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今さらですが、映画『小さいおうち』の最後に涙(ネタバレ:ほぼなし)

10年前の映画であり、劇場ではなく、TV録画で観ました。
山田洋次監督の映画シリーズで、この翌週には前年に公開された『東京家族』を録画したはず。
録画データはどうしても連続ドラマから観てしまい、まとまった時間が必要な映画は後回しになってしまう。

戦前の日々が『回顧録』に従って展開される映画で、登場するキャラクターは基本的にみんな『いいヒト』。けれど、やはり胸の中に秘めたる熱い思いがある。
回顧する部分の、特に会社関係者を演じる男優陣の会話がややぎこちなく、例えれば、小津安二郎の映画に出る笠智衆の語りに似ており、それがむしろ、戦前のレトロな雰囲気を醸し出す効果を生んでいる。
映画の最後で、主人公が亡くなった後に残された封書を開けて『種明かし』がなされ、この時私は彼女に感情移入してしまい、思わず目がウルウルになった。
それは、映画『タイタニック』の最後の回想シーンで経験した思いにも似たウルウルだった。

── 名作だと思う。

もちろん、原作小説(未読ですが)がいいのでしょう。
ただ、この映画が原作を忠実に映像化した作品だとしたら、小説にはもう少し複雑などんでん返しが求められるところかもしれない。

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