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頭がよくなる「脱構築」思考をお伝え
目次
・はじめに
・「脱構築的な思考」の最初のステップ
・アンチ「一言で」の思考
・ただの逆張りにあらず
・なんで複雑(脱構築的)に考えるの?
・脱構築の構成要素と特徴
・小説を楽しく読める(かもしれない)「脱構築的読解」とは何か
はじめに
以前のnoteで「他責思考」と「自責思考」を二者択一的に考えるのでなく、両者を共に考える思考が良いって話をしました。
自責思考と他責思考の脱構築 ドゥルーズのニーチェ論から考える|koten.book (note.com)
要は、賢い「複雑な思考」をできるようになりましょうという結論に落ち着いたわけですが、今回は、その「複雑な思考法」こと「脱構築的なものの考え方」とは何かをお伝えできたらなと思います。
「脱構築」というのは、フランスの哲学者であるジャック・デリダが基本的に使う用語ですので、デリダに関する文献を主に参照しています。具体的には以下です。
・千葉雅也『現代思想入門』(講談社現代新書)
・守中高明『脱構築』(岩波書店)
・デリダ(&カプトー)『デリダとの対話 脱構築入門』(法政大学出版局)
・三原芳秋 他共著『〔クリティカルワード〕文学理論 』(フィルムアート社)
では早速「脱構築」とは何かについてご紹介していきます!
「脱構築的な思考」の最初のステップ
まずは、「脱構築」がいかなるものかを簡単な次元から理解していただければなと思います。
以下、千葉先生の『現代思想入門』(42頁)を殆ど参照しています!
①「健康と不健康」「真面目と遊び」「喜びと悲しみ」「自責と他責」など対立している構図、つまり、「二項対立」を発見します。
②主に「マイナス」とされているもの、たとえば、「健康と不健康」だと「不健康」の方に肩入れをする論理(健康な生活だけだと味気ない生活になる等)を構成します。所謂「逆張り」ってやつです。
③「マイナス」の方に肩入れ(逆張り)をして終わりになるんじゃなくて、両者は共存関係にある(不健康だけだとやっぱり楽しく人生を過ごせなくなる等)、どっちつかずの宙づり状態に思考を発展させる。
④「プラス」でも「マイナス」でもあるような、「パルマコン(=毒にも薬にもなるようなもの)」を担う概念を活用することもアリ。
二項対立発見→逆張り→共存関係を構築→パルマコン的な概念や構造
どっちつかずの状態を論理だてて考えるということだとも言えます。
アンチ「一言で」の思考
「すみません、まだ少しわかりにくいので、一言で簡単に説明してください」と言われるかもしれません。
この回答に対して、「脱構築を一言で説明する基本のは無理」です笑
それだけ「複雑」なものだっていうのも一理あるんですが、他にも要因があります。
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