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【AIと企業戦略】データをためる時のコツ:データリンク 『ダブルハーベスト』CHAPTER5#6

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

いよいよAIの実装に向けて動いていきましょう。最適な本、『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』を見ていきます。

是非ご購入ください!!

目次は以下です。

【Prologue】勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」──ハーベストループとは何か?
【Chapter 1】AIと人とのコラボレーション──ヒューマン・イン・ザ・ループ
【Chapter 2】AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり
【Chapter 3】戦略基盤を競争優位に変換する──戦略デザインとしてのAI
【Chapter 4】データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる
【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
【Chapter 6】ハーベストストーリーを実装する──AIプロジェクトマネジメントの考え方
【Epilogue】地球をやさしく包む「最後のループ」──SDGsとハーベストループ

CHAPTER5!
昨日の記事は以下です。

■【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
フェイブのダブルハーベストループ、驚異的でした。以下の流れでした。

①最終価値(AIを見極めるメリット)を見極める
②戦略へのアップグレード
③ループ構造をつくって競争優位を持続する
④ダブルループ構造をつくって他社を圧倒する
⑤もう一つの最終価値(AIを見極めるメリット)を見極める
⑤もう一つの戦略へのアップグレード
⑥もう一つのループ構造をつくって競争優位を持続する
⑦ダブルループ構造をつくって他社を圧倒する

人にやさしいAIです。ではいよいよ実装!その前に、データリンクの話をみていきます。

・データを複数つなげれば無敵になる。自社しかもてないデータリンク
自社固有のユニークなデータとは何でしょうか?ハーベストループを回す上で、やはりどんなデータをためればいいかが一つのテーマとなります。誰でも収集できるデータは戦略的な価値はありません。

そこでデータをためる時のコツを紹介しよう。

楽しみ。どんなコツでしょうか?まず大事なのは問いです。

ユニークなデータとは?
真似されにくいデータとは?
自社しかためられないデータとは?

結論からいうと、データを単独で持っていても、じつは、大した効果は期待できない。そうではなく、いくつものデータをお互いにリンクさせることで、他社にはない、ユニークなデータが手に入るのだ。

データのリンク。これは初めて聞いたかもです。例をもとに、説明されています。

例えば、オンライン英会話サービスを提供する企業があるとしよう。
そのようなビジネスを展開している場合は、おそらく授業のあとの毎回簡単なアンケートに答えてもらえば、顧客満足度のデータは簡単にとることができる。しかし、それだけでは、講師の評価に使えるかもしれないが十分ではない。
例えば、レッスンの様子を全て録画するようにすれば、何が起こるだろうか?生徒の表情データをもとにすれば、顧客の感情分析が出来る

ユニークなデータと何かを考えると、単純な満足度だけではなく、全て記録!の発想で、ビデオに全部取るわけですね。今までは解析が難しかった表情データがいまでは簡単に解析できるので、貴重なデータになります。

とはいえ、これでもまだ、ユニークとは言えないかもしれない。表情データそのものは、Kaggleなどを探せば、オンライン上にたくさん見つかるからだ。

単一のデータはなかなかユニークなりません。そこで、データをつなげる、という発想が出てきます。

顧客満足度と表情データをリンクしたとすると、どうだろうか。この表情の時には満足していて、この表情の時には満足していないということが関連づけてデータ化される。このデータはオンライン上に転がってはいないし、他社には取れないデータである。

満足している人の表情はこれ、というのを学習させるわけです。

さらに、生徒の学習の進捗データとリンクさせてみよう。満足度が高くても、学習進捗は遅く、悩んだ顔をしている、といったことがわかってくる。

たしかに、顧客満足度アンケートが正確かどうかわかりません。ここに表情データを絡めるわけです。学習進捗データ、表情データ、満足度データの三つのかけ合わせです。

しかも、進捗データがあれば、パーソナルラーニングの領域に入ってくる。一人ひとりの個性に合わせたパーソナライゼーションは、差別化の王道の一つだ。

上記は生徒側の話ですが、講師サイドのデータも集まります。講師の表情データ、声のトーンのデータも合わせれば、講師のクオリティアップ、トレーニングにも役立てることが出来ます。

生徒のUXが向上し、講師のスキルもアップする。ダブルで聞いてくるから、非常に強力なループとなる。

まさにデータリンク。IDと紐づくと、さらに価値が増しますデータとデータをリンクさせるというのが最大のポイントです。
ただ、なかなか難しそうですね。。。なので、とりあえず全部録画でOKです!

このリンクデータのいいところは、リンクさせるデータの多くは非構造化データなので、とりあえず全部録画・録音しておいて、タイムスタンプだけそろえておけばいい点だ。あとからボイストーンに注目してみようと思えば、過去にさかのぼってボイストーンを抽出することもできる。

この点が我々中小企業にも勝ち目があるところではないでしょうか。ひとまず全データ取って、どうつなげるかを後から考えればいいわけです。

ダブルハーベストループによって最終的に競争優位になりたいのなら、ひとまず全データをとっておいて、それらをうまくつなげていくという発想に立つべきだ。モービルアイのダブルハーベストループでも、道の画像と位置情報がリンクしてあるから強いのだ。

なんか行けそうな気がしますね。

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/


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