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脳卒中

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2022年10月の記事一覧

狭い支持基底面でのステップ練習

狭い支持基底面でのステップ練習

ヒップスイング

人は股関節、足関節、ステップ反応によりバランスを制御している。

ここでは股関節で姿勢を制御する練習となる。

最終的には全ての戦略が協調的に働くことが目的だが、まずは個別に練習し、各関節の動きをしっかりと出していくことが大切。

①麻痺側下肢を少しだけ前に位置させて立つ。

②体幹正中位を保ったまま、麻痺側へ体幹を回旋させる。回旋と同時に非麻痺側膝を90°屈曲させる。

③非麻

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座位での足踏み運動

座位での足踏み運動

重要なことはリズムよく運動できるか、スピードが自在にコントロールできるかどうか、と言う点。

テンポよく足踏みをすることで、床からの感覚を入力することも効果がある。

体幹を正中に保つこと、骨盤の回旋、後退に注意する。

腹臥位で下肢を挙上させるということ

腹臥位で下肢を挙上させるということ

シンプルであるが、負荷量は高い。

非麻痺側で行うことにも意味があり、たとえ出来なくてもやろうとする意志が脳内ネットワークの記憶を良い方向に変える可能性がある。

自転車漕ぎ運動

自転車漕ぎ運動

背臥位で、足底をしっかりつけて、膝を立てる。

非麻痺側下肢で自転車を漕ぐように回す。

この時、麻痺側下肢が左右に倒れないようにする。麻痺側支持の練習となる。

可能であれば、麻痺側下肢で自転車漕ぎ運動を行う。

レッグカール運動

レッグカール運動

脳卒中患者はハムストリングスが弱化し、歩行時に機能的な働きをしてないことが多い。

ベースとなる筋肉の収縮要素や弾性要素は日常から鍛えておく必要がある。

ハムストリングスのような筋肉は、生活の中での課題指向方練習で鍛えることは負荷量が小さく、難しい。

方法

腹臥位で麻痺側の膝の屈伸をゆっくり繰り返す。

麻痺側膝を90°屈曲位でキープし、大腿が地面から離れるように10回持ち上げる。

麻痺側

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メトロノームを使用した立位バランス練習

メトロノームを使用した立位バランス練習

立位で膝を伸ばした状態で保ち、メトロノームのようにリズムよく左右交互に足を踏み替える運動。

バランスの練習にもなり、リズムよい交互運動は体幹や脳の活性化につながる。踵荷重を練習することで麻痺側下肢の踏ん張る力も向上する。

また、麻痺側に対してどれだけ荷重できるか、どのくらい麻痺側に傾けられるか脳に気づかせるための練習でもある。

長く効率よく歩くためには必要な運動となる。

膝を伸ばすことがポ

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片麻痺患者の床上動作

片麻痺患者の床上動作

左片麻痺の場合

端座位から右を向く

非麻痺側(右下肢)の膝をつき、麻痺側の膝を立てる

両膝立ち位となる

非麻痺側方向(左回り)に回転しながら臀部を床につける

立ち上がる際は逆の手順となり、麻痺側下肢を先に立て、立ち上がる。

「良い方」は後方と覚えておこう。

膝立ち歩き

膝立ち歩き

バランスや協調性だけでなく、ハムストリングスなどの股関節周囲筋の強化に役立つ。

腹筋を使い、体幹を正中位に保ち、臀筋と脊柱起立筋を使用して臀部を締める。

この姿勢制御のための前後の筋の協調的収縮は、立位や歩行時に多く使用する。

前だけでなく、後ろ歩行も行うと効果的。

膝立ち保持と上肢運動

膝立ち保持と上肢運動

膝歩きの運動に近くなるが、転倒時から復帰する際に有効となる動作方法となる。

股関節、膝関節、体幹筋の協調的な動きの練習ができる。

①支持物等を使用し両膝立ちになる

②体幹正中位を保つ

③左右それぞれにゆっくり重心移動し、どちらかの膝が浮く程度まで行う。

麻痺側上肢を動かすことができれば、両手で物を持ち、物を運搬する課題指向型練習も取り入れると効果が増す。

体幹回旋や前方リーチの要素を取

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膝立ち↔正座の練習

膝立ち↔正座の練習

両足で膝立ち位をとることは膝関節、股関節、体幹筋周囲を強化できる。

この状態から臀部を下げ、いわゆる正座の姿勢になり、足関節周囲を伸ばす。

足の裏や指をつかんで、20秒間しっかりと伸ばす。

立ち上がり動作指導のポイント②

立ち上がり動作指導のポイント②

準備

足底にタオル等の踏みしめる感覚を得やすい材質のものを敷き、踵で踏みしめるイメージをつける

動作

非麻痺側優位の立ち上がりを改善させる

麻痺側下肢を非麻痺側よりも一歩引いて、少し後方に位置させた状態で立ち上がりを行う

麻痺側下肢を後方に位置させることで、非麻痺側よりも早い段階で体重が乗りやすくなり、非対称性を軽減させることが可能。

立ち上がり動作指導のポイント

立ち上がり動作指導のポイント

動作前

座位時に臀部への荷重を意識させる

足部の位置(踵や前足部の接地)を意識させる

体感正中位

視線を上に向ける

肩や腕の力を抜く

動作中

上肢で引き込まない

勢いをつけて素早く立たない

麻痺側への荷重を意識する

過度に体幹前傾させない

立ち上がり後はすぐに座らず、立位姿勢を保つ

介助

体幹前傾を学習させるため、示指を頭部と脊柱に当て、身体を動かす感覚を誘導する。

先行随伴性姿勢制御をどのように臨床に応用するか

先行随伴性姿勢制御をどのように臨床に応用するか



患者は ?の形成で失敗するようで、セラピーではこの?の部分をしっかり形成して適切な運動と姿勢の信号が発動できるようにすることが重要。

歩行時も辺縁系や網様体系のスイッチが入ってCPGが発火し、駆動したと上位中枢の関与は完全には無くならないと考えられている。

随意運動実行中の制御には、上記?の部分に当たる上位中枢のモニターが重要となる。

認知症に対する理学療法

認知症に対する理学療法

バリデーション療法

アメリカ発の認知症ケア技術。

嘘をついたりごまかしたりせず、「傾聴」と「共感」を基本にコミュニケーションを行うこと。

認知症の人が大声を出したり、徘徊したりすることにもすべて意味がある行動として捉える。

現実見当識訓練(reality orientation:RO)

個人情報に関する質問に始まり、今いる場所や日付などの質問を繰り返し、また日常生活で当たり前に行ってきた

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