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治川の詩集

37
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2023年2月の記事一覧

蕾

やがて春が来る
僕たちの希望を乗せて
凍てついた夜を溶かす

明日を恐れ逃げ出した
変わることが怖くなって

ふと見上げた桜の木の先
誰かに似た小さな蕾
君はまだ待っているのだろうか
来るはずもない春を

手を伸ばせども届かない
諦めた方が楽なのに
だけど君は待ち続ける
花が咲くその時まで ずっと

蕾 眩しくて
僕の心まで溶かす光
蕾 叱ってくれ
弱い心を慰める 小さな光

優しい陽射しに

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