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フリーランスシェフって何?

フリーランスシェフとはフリーの料理人、お店に所属して店舗で調理し報酬を得るのではなく個人の料理人として営業するスタイルをいう。

以下に分類してみた。

①出張料理、ケータリング系  日時、予算、内容、場所をあらかじめ決めて当日届ける。専門性の高い料理や高単価業態がマッチングしやすい。

②派遣、業務委託系  一定期間ごとに店舗を変える。和食業態に多い。一日だけ数時間だけの場合もある。

③デリバリー、移動販売系  いわゆるゴーストレストラン(シェアキッチンなどを借りてのデリバリー専業レストラン)、移動販売車などでの飲食提供。

④イベント系  料理教室、ワークショップ、イベントを定期的に開催。

⑤ヤドカリ系  既存店舗の空き時間、定休日を間借りしての営業。シェアキッチンでの営業。スタートアップに向く。

⑥MIX系 上記を複数合わせ持つ。

⑦副業系 上記のいずれかを副業として行う。本業は飲食店スタッフとして働き休みの日や空いている時間に副業として行う。飲食以外が本業の場合もある。

飲食業界で働く若者にとって長らく「夢」とされてきた「独立開業」は近年ITの活用によりハードルが下がってきた。

物件情報もネットに溢れ、居抜き物件専門サイトもあり初期投資は抑えられる。YouTubeでは様々なノウハウが公開され、集客もSNSでできる。グルメサイトは斜陽だが使い道はまだある。最後の難関だった開業資金ですらクラウドファンディングで集めることも出来るようになった。そのせいか最近IT企業の飲食業界進出はすさまじい(出店だけではなくサポート、コンサルティング、決済、販売促進など含む)実店舗を持つIT企業も増えてきた。他業種からの参入も多い。

つまり出店(開業)は誰でも簡単にできるようになった。しかし今も昔も変わらないのが継続することだ。10年もつ飲食店は1割と言われるほど難しい。私自身も10年続いた飲食店を今回のコロナで閉店した。順調にいっていた店も今回のような事態があるとひとたまりもない。(閉店は私自身の力不足もある今現在も奮闘している店もあり頭の下がる思いである。)

継続性という視点で「フリーランスシェフ」を考えたときのメリットとして

①家賃、人件費を抑えられる。 立地にこだわらず、小規模物件ですむ。人件費は基本的に自分の分だけ(場合によってはヘルプ要員が必要)

②流動性がある。 上記の様々な系統があり系統変更しやすい。MIX系のようにリスクヘッジできる。専門性の高い業態に特化させやすく業態変更もしやすい。

③ITとの親和性が高い。 アプリ(サイト)ひとつで集客、予約、決済が完了する。SNSだけで営業している方もおられる。

これは逆の見方をすると飲食業界の実店舗の問題点を様々クリアしていることになる。(私が実店舗を経営していた時の問題点TOP3は人手不足、固定費削減、顧客ニーズの変化への対応)   

ちなみにフリーランスシェフのデメリットの一番は「信用」ではないかと思う。例えば食中毒のような問題が起きた時に責任の所在が何処にあるのか?注文したアプリやサイトまたはフリーランスシェフ個人?現在活躍中のフリーランスシェフの中には法的グレーゾーンの方もいる。(保健所許可の部分)万が一の場合の保険加入有無など。今後社会問題化の懸念が残る。

加筆

YouTubeなどで動画配信をしている料理人もいてこちらも広い意味でフリーランスシェフではないかと思う。


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