2019年の活動ふりかえり
この一年を思い起こしながら、可視化のお仕事始め活動のリフレクションをしてみたいと思います。
台東区文化芸術誌 台東鳥瞰 vol.2
「アサクリック」をテーマにした美術出版社の編集さんとフリーライター大山顕さんの対話をグラフィックレコーディングして、その後、記事とともに抜粋したものを掲載。文章とグラフィックレコードの両面から、見る人は何を受け取れるのだろう?という興味もあって、お仕事を受けました。
現代クリムト講座 トークイベント
クリムト展に合わせて開催されたトークイベントのグラフィックレコード。登壇者のバックで可視化が進行していました。実は、その時に場に投げかけられた問いを念頭に置きつつ話を聞けるように書いて出してたり、その場の人だけが感じられる可視化をしていました。
その後、展示会期に合わせて発行されたコンセプトブックに写真や文字起こしされた文章とともに掲載されています。
Tellus ローンチ イベント
誰もが活用できる宇宙データのプラットフォーム「tellus」のローンチイベント内で行われた「自分なら、宇宙からの観測データ×地上のデータをどう使う?」というイベント参加者自身がアイデア出しをするパートでの可視化です。(動画内にちらっと出てきます)
Medikiki 臨床工学アイデアソン
本業のインダストリアルデザインのほうでは医療関連の機器のデザインもやっていたりするので、お知り合いからのお誘いで参加しました。実際の臨床工学技士、医者、機器メーカーなど、医療に関わるいろんな人たちが集まりました。わたしのようなデザイナーも何人か参加していました。
▼最初のインプットのスケッチノート
▼アイデアソンのチーム内で描いていたグラフィックレコーディング
やっぱり、こういうチームで何かをつくり上げていく場に寄り添える可視化が好きだなぁと改めて感じました。
障害者と震災を考えるワークショップ
こういったテーマの仕事を本業の方でも受けていたタイミングで、当事者からのお話(3.11での経験談など)や専門家からのレクチャー、実際の避難訓練を経ての参加者の学びや感想の共有など盛りだくさんの内容でした。
VMQ (Visualization Mountain Quest)
様々なビジュアリゼーションという手法や考え方がある中で、まだまだ未開の山の生態系をみんなで探検してみよう!というワークショップ。
ワークショップのワークショップを企画をするために集まってくださった参加者たちがそれぞれの立場から探索したい山の輪郭をつくっていきました。
ワークショップ当日は、それぞれの山ではどんなワークショップをおこなうか?を共有して準備をスタート。文化祭のような雰囲気でした。
それぞれのワークショップを体験した後で、見つけた問いを持ち寄って、また新たな山脈を作って、それぞれがまた問いを持ち帰るというような最後でした。登っては現れる新たな「問い」がビジュアルプラクティショナーの活動そのものにも見えました。
意味のデザイン研究会
昨年「意味のデザインとは何か?」について小田裕和さんと一緒に研究会をして以来、このWDAでの意味のデザイン研究会に参加者/ときどきグラフィックレコーダーとして関わっています。
わたしも意味のデザインについて触れるときには、小田さんの意味と仕様の話をよく引用させてもらっています。(わかりやすい!)
▼#1「意味のデザインの事例を探る」に参加
▼#2「意味の生まれる瞬間を探る」にグラフィックレコーダーとして参加。ちょこちょこ小田さんとセッションしながらの可視化。
来年から小田さんのschooでの授業も始まるので、気になる方はぜひぜひ!
暗闇レゴ ワークショップ
一般社団法人PLAYERSに所属してから、一層気になっていた「インクルーシブ」に物事をデザインしていく活動。今回もそんなつながりでお誘いいただいた実験的なワークショップです。視覚障害者主導でサービスやプロダクトを開発できないか?という狙いのもと、その手法の実験でレゴを使ってワークしています。その実験の様子を可視化記録していきます。ワーク内容だけでなく、その時の参加者の表情や場の変化をグラフィックレコーディングしていきました。
立体コピーで絵を浮き上がらせて、触れて感じる可視化の経験はめちゃくちゃエモかった。「グラフィッカーは一体何を残し、何を届けるのか?」を考える機会でもありました。
日本大学芸術学部デザイン学科スケッチ合宿
今年一番の変化といえば、母校の非常勤講師の任を賜ったことだと思います。後期からの授業開始前に、デザイン学科でおこなっているスケッチ合宿で、アイデアスケッチのワークショップをやりました。
意味のデザイン研究会ふりかえり会
前述した「意味のデザイン研究会」のふりかえり会で、自分でやってみたリフレクションを共有しながら「意味のデザイン」の捉え方を深めていきました。こういう場が持てるのが、WDAのいいところ。
▼ふりかえり会のふりかえりスケッチノート
激動する時代の未来の描き方 イベント
可視化について、いつも参考にしているグラグリッドさんのイベントに「noteレポーター」枠で参加してきました。
Studying Visualization @Tokyo
IFVPに参加された、清水淳子さん&鈴木さよさんによるレポートイベントに参加しました。
単純な海外での可視化のやり方はこんな感じという比較をすることではなく、むしろビジュアルプラクティショナーの根幹の部分に触れられた気がしました。
超福祉展 障害×震災 ワークショップ
昨年もワークショップ内の可視化のお手伝いで参加した超福祉展。「障害者と震災を考えるワークショップ」に引き続き、こちらでも震災と障害がテーマ。こちらでは「避難所生活」での
「&HAND」 やさしい空港 実証実験
一般社団法人PLAYERSに所属して初期から関わった案件。筐体やUIデザイン、ストーリーボードなどもお手伝いしています。
iPad & Apple Pencil ユーザーミートアップ
iPadって、絵を描く以外にも可能性を秘めていそうだけど、どう活かしていけるだろう?ということをユーザーと一緒に探っていきたいと思い、開催したミートアップ。AirDropを使って、集まった人たちとだけやり取りする体験はけっこう新鮮でした。
▼参加者さんのツイート。配布したワークシートに記入してもらった画像も含めて投稿してくださっています。
バタフライボード ミートアップ
本当は、バタフライボード「notes」のクラウドファンディング開始に際してのイベントだったのですが、終わった後の福島さん&ハイロックさんとのプチアイデア会議な話が盛り上がったので、スケッチノートでふり返りながら描いたものです。
ホワイトボードなので、書いたり消したりできる気軽さや、磁石で連結する拡張性、何よりバラして個人個人に配布できたりする距離感の近さが、可視化の可能性を広げられそうで、めちゃくちゃ注目しています。
来年は、こういうツールの可能性も一緒に考えられたら良いなぁと思っています!
日本大学芸術学部デザイン学科 授業
半期15回ある内の5回をいただいて、アイデアスケッチというよりアイデアの可視化について、スケッチノートやアイデア発想法も交えて授業を行いました。
初年ということもありシートを使ったりカードを使ったりと、結構いろいろ実験的にやってみました。
↑アナロジー的に変換してスケッチするワークが、人気でした。よくイメージ画像を集めるときに、どうやってそのイメージを自分のアイデアに取り込めるか?を考えるワークでした。
墨田区工場めぐり スミファ内 「デザイナーのお仕事展」
墨田区内の工場めぐりイベント内で、ものづくりに関わるデザイナーの考えやプロセスに触れる展示会をやりました。
もちろん細かい試行錯誤や、こだわりはあるのですが、「素人にはよくわからないレベルの追求」をすごいなぁと感じてもらうことより「デザインの視点ってこんなことなんだ」とか「デザインの考え方だと、モヤモヤをこんなふうに解消してくれるんだ」って部分を伝える展示を目指しました。
Visual Doing
「Visual Doing」の日本語訳版の出版にあたり、制作のお手伝いをさせていただきました。前作の「Visual Thinking」の愛読者だったので、すごく嬉しいオファーでした。
WDA研究会
いつも、実験的な研究会に協力いただいているミミクリさんのオフィスで、ミミクリデザイン運営のWDA(Workshop Design Academia)会員向けの研究会を開催しました。
内容は、上記のVisual Doingに絡めて、ビジュアルランゲージを用いた対話の姿を探るワークショップでした。
この研究会でのスライドを抜粋しながら、以下のnoteの後半部分で話を取り上げています。
SDQ「素材を活かした可視化の調理法を探る」
上記の研究会でおこなったワークの、アレンジバージョンをPixvさんのオフィスで開催しました。
この辺りの、可視化された物への「捉え方」「解釈の仕方」についての探求は来年も引き続き考えていきたいです。
練馬区 UDパーク パラスポーツ体験
日本大学芸術学部のキャンパスは、練馬区にあります。その関係もあり、このイベントではUD(ユニバーサルデザイン)について、デザイン学科の先生や学生がワークショップなど協力をしています。今年は、私も体験会を行う「ふうせんバレー」のイラストボード制作に協力しました。
今年のふりかえり
2019年をこうやってふりかえると「伝えていく」「発信する」みたいなことがテーマだったように感じます。今まで自分のやってきたことや考えていたことをnote含めいろんな形で伝えた年だったのかもしれません。
いっぺんアウトプットしてみて感じることもたくさんあったし、そういうフィードバックをいっぱいもらえる環境にいたことも、とてもありがたい1年でした。
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