と聞かれたことで、高校生になると、「入れない」と言う選択肢があるんだなと思ったが、一瞬の逡巡の末、「はい」と答えた。

すると先輩は私のカップに、白くて細い手で角砂糖を静かに落としながら、「1つでいい?」とさらに聞いて来た。

ここで「2つ」とか、ましてや「3つ」などと言おうものなら、子供扱いされるのではないかと思って、小声で「はい」と答えながら頷くと、彼女は何事もなかったように隣の席の人の横に移動して行った。

今ではブラック以外でコーヒーを飲むことはあまりないが、あの時のコーヒーの苦さを忘れられない。


今週の体重・体脂肪率

今週のランニング

レースが近づいて来たので、距離は抑えめ。

木曜日 16:49〜17:49,59分55秒,10.01km,5‘59“/km
土曜日 7:53〜9:31,1時間32分08秒,15.81km,5’49”/km

今週のランチ

日曜日 海鮮丼

近所のテイクアウト海鮮丼店。改装工事でしばらく閉店していたが、再開したらメニューが減って、値段も少し上がっていた。好きだった穴子丼がなくなって残念。

月曜日 キノコハンバーグ

ハンバーグで有名な洋食店で、季節メニューのキノコハンバーグ。ボリューム満点。

火曜日 魚フライ

社員食堂の日替わり定食。魚フライ、美味しかったけれど、かなり固くて箸で割るのに難儀した。

水曜日 親子丼

なか卯の親子丼。好きなので時々食べるのだが、いつもよりも少し卵に火が通り過ぎている気がした。

木曜日 弁当

黒っぽいものはハンバーグだろうかと思って食べてみたら、魚の味醂干しを焼いたものだった。

金曜日 弁当

メインは焼肉。美味い。

土曜日 パスタ

以前から気になっていた店で、具沢山のアーリオオーリオ。非常に複雑な味で、美味い。また来よう。

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