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99年生まれ インスタグラムにて、古典的な著作等の紹介・解説やってます! Instagram ID koten.book 名前 コテン

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古典などの難解本に挫折した方へのエトセトラ(初心者対象)

はじめに本noteを読んで頂きたい方は、私の投稿を見て、「面白そう!」と感じて本を買ったものも、「難しい…」と挫折してしまった方です! そして、難解本を買ったはいいものも、難しそうオーラに躊躇してしまい、本棚に眠らせてしまっている方にも是非おすすめできる内容になってます! いずれにせよ共通しているのは、難解本に挫折したor積読している初心者の方です! ある程度読み慣れている方用の読解テクニックでは無いという点はご注意ください!(でも、読んで真似てくれても大丈夫ですよ🙆🏻‍

    • 「わかりやすく書け」という謎めいた指摘について

      先日私の投稿に対して、「もっと誰もがわかるように明晰判明に書け」という指摘を受けました。 ドゥルーズの『ベルクソニズム』の観点から、そこで扱っている問題に迫る投稿でしたので、通常のものより分かりにくい投稿だった自覚はあります。 ですが、なぜ「分かりやすく書け」などという指摘を受けたのかは、ちんぷんかんぷんです。 (これは私が「簡単に書けていた!」という意味ではない) そもそも、この指摘のされ方自体が非常に回りくどかったので、「ハッキリ明晰に指摘されたらどうですか?」と返

      • 『読んでいない本について堂々と語る方法』の感想・所感

        本稿は、『読んでいない本について堂々と語る方法』の読書感想文のようなものです! 本書の内容に関しましては、Instagramの投稿をご参照お願いします! まず僕は本書の姿勢に対して、積極的に評価しています! 読んでいない本について語るというのは、確かに意外とやっちゃってますし、特に大学研究者はそうせざるを得ないときが多々あると思います。 だからか、僕に本書を勧めてきた人の大半は、(人文系の)大学研究者でしたね。 それとは別に、有名人だと千葉雅也さんも本書を勧めていたはずで

        • 議論を豊かにする賢い問題設定方法 ドゥルーズの『ベルクソニズム』より

          目次 はじめに ドゥルーズの『ベルクソニズム』について 「偽の問題」って具体的になに? ①実在しない問題 ②巧く設定されていない問題 改めて、古典・文学は意味がない問題へ 結論 はじめに 昨今、古典・文学の授業は意味がないからやめて、もっと役立つ情報系スキルや英語学習をさせろ、といった論者が一部います。 それに対して、人文系業界の方は、反論を示すわけですが、その反論の仕方には色々あります。 今回の投稿では、ドゥルーズの『ベルクソニズム』という本からヒントを得て、この問題

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        • 議論を豊かにする賢い問題設定方法 ドゥルーズの『ベルク…

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          頭がよくなる「脱構築」思考をお伝え

          目次・はじめに ・「脱構築的な思考」の最初のステップ ・アンチ「一言で」の思考 ・ただの逆張りにあらず ・なんで複雑(脱構築的)に考えるの? ・脱構築の構成要素と特徴 ・小説を楽しく読める(かもしれない)「脱構築的読解」とは何か はじめに 以前のnoteで「他責思考」と「自責思考」を二者択一的に考えるのでなく、両者を共に考える思考が良いって話をしました。 自責思考と他責思考の脱構築 ドゥルーズのニーチェ論から考える|koten.book (note.com) 要は、賢い

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          頭がよくなる「脱構築」思考をお伝え

          自責思考と他責思考の脱構築 ドゥルーズのニーチェ論から考える

          はじめに 今回は、ドゥルーズ『ニーチェと哲学』という本を読んだ中で、いわゆる自責思考や他責思考、或いは、自己責任論問題について考えれそうな一文たちがあったので、見ていこうと思います! Instagramのアカウントはこちら Kento(旧:コテン) @知的本のメディア(@koten.book) • Instagram写真と動画 他責思考とルサンチマン まずは、キーワードとその意味の引用から導入していきます。 そのキーワードとは、「ルサンチマン」です。 一般に「弱者が強者

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          露出した服装をしている方が悪いとかいう謎の議論について

          問題提起 昨今のニュースで、痴漢などの性的な被害に合った被害者に対して「露出の多い服装してる方が悪い」と言ったコメントと、それに対する批判コメントなどで賑わっているところをたまに見る。 直近だと韓国のDJさんが胸部を触られたとかでこの議論が白熱していたわけだが、この問題について少し綴ってみようと思う。 DJ SODA、加害者が不起訴処分…セクハラ騒動後 “加害の国” へのカムバックには厳しい声も【下半期の “事件”】(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース 法

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          Instagram名前変更の理由

          既にお気づきの方もいるかもしれませんが、ユーザー名こと名前を変えました!笑 以前は、「コテン」という名前で主に古典的な名著を中心に紹介・解説していたので、こういう名前にしていたわけですが、少し振り返って見ると僕の投稿は、古典的な著作には絞られてはいません笑 どちらかと言うと、人文書という括りが適切な感じがしておりまして、それならもう別の名前にしてしまおうと思ったわけです! なので、旧名の方で呼んでいただいてもいいですが(笑)、一応こちらは、過去の名前ということでよろしく

          Instagram名前変更の理由

          同性婚問題を円滑に議論するために

          はじめに 最近のホットなニュースとして、札幌高裁の違憲判決が挙げられると思うが、中々(良くも悪くもなく)類を見ない判決だったので、これを機に同性婚問題が市民の間で議論をされていくかもしれない。 同性婚認めないのは「違憲」と札幌高裁 どんな条文?「憲法24条1項に違反」と初の司法判断:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp) 本稿を読んでいただくと、この問題について、円滑な議論をできるようになる(ことを珍しく約束する)。 憲法24条に関する大きな誤解

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          「逃げてもいいんだよ」を綺麗事にしないために-現代の「逃走論」を考えてみる-

          目次 ・はじめに ・前稿のあらすじ ・博打とは逃走 ・二つの博打 ・勉強とは何か ・勉強の例 ・家庭菜園と創造 ・「努力の結果がでる」と「努力が報われる」の違い ・まとめと結びにかえて はじめに 本稿は、以前書いた「人はなぜ生きるのか?」という王道の哲学テーマについての所感|koten.book (note.com) こちらの試論(以下「前稿」と略)の続きという立ち位置です。 ですが、前稿を読んでいなくても話は分かるように書くつもりですので、未読の方でも興味があれば是非お付

          「逃げてもいいんだよ」を綺麗事にしないために-現代の「逃走論」を考えてみる-

          [小説を読む意味について]-哲学者はどう考える?-

          「小説を読む意味って何ですか?」って質問に対する回答は巷で溢れています! この質問に対するインフルエンサー的な回答はだいたい、「好きだから読む、あくまで個人の好みで、好きじゃないなら別に読まなくてもいい」みたいな感じですね! なるほどなるほど、確かに嫌々読んでも仕方ないですからね~、間違った主張ではない だけどぶっちゃけこの回答、「小説を読む意味をちゃんと考えてない、無難な回答に逃げてるだけ」にしか映らないですけどね(煽) なんなら、質問の回答にもなってないし笑 少な

          [小説を読む意味について]-哲学者はどう考える?-

          論破ブームが続いた方がマシなのかと、ほんの少しだけ思う自分がいる

          前々から恐れてたことが少しづつ起こり始めてるんじゃないか そんなことを思ったので、ここにしたためておき、皆さんと問題共有が出来たらなと思います なお今から話す点は以前に少しだけ触れておりますので良ければそちらもどうぞ https://note.com/sibaken1999/n/n2a6656cdca88 事の発端は、Threads(インスタのXバージョンのようなもの)を見てて、偶然発見した議論についてです そこでの議論の内容は割愛しますが、とりあえずAさんの主張に対

          論破ブームが続いた方がマシなのかと、ほんの少しだけ思う自分がいる

          訂正する力=文系知

          前回のInstagramの投稿(東浩紀『訂正する力』)で、まさかの文字数オーバーで書けなかった部分があるのでこっちに書き記しておきます! 「訂正する力」は文系の知力だと東さんは仰ってます! これは、理系には訂正する力がないと言ってる訳じゃないですよ? 理系の方にも持ちうる力ですし、逆に文系とされる人全員が持っているとも言い難い…🤔💭 例えば、哲学書を研究するというTHE文系研究は、「実は○○なんじゃないか!」ということの発見を行うものです‼️ マルクスは今まで○○な発

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          カリスマ達の80年代から絶望の10年代、そして希望へ

          本稿は、佐々木敦『ニッポンの思想』の紹介解説です! 本書に基づき、1980年代から2020年代に至る思想の奇跡を上手く抽出した投稿になりますので、良ければおつき合い下さい笑 なお私は1999年生まれですので、ここで紹介されている思想的風潮を実際に見てきたわけではありません!完全に本書に依拠しておりますので、事実と解離する点がございましたら、ご容赦願います💦 目次 ・カリスマ達の時代 ・三国志の登場 ・最強降臨 ・絶望の時代 ・希望を持つ20年代へ ①カリスマ達の時代全

          カリスマ達の80年代から絶望の10年代、そして希望へ

          ハイデガー流不安とは何か(&自己啓発本が売れる理由)

          はじめに 今回は、ハイデガーの不安論をここに綴ってみます! 前回、ハイデガーに即して「恐怖とは何か」を見てみた(下記リンク)わけですが、そこでも述べたように、ハイデガーは、恐怖との比較を通じて「不安とは何か」を探究しております! ハイデガー流恐怖とは何か?|koten.book (note.com) てなわけで、恐怖論だけ書いて不安論をやらないというのは、少しどこか気持ち悪さを感じてしまったので、お時間ある方はお付き合いください! 前回同様、ハイデガー『存在と時間』の光

          ハイデガー流不安とは何か(&自己啓発本が売れる理由)

          ハイデガー流恐怖とは何か?

          はじめに こんにちは、こんばんは、コテンです! えー、先日「恐怖」について哲学的に話してくださいというリクエストを、インスタのフォローワーさんから頂いたので、やってみようかなと思います笑 お時間ある方はお付き合いください! 参照する文献今回リクエストを受けてから、かなり早い段階でこのnoteを執筆しております。 その理由は超直近で「恐怖」について、あれこれ論じている哲学書を読んだからです! その本が、ハイデガー『存在と時間』になります笑 『存在と時間』30節(私の読んでい

          ハイデガー流恐怖とは何か?