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コーチング Note【マインドフルネス③ 目的設定の考え方】
前回まではよく使われる呼吸に関してエビデンスとあわせて要約してきました。そのうえで、この3回目であらためて、スタート地点に戻ってみたいと思います。
☆目的は何?
マインドフルネスを詐称している多くの試みでは、マインドフルネスというツールを実行するという手法そのものを目的化してしまっています。つまり、マインドフルネスを行うことで「集中力が向上する」とか「生産性が上昇する」とか「ストレスから解放される」とか。いわゆるエビデンスで示されたものを都合よく切り取って、薬のような処方箋として使っています。
しかし、僕は、これらの言動や行為は、マインドフルネス本来の目的からは少々逸脱しているように感じてしまうわけです。
例えば、シャーロット・リーバーマンはその論文の中で「私がマインドフルネスにたどり着いたのは、結果を求められるプレッシャーから回復する為だった」と語り、小さな青い錠剤(アンフェタミン)を使って身体をボロボロにしていた自分と同じように、マインドフルネスを使うことで結果を出そうとする人々の姿への違和感を描いています。そのうえで「マック(McDonald's)・マインドフルネス」という書き方もされたりしていますね。
☆身体と感覚と自己認識
つまり、マインドフルネスの目的は、自分自身のマインドフルネスにしかない・・と僕は考えるのです。
マインドフルネスによって、自分の身体とコンタクトし、身体のセルフコントロールを実現する。自分の心を整え、自分自身が力を発揮できる状態をやはりコントロールする。その積み重ねで、自分自身をよく知り、自分自身を御することが出来るようになる。
その結果として、個人としても、ビジネスパーソンとしてもより力を発揮できるようになった人が多かった。このプロセス、この目的(purpose)なくして、ビジネスマンとしてだけ向上していく。それは無理ではないかもしれませんが、効果的と呼べるかには疑問符が付くことも多いでしょう。
ですので、よりよいマインドフルネスの導き手は、このマインドフルな感覚、体験に参加者を集中させるとよいよい効果が生まれる筈です。仕事の結果や成果としての報酬が脳裏にチラついていては、とてもマインドフルな状態にはなれないからです。
その意味でも、短い時間に適切な言語で参加者にワークの方向性を指し示す。マインドフルネスでは、この始まりにおけるガイドの態度や姿勢がもたらすものは、その後のプロセス、結果を左右するとても重要なパーツとなっていくのです。
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