いつもあなたの傍に文学を

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  • 言の葉レガート

    音楽×文学の連載記事。 音楽と文学をこよなく愛する金川めいさんとの文学作品と音楽の旅をお届けします。

最近の記事

今夜、文学劇場にて―演劇×文学①

第1回 『文豪とアルケミスト7旗手達の協奏』と『善心悪心』 (文責:深川文) ※この記事は、『文豪とアルケミスト7旗手達の協奏』,『善心悪心』のネタバレを含みます。また、劇の中のモチーフとなった作品や文学者の史実に対して言及している箇所がございます。 何かお気づきの点がございましたら、お手数をおかけしてしまい大変恐縮ですが、email: literature.byyour.side@gmail.comまでご連絡ください。 ―文学と演劇は深くつながっている。   文学作品を

    • 後期企画合評会レポート

      文責:深川文 6月15日(土)に対面とオンラインを併用で、文芸誌『いつもあなたのそばに文学を』後期企画の合評会を行いました。 文芸誌『いつもあなたのそばに文学を』について 文学に対する「すき」の形を,いろんな形で表現することを目指した文芸誌。 前期(7月~2月)後期(3月~4月)でテーマを設定し、作品を募集する。 小説、詩、短歌、俳句、文学研究、その他の5つの部門で構成する。 2024年8月5日刊行予定 後期企画内容 後期全体テーマ:つながる―好きをシェアする― <作

      • 言の葉レガート

         皆さんこんばんは。言の葉レガート、のお時間になりました。 じめじめとした天気が続いておりますが、体調など崩しておりませんでしょうか。私はこの天気によって、頭が重く全身だるい日々を過ごしていました……。 そんな時こそ、好きな文学、あるいは好きな音楽に身を寄せて、体と心を癒やしてみるのも良いかもしれませんね。では今夜も、皆さんの文学あるいは音楽との出会いをお手伝いさせていただければと思います。 この記事は、「文学×音楽」をテーマに、文学作品とそれに関連した音楽を結び、ご紹介す

        • 徒然文学日記―作家たちのエピソード―

          ①たった一度きりの、それでも大切な春のお話―第1話 小林多喜二と志賀直哉―  ※この漫画は実在する作家たちとそのエピソードを元にしたものです。作家さんの顔写真やエピソードを踏まえて描きました。  ※何かお気づきの点がございましたら、お手数をおかけして大変恐縮ですが、literature.byyour.side@gmail.comにまでご連絡ください。     『志賀直哉氏の文学縦横談』で貴司山治に「小林があなたに傾倒してゐた程度といふものは實に深刻なものがあるやうに思ふのです

        今夜、文学劇場にて―演劇×文学①

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          2本

        記事

          言の葉レガート①          

          太宰治『走れメロス』×福島弘和 交響的詩曲『走れメロス』 (文責:金川めい)  皆さんこんばんは。そして初めまして。金川めいと申します。  この度は、文学作品と音楽の繋がりを題材に、連載をさせていただくことになりました。  初めての試みで至らない部分もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。  突然ですが、皆さんは、「この本を読んでいたらあの音楽が聴こえてきた」「この曲は、あの文学作品からインスピレーションを受けていたんだ!なるほど!」と、文学作品と音楽の繋がり

          言の葉レガート①          

          季節の文学―6月のブックリスト―

          ―地図には載っていないけれど、行きたいと心から願えばたどり着くブック   カフェ『栞』。  ドアを開けばいつも、やわらかなお菓子と珈琲の香りに包まれる。優しい   オーナーはいつも、あなたにぴったりのメニューを紹介してくれます。  大丈夫、文学は心の故郷だから。どんなあなたも受け止めてそっと癒やし  てくれるから。  さあ、ブックカフェ『栞』本日も開店です。―  いらっしゃい。雨、大変だったんじゃない? 今、いつものをお出しするか    ら、少し待っていてね。  今月もと

          季節の文学―6月のブックリスト―

          読み比べ感想記①事実と物語の多様性

          ―武者小路実篤『不幸な男』里見弴『恐ろしき結婚』志賀直哉『笵の犯罪』を読む― 文責:深川文 ―この企画では、様々な作家さんの作品を共通テーマに絞って読み比べた感想を皆さんと共有する企画です! 様々なテーマを切り口に物語を読むことを通して、皆さんと一緒により文学作品を楽しく読んでいくことが出来たらなと感じています。― ※なお、本企画は読み比べた感想がメインの企画で、個人の感想が多く含まれる内容となっております。作者様の日記や書評、論文等を踏まえて考察する部分もありますが、あく

          読み比べ感想記①事実と物語の多様性

          一大学生の古本雑録(一)

           文責:千葉  僕の趣味は古本蒐集で、集め出したのは小学生の高学年あたりからだった。古本というと大体の人はブックオフを想像するかもしれないが、ブックオフの扱う本は主に「白っぽい本」。これは古本用語で発行してから数年の、新しめの本を指す。そしてもう1つ、発行して数十年経った本を指す、「黒っぽい本」という用語がある。僕は後者の方が好きだった。  集め出したきっかけは三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖」を読んだことで、文豪たちが生きていた頃の本を買えるんだ!と知れたことだったと思

          一大学生の古本雑録(一)

          文芸誌前期企画合評会記録

           記録:深川文 2024年2月27日(火)に文芸誌前期企画参加者3名で合評会を実施しました。名刺代わりの本10選を用いたアイスブレイクと作品の感想共有を通して、文芸誌参加者の仲を深め、作品制作意欲を高める充実した時間を過ごすことが出来ました!今回は、本合評会の様子を私深川文の目線でお伝えしていきたいと思います。 文芸誌『いつもあなたのそばに文学を』について 文学に対する「すき」の形を,いろんな形で表現することを目指した文芸誌。 前期(7月~2月)後期(3月~4月)でテーマ

          文芸誌前期企画合評会記録

          ―自己紹介―

            いつもあなたのそばに文学を 目を閉じてそっと考えてみてください。 あなたの心の支えになっている一冊はありますか。 嬉しいとき、喜びを共有したくなる一冊。 どうにもならない悲しさで胸がいっぱいなとき、そっと傍にいて寄り添ってくれる一冊。 大きな決断が必要なとき、ヒントを与えて背中を押してくれる一冊。 案外、私たちの生活と文学の距離は近い。物語や詩の一節、短歌・俳句の響きは私たちの心の近くにいて、私たちの生活に彩りを与えてくれている。 このサークルでは、皆さんの読書ライ