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ゼネラリストを考える Vol.4

いろんな部署の経験は財産

 ゼネラリストは、メンバーシップ型の中でいろんな部署を経験する。ややもすると「薄く広く」「なんでもやります」ということにも捉えられる。しかし、いろんな部署を経験することによる部署の価値観の違い、薄くても得られる知見は、取りまとめる力と新たな価値を創造する源泉であるとも言えるし、そうすべきだと思う。
 私自身も、経験上専門性の高い部署を相手に業務を実施する際に、相手からは何も知らないのにと言われたものですが、相手も他の部署のことはわかりません。そこで、「共通言語」を見出すとともに、「どうあるべきか、どうありたいか」を主に話すようにして、新たな価値を見出すことに努めました。うまくいくケースもいかないケースもありましたが、対立の構図ではなく、図解や要約含めての説明を通じて、互いに理解しようとする努力をすることで、少なからず手ごたえは感じました。いろんな部署を経験していることの意味や価値を感じましたし、今の仕事にも活かされています。

ありたい姿からバックキャストする若人

 そんな私ですが、若い人たちと対話する中で、正直に感心することに多数出会いました。彼らに共通するのは、将来のキャリアビジョンを明確に持ち、今やっている仕事の意味や意義、それが自分のビジョンに合うか合わないかを考え、時には転職含めて柔軟に実施することです。その行動力に驚かされるともに、いい意味で刺激を受けています。
 「就社」前提でいろんな部署を経験すること自体も意味、価値はあるともうのですが、そうした人達は、「就職」の前提でいろんな会社を経験し、自身のビジョンに近づけるという動く範囲の広さが違います。

 例えば、上のように将来ありたい姿から、ステージ毎に何を得るべきかを考え、就職を前提に考えて会社選びをしていることです。出会った人も、将来の起業が、キャリアビジョンにあり加えてグローバルでの展開も視野に入れて、最初にコンサルか総合商社を考え、結果総合商社に入社し、今ではスタートアップの会社に転職していました。
 スタートアップに転職後に会った際に、いろんな仕事を経験することは起業を目指す上で大事であり、マネジメントを学ぶ上でも財産になっていますと。その意識レベルの高さと実行する力に脱帽でした。

他流試合とパラレルキャリアの効果

 そこまで明確なビジョンメイクと行動ができないで悶々としていても事態は変わらないのも現実。加えて年齢が上がれば上がるほど怖くなるもの。でも、昨今は副業解禁や他流試合という名の出向も多くなっています。この機会を活かさない手はないと思います。なぜなら、

 自分の居場所を定めた上で、トライすることができるセーフティーネットも働くとともに、自身の力試しと知見拡大、居場所となる企業にも好循環をもたらす可能性があるからです。自身も複業をやることで、シナジーを生めるようにしています。なかなか面白いものですよ。

スペシャリストとしてのゼネラリスト

 もともといろんな部署を経験できることに加えて、他流試合やパラレルキャリを経験することで、他にはない強みが生まれ、スペシャルなゼネラリスト=シン・ゼネラリストになると考えています。

スペシャリスト以外=ゼネラリストではなく、スペシャリストの中にゼネラリストがあるということです。

”風”が吹き荒れればパラサイトが増え、会社衰退

 ゼネラリスト”風”の3つのCが組織の中で増長すれば、組織にパラサイトし始め、会社はどんどん衰退していきます。

 衰退した時に、いざ飛び出そうとしてもゼネラリスト”風”であると、なかなか転身も難しくなると思います。
 いまこそ、シン・ゼネラリストを考え、行動化してみるべきですし、そのタイミングに早いも遅いもないと思います。


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