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機械仕掛けのコウノトリ 40

第1話

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 父親が返ってこない状況もしっかりと説明できず、ずっと出張に行っていると嘘をつくことしかできなかった。

子供達が役人によって連れて行かれることも説明しなければいけなかった。

夜になるといつも逃れられない「いつ話すのか?」という問いがやるべきことをなくした私を取り囲み責め立てた。

私は今、何のために考えているのだろうか?話を脱線させることはどこか正当化させてくれる出来事に思えた。

しかし、最終的に戻るのは子供達の過去見せてくれた笑顔とこの事実を伝える時の未来の戸惑いの表情だった。

次話

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