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#64 フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど

本書は、「ポストフェミニズム」というものについての本です。
恥ずかしながら、ポストフェミニズムというもの自体を知らなかったため
「ほう」「ふむ」ってなりながら拝読しました。
※前提としては、私はどちら側でもないと思っています。
 また、誰も肯定も否定もするつもりもありません。

大事な問いとしては、
これから「女らしさ/男らしさ」をどう扱うべきか?
かなと思います。

いわゆる「フェミニズム/フェミニスト」という単語が世の中に
定着してしばらく経つと思っています。
女性がもっと活躍できるように、女性に権利を、等々
いろんな箇所で、いろんな言葉を見ます。

ただ、じゃあ「女らしさ/男らしさ」は不要か?というと
断言できる人は少ないのではないでしょうか。
個人的には、一つの形容詞として存在する意義はあると思っています。
ただ、それが肉体的な性別と必ずしも一致するものではなく
また外的に誰かに強要されるものでは絶対ないと思っています。

偶像的な、女性的な存在、男性的な存在を指し示す形容詞として
「女らしさ/男らしさ」を使うべきかなと。

結局、
その形容詞を、個人の意図した通りに世の中が理解し
それを使うことで本人が豊かに生きられるのであれば、いいと思います。
私の好きでない世界は、肉体的な性別などの何かしらのラベルと
それを紐づけて誰かが上からモノをいうことです。

だってそれは、本人の話なんですから。

一方で、こんな話をできるレベルの社会でもないとも
個人的には思っています。
ライフイベントが多い肉体的な性が女性の方々にとって
生きやすい世の中なのかというと、誰かだ目指しているボトルネックが
まだまだ今の社会には残っているとも思っています。

空中戦の議論をする前に
目の前の「個人」をちゃんと自分の目で見て
そこの個人が、どんな性だろうが、どんな地域の人だろうが、
生きたい人生を歩める、そんな社会になれるように。


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