【AIと意思決定】完全自動で意思決定『予測マシンの世紀 第二部』#22
こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。
AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。
目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第1部 予測
第2部 意思決定(決断を解明する;判断の価値 ほか)
第七章 決定を解明する
第八章 判断の価値
第九章 判断を予測する
第十章 複雑さを飼いならす
第十一章 完全自動で意思決定
第3部 ツール(ワークフローを分解する;決断を分解する ほか)
第4部 戦略(経営層にとってのAI;AIがあなたのビジネスを変容させるとき ほか)
第5部 社会(AIと人類の未来)
第二部、決断に関してです。昨日の記事は以下です。
■完全自動で意思決定
本では、始めにテスラの話から入っています。テスラの自動車、欲しいですね。
Tesla Motors Clubのメンバーである「jmdavis」が、自分のテスラで体験したことを報告した。フロリダ州のフリーウェイを時速約60マイルで通勤中、彼のテスラのダッシュボードには前方の車が表示されていたが、すぐ前のトラックが視界を遮っていたために見ることができなかった。前方のトラックが減速していなかったにもかかわらず、突然、緊急ブレーキが作動した。その1秒後、トラックは路上の破片のために急停車していた前の車にぶつからないように路肩に逸れた。テスラは前のトラックがブレーキを踏む前にブレーキを踏んだので、jmdavisの車は余裕を持って止まることができた。彼は以下のように述べている。
「もし私が手動で運転していたら、止まった車が見えないので、間に合わなかったと思われます。先行車が反応する前に車がしっかりと反応してくれたことが、衝突と急停止の違いになりました。」
テスラの車が人間では気付かない危機を察知したと。
テスラ社は、自動運転機能「Autopilot」にレーダー情報を利用して前方の環境を把握できるようにするソフトウェアアップデートを同社の車両に送信したばかりだった。この機能は、同社の車両が自動運転モードに入っているときに機能していたが、事故が差し迫っているときに人間から車が制御を引き継ぐ状況は容易に想像できる。
自動化の例だと思います。今では、AIと自動化の区別はあいまいですが、どういう違いがあるでしょうか?
自動化は、予測だけでなく、マシンがタスク全体を引き受ける場合に発生する。この記事を書いている時点では、まだ人間が定期的に運転に介入する必要がある。
以前、人間とマシンには得意分野があり、その強みを活かしあって協力することが良い話は本で学んできました。
人間の介入がなく、完全にマシンが全てのタスクを行うのが、自動化です。では、完全な自動化はいつ頃実現するのでしょうか?
現在のAIでは、マシンが「予測」という1つの要素を行う。他の要素は、予測を補完するもので、予測が安価になればなるほどその価値が高まる。完全な自動化が意味を持つかどうかは、マシンが他の要素も行う場合の相対的な利益による。
マシンが予測以外を技術的におこなうことが大事というよりも、経済学的な観点から考えると、マシンが他のことを行う場合にどういう利益がもたらされるか、が大事です。
人間もマシンも、データを蓄積することができる。最終的には人間が判断しなければならないが、人間が判断をコード化してマシンにプログラムし、事前に予測することもできる。あるいは、マシンがフィードバックによって人間の判断を予測することを学ぶこともできる。
何度も見てきたとおり、マシンは人間の判断も学ぶことが出来ました。
では、この判断をもとに、人間ではなくマシンが行動を起こすのはどのような場合に適しているか?
予測をマシンが行うことで、人間が行動を起こすよりもマシンのリターンが大きくなるのはいつだろうか?
あるタスクを完全に自動化すべきかどうかを決定するために、意思決定の他の要素(データ収集、判断、アクション)をマシンが行うことのリターンを決定しなければならない。
明日はこの点を議論していきます。
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