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お金という幻影との闘い

日経平均がバブルのときを上回ったようです。

私はあまり株式はやらないので、バブルのときも儲かった経験はありませんし、今回も、それに恩恵を受けているということもありません。

ちょっとずつ積み立てているぐらいで、投資にほとんど興味がありません。なぜかというと、やれば、そっちに時間を引っ張られるのが分かるからです。それに時間を費やすのは、過去の経験から、ちょっともったいないなぁとどうしても思ってしまうので。

でも、投資は否定はしていません。いろいろと情報をゲットできるので、それはそれで良いことなのかなと思います。

ぼくたちは、日々、さまざまな欲望を持って生きています。マズロー的にいうと、食欲、睡眠欲から始まり、誰かと一緒にいたい欲、尊敬されたい欲、異性にもてたい、お金持ちになりたいなど、いっぱいですよね。そして、それらが叶えられても、また、さらに欲しくなります。無限に続きます。

私も今年、還暦になってしまいますが、これらをずっと追い続けてきました。今後もこれを続けて行って、本当に幸せになれるのかなぁと、ふと思います。

食欲、睡眠欲などは、これがないと死んでしまうので、求め続けるのは当然だと思いますが、美味しい物とか、惰眠をむさぶるとか、、、気持ちがいいですが、それが毎日続くとどうなのでしょうか。たまにでしたらOKかなと思いますが、ずっとだと体がなまるかも知れませんし、私なら飽きてしまうと思います。私のコンフォートゾーンはそこにはないです。


お金持ちになると幸せになるというのは、本当にそうなのかどうか、、、。

私は40歳代の時の方が収入は良かったですが、仕事ばっかりで、頭が良くないので時間でカバーをしていて、目の下にクマをつくって、いつも、あれをやらなきゃ、これをやらなきゃとあせっていました。こんな感じでも、いろいろと発見があり、仕事が面白かったので続いていたと思います。

そして、周りのみんながお金を求めていましたし、財力が幸せって言っているので、いつのまにか、自分も追い求めていたのかも知れません。守銭奴です。

お金はないよりあった方がいいと思いますが、慶応大学の前野教授の研究ですと、年収が約1,120万円(約8万ドル)を超えると、あとは、どれだけ増えても、増えた分、幸せが増えると言うことはないらしいです。


何か刺激を受けるとそこから感覚によって心が勝手にプログラムによって動きます。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、そもそもこれらは、「命を守るためのセンサー」でした。

でも現代では、五感で命を守るという瞬間はあまりなくて、五感からの情報が、どのように「心をつき動かすのか」が大きな課題となります。

脳幹網様体賦活系が、お金、お金になっているとその他をシャットダウンする。お金に関する情報にますます心を突き動かされるようになる。

感覚を通して行った行為が記憶となり、それが快楽という感情だと、同じ体験をしたいと自動的に心を動かし、それが不快という感情だと恐怖となって、それ以降、似たような場面に出くわすと、自動的(意識せずに)にそこから逃げたくなります。


このような感じで、いちいち心に翻弄されている姿は、幸せではないのかなと思います。気持ち良かったものは、ずっとそのままでいて欲しいですが、必ず変化して、雑然となっていき、最後は消えていきます。エントロピーです。

もしも会社がつぶれたら、毎日の生活が出来なくなると思って、悲観したり、誰かに強く当たったりしてという状況になりそうですが、本当にそんなに悲観的なことなのかどうかという感じです。


たとえば、私がまだ子供の頃には、家に風呂がない長屋みたいな文化住宅に、たくさんの家族が住んでいて、たくさんの子供がいて、普通にみんなで公園であそんだり、空き地で野球をしたりしていました。

各部屋にテレビなんてなくて、ラジオです。友達の家に泊まった時は、遅くまでラジオを聞いて、笑って過ごして、、。

今から振り返ると、みんなそんなに裕福ではなかったと思いますが、不幸だったかと言うと、全くそんな感じはなくて、悲観的な要素は全くなくて、逆に幸せ感がたっぷりでした。

でも、いまでは、そんな長屋みたいな家もないですし、お風呂はみんな家風呂です。テレビにはリモコンが付いているし、ビデオもだいたいの家庭にありますし、全自動洗濯機はあるし。乾燥機まである。スマホで家族の記録を撮って、編集までできる、、、、。こんな裕福な状態はほぼ全家庭で揃っている。


にもかかわらず、お金がないから不幸と思ってしまう、、、、、。


そして今では、かつてこんなに素晴らしかった一流企業が、、、、という会社が簡単に倒産してしまうような時代になっています。


 私は、仕事柄、よく企業の事業再生にお付き合いする場面が多く、最近は、コロナ禍で借金を増やした企業が、コロナが終わっても売上が上がらず、借入金の返済ができなくて困っている企業に関わるケースが増えています。


 このような状態ですと、経営者さんは、どうしていいのか分からなくなって、冷静な判断ができなくて、仕事の順番を間違えて、会社が傾いて、倒産してしまうということが起こってしまいます。

金融機関から詰められて、お金を返すことができなくて自暴自棄になってしまうということはあるのかと思います。(おそらく家族の顔がちらつく、、、。家族を守ろうとする。そうすると従業員へのケアが疎かになって、従業員が効率的に働かなくなる。)


勝手にここまで想像してしまう。 連想の列車に乗って降りられなくなる。

こんな状態まで追い込まれる必要など、まったくないと思います。

 真摯に金融機関に事前にお話をしに行ったり、商工会議所や活性化支援協議会に相談にいったりということをして、仕事の順番を間違えないようにすると、別の道が見えてくるときがあります。

もうキャッシュが尽きる寸前では、だいたいが冷静さをなくして、視野が狭くなっていますが、きちっとした手順を踏めば、最悪、倒産したとしても生活はきちっと保障されます。

プライドは傷つくかもですが、プライドなんて、また作り直せばいいだけの話です。日本とは少し商習慣が違いますが、トランプ元大統領は過去4度も破産申請をしています。


 私や活性化支援協議会や金融機関さんが重要視するのも、「経営者が折れないで、しっかりとしたやる気がある」という点です。絶対に行ける、プラスになっているというイメージ力です。

そして、しっかりとした冷静さがあるかどうか。ものごとを多面的に見て、別の事を試してみる冷静さです。

だいたい、冷静さがなくなっている(交感神経Max)ので、その冷静さを取り戻すにも、感覚と心を綺麗にするマインドフルネスの練習は最重要だと考えています。


物も会社も、何か、形のあるものは、自然に形が変わったり、なくなったりするものもあります。それを知っておいて、その上で冷静になり、一方で、何も変わらないのは、そこにただ「呼吸をしている自分がいる」という事実をしっかり認識することが大切だと思います。

倒産しそうな会社の社長という役割で生きるのではなく、いま、呼吸をしている自分を生きるという事です。

それが最も大事な部分で、そこに「静かな自分」がいるだけで、いつでもそこから再スタート(新たなストーリー)を切れます。


基本的には、キアヌリーブスの映画「マトリックス」のように、すべて、「個人個人の実体のない幻想の集まり」で世の中ができているので、それを理解できていれば、苦しむ必要がなくなります。気づいていない心が作り出す幻影は本当にキツイものだと思います。

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