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学校が大嫌いだった自分が不登校にならずに最後まで卒業できたのはなぜ?

最近、ニュースを見ていると、不登校の子がとても増えているという。アラフィフの私が子どもの頃には考えられなかった。

少なくとも、私の小学校から高校までは私の同級生で不登校の人がいる、という話は聞いたことがなかった。クラス数が多くなった中学校や高校では、学年に1人か2人いたかもしれないが、現在みたいにどこのクラスにいてもおかしくない、という状況ではなかった。

それが、近所に住んでいた10歳ほど年齢が下の親戚の子が不登校になってしまった。当時、市内の不登校の親の集まりに行くと、かなりの人数がいたという。

結局、その親戚の子は不登校のまま高校まで至ったが、高校で何故か復活して大学まで行き、普通に就職して、普通に結婚して、今、普通に家庭を築いている。

どうやら、その子の場合は高校でいい先生に出会って無事に復活できたことで、人生がいい方向へ回ったようだ。

しかし、最近では、不登校から大人になってから引きこもりになってしまうケースも多いようで、自主的引きこもりな生活を送っている私としても、気になっている。

さらに、ここ数年は毎年のように不登校の人数が過去最高を更新していて、2023年には29万人を超えたという。(参考:NHK 子どもの不登校 29万人超に 「学校行きたくない」と言われたら)

学校にいかない理由はいろいろとあるだろうが、どうして私は不登校にならずに済んだのか、と考えている。

私は学校が大嫌いだった。先天性の心疾患があったためか、幼少期から運動がとにかく苦手。雲梯や逆上がり、登り棒など、保育園や小学校で普通にみんなが楽しめる遊びが体力が続かずにできない。

マラソンをしても、すぐに息が切れてしまい、大きく後れを取る。

山の中の小学校だったので、近所の山への軽いハイキングや、季節の植物を探しに山に入る理科の授業などが頻繁にあった。

平坦な道や下り坂は問題ないが、登りに入るとすぐに息が切れてしまい、とにかく山登りが辛かった覚えしかない。しかし、そんな私に対して、担任も親も心疾患がわかってからも何の配慮もしてくれなかった。

とにかく体育大好き、スポーツ得意な活発な子が大好きな脳筋担任には、口が変に立って生意気なくせに、運動がからきしできない、本ばかり読んでいる私が疎ましかったようだ。

親が心疾患を伝えたあとも、運動ができない姿を見ると、とにかく攻め立ててきて、できないことをみんなが見ている前で何度もやらせたり、うまくできずに倒れ込んだときに、尻を思い切り踏んづけられたりした。

そのくせ、その脳筋担任の授業はクソヘタでつまらない。退屈な授業を聞かされ続ける、苦行の毎日。

そんな学校が楽しい訳がない。

友だちに会うのが楽しいってわけでもない。とにかく毎日がしんどくて大変で、それでもなぜか不登校にはならずに学校に通い続けた。それで、結局、大学まで卒業した。

どうしてあんなに学校が嫌いだったのに、自分は最後まで卒業できたんだろうか。

親が恐ろしかったから、学校に行きたくない、なんてこと言える雰囲気じゃなかったのもある。でも、朝起きることができなかったり、病気じゃないのにお腹が痛くて下してしまったりすることはなかった。

嫌だと思いながらも、体を動かしてなんとか毎日学校に向かうことができていたのだ。

なんでも、睡眠時間が大きく関係しているとのニュースがあった。なんでも、小学生までは夜8時台までに就寝させるのがいいそうだ。

寝ているときに体や脳のメンテナンスが行われる上に、子供の頃には脳を育てるのだという。

子どもの睡眠不足が続くと、メンテナンスや発育が十分に行われないために、不登校になったり、発達障害の症状が出る可能性が高まるとのこと。

考えてみると、私は小学生の時にはとにかく夜8時までに布団に入らされていた。土曜日だけは、ドリフの「8時だよ!全員集合」を9時まで見ても良かったが、9時以降は休みの前でも起きているのは禁止。

朝は6時か6時半に起きていたので、毎日たっぷり10時間睡眠は取れていたわけだ。

今の子どもたちは、塾や習い事で忙しく、寝る時間が遅くなりがちだという。睡眠不足が不登校の原因だとしたら、あれだけ大嫌いでつまらないことばかりの学校でも、私がなんとか最後まで行き続けることができた理由が、少し納得ができるような気がするのだ。

私は、成人した息子にも睡眠が大切だと伝えている。不登校が増え続けている現状があるのなら、子どもたちの睡眠をもっと大切にして、健康的な学校生活を送れるようにサポートしていくことが必要なのではないかと思う。


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