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エアリズムマスクでユニクロの売上高がV字回復

ユニクロのエアリズムマスクが発売されたのは2020年6月19日のことでした。発売直後から話題を呼び、ユニクロ店舗にマスク購入希望者の行列ができたことが大きく報道されました。

2ヶ月弱のスピード開発

もともと、柳井会長はマスク製造への参入に否定的で、4月の決算説明会では「マスクより服で貢献する」と語っていました。しかし、顧客からの熱心な要望に応え、エアリズムマスクの開発に着手することになりました。

4月にはいったん否定したマスク製造を、たった2ヶ月後には発売しているわけですから、そのスピード感は「さすがユニクロ」と言えるでしょう。

ユニクロの既存店売上高がV時回復

エアリズムマスクとユニクロの既存店売上高

ユニクロの既存店売上高は、エアリズムマスクが発売された6月にV時回復を果たしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、一部店舗の休業を余儀なくされていた4月には、売上が大きく落ち込んでいました。

6月の数値では、売上高、客数、客単価のどれをとっても前年から二ケタの伸びを示しており、国内ユニクロ事業の好調さが伝わってきます

なぜ客単価も増加したのか?

6月のユニクロの売上数値で特筆すべきは、客単価が減少していないことです。なぜなら、エアリズムマスクの単価は3枚組で990円と、同社の平均客単価約4,500円を大きく下回っているからです。

ということは、エアリズムを求めて来店した消費者が、それ以外の商品を「ついでに購入」している可能性が高いわけです。非計画購買を上手に取り込んでいるのでしょう。

ユニクロが特に上手かったのは、エアリズムマスクの発売日を誕生感謝祭の期間にぶつけたことです。マスクを買いに来た人に、セール品で巧みに訴求したことが、客単価の上昇に繋がったのだと考えられます。


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