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男性が女性になることの難しさ

貴族が平民になることは簡単だが、平民が貴族になることは難しい。
これは、男が女になる時にも起きる。
LGBT問題は、明確な性の格差社会の問題である

先日、とある芸能人が自殺した。
公に男性から女性であること、つまりMTF(Men to Female)を公言したLGBTである。

しかし、世間、特に主婦層やフェミニストはバッシングした。
育児や妻を裏切ったと憶測で中傷し、「男性ならでは」の身勝手さとして殺害予告や嫌がらせを行っていたのだ。

基本的に、女性より男性の方がバッシングを受けやすい。
裁判の結果や、実験でも証明されている。
男性は男性と言うだけで、女性よりも強く非難されるのだ。

彼女は既にホルモン治療を受けていたらしい。
勿論、彼女が死んだのはホルモン治療ではない。バッシングであり、ホルモン治療に責任転嫁してはいけない。

しかし世間からのイメージは変わってホルモン治療を受けた彼女の姿では無く、その前に確立された男の姿であったろう。


つまり、「女性でありながら、男性が受けていたバッシングを受ける」状態になってしまった。
叩いている人の意識も、「女性」ではなく「男性」を叩いていたはずだ。
女性であれば、ここまで叩かれなかった。

男性は常日頃、強いストレスにさらされている。
男性ホルモンには攻撃性と引き換えに、耐ストレスという恩恵がある。
しかし自殺率は女性の2倍と、その恩恵を無に帰すほど厳しいストレスにさらされているのだ。

この厳しいストレスを、男性ホルモンの恩恵を得られない人間に晒すことの恐怖は簡単に想像できるだろう。

世間は決して男性の弱音を許さない。
弱音を吐いた男性は、恋愛、昇進、全てにおいて悪い方向に作用する。
自らを守る為に弱音を吐かないし、故に更に窮地に陥る。

周りに相談すればよかった、という人も居るだろう。
しかしそれは男性の置かれている境遇を知らないから言えるのだ。
保険は死のリスクや病のリスクの高い人間が入る。男性ももちろん入るべきであるが、精神科に行った人間は入れる保険が制限されるのをご存じだろうか。
同じようなことがいろんな場所に存在する。


おそらく、「この指を止める」ことも、「誹謗中傷」をやめることも無理だろう。
それならばせめて、叩いていた人は「相手が女性だったら同じことを言えるか」をまず考えてみませんか。

反対意見は沢山あると思いますが、みなさんはどう思いますか。

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