100円ショップ業界の「セリア」を数値分析!
100円ショップのセリアが好調です。7月には2021年3月期の業績予想を上方修正し、売上高・当期純利益ともに過去最高を更新する見込みであることを発表しました。
今回は、セリアの100円ショップ業界におけるポジションや特徴、経営戦略について数値ベースでまとめます。
セリアの圧倒的な営業利益率
上記は、100円ショップ業界各社の営業利益率の推移を示したグラフです。
これを見ると、セリアの収益性の高さが際立っています。最近では営業利益率10%前後を維持しており、キャンドゥ(1.7%)やワッツ(1.4%)に比べると圧倒的です。
なお、業界首位のダイソーは非上場企業のため比較することはできません。しかしながら、セリアが100均業界でも断トツの利益率を誇っていることは間違いありません。
なぜセリアは高収益なのか?
セリアの強さの秘密は1店舗あたり売上高の高さにあります。
上記は、直近10年間の各社の店舗あたり売上高の推移を示したものです。各社の店舗面積が異なるので一概には比較することはできません。しかし、セリアの店舗あたり売上高が上昇トレンドにあることは分かります。
100円ショップ業態では、1店舗あたり売上高が非常に重要です。なぜなら、100円ショップでは販管費の大部分を店舗の固定費が占めるからです。
したがって、出店による成長よりも店舗あたり売上高の向上の方が収益へのインパクトは大きくなる可能性が高いわけです。
セリアの店舗あたり売上高の販管費率の関係
上記は、セリアの1店舗あたり売上高と販管費率を示したグラフです。
これを見ると、店舗あたり売上の増加にともなって販管費率が減少トレンドにあることが分かります。そのロジックは上記でお伝えした通り、販管費の大部分を店舗の固定費が占めるためです。
今回は以上です。
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