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【最終・感染症後の世界】未来をノックする#7 規制・規制市場との関わり

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

超有名オライリーメディアの創業者ティム・オライリー氏が、感染症後の世界で必要なテクノロジーについて書いた本、「21 Technologies for the 21st Century」第三部、「The Future Is Knocking」についてまとめています。

前回の生命科学、激熱でした。早速ディープラーニングと生命科学を読んでいます。前回の記事。

14. 物理的なものの(再)デザイン
15. ビジネスモデルの革新
16. 材料科学
17. プロセス制御
18. 生命科学
19. 規制・規制市場との関わり
20. より長い時間軸
21. 多様性

今回は、「規制・規制市場との関わり」

19. 規制・規制市場との関わり
規制緩和から業界が一気に盛り上がることがあります。逆に規制が厳しくなって業界のプレーヤーが入れ替わることもあります。ホンダのマスキー法への対応は子供の頃に聞いて誇らしくなったのを覚えています。

著書の中で、オライリー氏はインターネット業界を取り上げています。

インターネットは、1996年の「Section 230 of the Communications Decency Act」によって、その結果から免除されて革新するための特別な「フリーパス」を与えられた。

しかし、アメリカでは、創薬、遺伝子組み換え、ヘルステック、ニューロテックには、規制がまだあるそうです。
今後、上記のような業界に参入するとしたら、規制がどのように自社の将来を左右するかを理解する必要があります。本の中で、「連邦政府機関のアルファベットスープ」という表現が出てきました。なんだろう。一応以下の記事によると、「10年以上前の金融危機でも英語の頭文字を並べた政策が乱立し、英文字をかたどったマカロニを入れたスープになぞらえ、こう呼ばれた。」

政府がどんどん法律を出していく様をいうのでしょう。

2006年に遺伝子配列決定を大衆に提供するために設立され、2010年に「医療機器」として食品医薬品局(FDA)によって規制された23andmeのような注意すべき話は、医療が規制された市場であることを思い出させてくれる。

シェアリングエコノミー業界のUber、Lyft、Airbnbも規制に引っ掛かりそうな部分もあるそうです。また、今後躍進が期待される自動運転車の会社、宇宙・人工衛星の会社も、今後規制に対応する必要があります。さらに、ネットの規制も進む可能性があり、インターネット企業も対応する必要があります。EUとGoogle等企業のやり取りも注目です。

一方で、こういった動きは、新たな資金調達の可能性が開けているそうです。

それはまた、従来のVCとは異なる資金調達の機会を意味する。製薬会社やその他の医学研究のほとんどは、国立衛生研究所のような機関を通じて連邦政府から資金を得ている。製薬会社が薬を市場に出すための「投資」は、基礎研究ではなく、薬を市場に出すために必要な臨床試験であることが多い。

金の出所が変わってきていると。

テスラは連邦政府の融資保証によって可能になったが、実際には、大々的に買収されたソリンドラと同じプログラムからのものである。SpaceXは、政府の融資保証を受けただけでなく、顧客としての長期的な政府のコミットメントの後押しも受けた。

このあたりの詳しいことは調べていっていないですが、日本の場合はどうかを調べる必要がありそうです。内閣府のムーンショット計画があるので、規制緩和が行われるかも?

本日はここまで。
明日は「より長い時間軸」について書きます。

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/

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