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ローカルチェーンの書店とともに歩む。フリーランス書店員……って?

こんにちは、塚Bです。
前回、小石川にあるPebbles Booksをご紹介しました。
その仕掛け人が、フリーランス書店員の久禮(くれ)亮太さんでした。
しかし、書店員でありながら、「フリーランス」とは、いったいどういうことなのでしょうか?
今回は、そんなフリーランス書店員・久禮さんのお仕事をご紹介したいと思います。

チェーン店から独立

久禮さんは、大学在学中にあゆみBooks早稲田店でアルバイトを始めたことから、書店員としてのキャリアをスタートします。
その後、三省堂書店で契約社員として勤務したのち、あゆみBooksの正社員に。いくつかの店舗を経て、店長も務めたのちに独立しました。

敢えての書店「員」

独立したのちは、フリーランスとして書店と携わっていくこととなります。しかし、あくまでも久禮さんの立場は、経営的な視点でアドバイスを行う「コンサルタント」ではなく、実際に現場に赴き、書店の実務全般に携わることです。
そこで、自らを「フリーランス書店員」と位置づけることとなりました。
そうして携わったのが、前回ご紹介した、ブックカフェ神楽坂モノガタリやPebbles Booksの立ち上げです。

他には、東京都東久留米にあるブックセンター滝山や熊本の老舗である長崎書店、滋賀にある本のがんこ堂といったローカルチェーン店を中心に、定期的に訪問して、現場の人に対して、書店業務全体の相談にのっています。

久禮さんは、特にこうしたローカルチェーン店に注力しています。

今、見直されるローカルチェーン店

この十年あまり、書店数は大幅な減少傾向にあるのは言うまでもありません。
その要因のひとつが、大規模なナショナルチェーン店が、一時期の出店ラッシュの反動で店舗数を減らしたことにあります。
その煽りをうけて、ローカルチェーン店にも縮小、撤退の波が来ました。

ところが、コロナ禍によって、今ローカルチェーン店があらためて注目されています。
駅前や繁華街の人流が減った一方で、各地域の住宅街、生活圏内での消費が高まった
ためです。

ですが、これまで人件費の削減を余儀なくされてきたため、中規模店では、書店員としてのノウハウの継承が途絶えてしまっているのです。

そうした書店に赴き、現場の仕事を伝えていくことが、久禮さんの仕事です。

本との出会いを守るため

どれだけネット書店が普及しようとも、まだまだリアル書店に残された役割があります。
われわれ編集者が作った本を、読者に届けてくれる場が書店であり、それを繋いでくれるのが書店員たち。

本を通じた、そうした出会いを大切にしたいと、久禮さんは書店の垣根を越えて活動しています。

雪の降る日、Pebbles Booksにて。

文=塚B
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