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【要約】影響力の武器|日常で実践してみた結果

本記事では影響力の武器の内容について要約し、日常で実践してみた結果について記載しています。

影響力の武器では、以下6つを人を動かすための心理作用として紹介しています。それぞれの項目について要約していきたいと思います。

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1:返報性

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【要約】
返報性とは、人に何かしてもらったときに、お返しをしないと申し訳ないと感じるような心理作用のことをいいます。そして、この返報性のルールは、他人から承諾を得るのにとても効果的な手段であるため、ビジネスで活用される場面も少なくありません。

また、返報性のルールは、意図しないうちにその心理作用が働くため、とても強力な心理作用だとされています。例えば、見知らぬ人や嫌いな人、歓迎しかねる人に対しても、その人から親切な行為をされると、返報性のルールが働くのです。

『 返報性のルールがビジネスに活用されている例 』
・無料サンプル
無料の試供品を提供することで消費者に恩を与えます。消費者はお返ししないと申し訳ない気持ちになるため、購入に繋がる確率が高まります。

・プレゼント
飛び込みの営業マンなどは歓迎される対象ではありませんが、最初に無料サービスといって何かしらの価値を提供することで、消費者は何か買わないと申し訳ないなという気持ちになり、購入に繋がる確率が高まります。

そして、この返報性のルールは、何かを提供する場合のみならず、譲歩する際にも働きます。この譲歩を活用した返報性のルールの事例は、以下のようなものです。相手が譲歩したことで、自分も譲歩しないと申し訳ないなという返報性が働いています。

『 譲歩を活用した返報性のルール 』
・お金を貸して欲しいとき
友人:1万円貸してほしい
私:ごめん、それはキツイ
友人:そしたら1000円で良いからお願いできない(譲歩
私:まあ1000円なら良いよ(返報性,譲歩のお返し

【実践】
書籍においては返報性のルールを、短期的に利益を享受する手段として活用していましたが、このルールは人間関係においても有効だと考えました。信頼残高という考え方と共通していると思いますが、相手に対して与えるものは惜しまずGIVEしていくことを大切にしたいと思います。

また、イエスマンになるわけではなく、相手の要求に応えることを継続して実施していくことが、自分が相手に少々の無理を要求したい際にそれを受けてもらうことに通じるのではないかと思いました。

商談など刹那的な取引の場面でも返報性は活用できると思いますが、そうした機会が少ない場合は私のように人間関係に応用して考えてみるのも良いかもしれません。返報性のルールを学習したことで、日常でも返報性が働いているケースは非常に多いと思いました。

日常で感じた返報性の例
・スターバックスに行った際に、新作の試供品を提供された後に商品提案
・お世話になっている先輩からの誘いに対して、正直行きたくなくても行く
・遊び行くときに、前回はこちらの希望をのんでくれたので、次は相手の希望するところに行こうと思う
・いつもタスクを引き受けてくれたりしている人からの依頼は、即対応する

こうした事例を理解することで、自分は返報性のルールで操られないようにしていきたいです。笑


2:コミットメントと一貫性

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【要約】
コミットメントと一貫性とは、自分の言葉や信念、行為を一貫したいと感じる欲求を利用した心理作用です。相手の口からイエスを引き出すのに有効であるため、営業や交渉の席で活用されることが多いようです。

最初に相手のコミットメントを提示させることで、そのコミットメントと一貫した要請には同意する確率が高まります。

『 コミットメントと一貫性の具体例 』
・宝くじ
自分が購入した宝くじは当選確率を過大評価してしまう
=当選すると考えて購入しているため、自分の行為を正当化し評価する

・営業
社長に会社の将来像をお伺いしたのちに、解決策としてサービス提案をする
=会社をこうしたい(将来像)というコミットメントを引き出しているため、それを達成するために必要なことには同意する確率が高まる

【実践】
コミットメントと一貫性は、自分の生活のなかでは、組織マネジメントやセルフマネジメントにおいて、大変有効に活用できる心理作用だと感じました。

まず、組織マネジメントについてですが、いかにメンバーのコミットメントを引き出せるかが重要であると思いました。例えば、目標設定においてもここを目指そう!と私から伝えるのではなく、メンバーに宣言をしてもらう方がコミットメントを一貫性が作用し、パフォーマンスは高くなると思います。

先日読んだ「7つの習慣」にあった、責任を与えることで主体性を引き出すということと、併せてコミットメントを提示させることができれば、主体性を引き出し高いパフォーマンスを発揮するような組織を作っていけるのではないかと感じました。

またセルフマネジメントにおいては、コミットメントを自分の意志で提示することができるため、周囲に宣言したりSNSで発信することで、自身の習慣化や努力を促すことができると思います。

実践してみての感想
「コミットメントと一貫性」を意識できる機会はたくさんありましたが、まずはキャリア支援団体で実施してるキャリア面談にて実施してみました。具体的には、面談の開始時に終了後の理想状態はなにか?本人の口から話してもらうようにしました。
そうしたことで、自分自身もどのような情報を提供したらよいか明確になりますし、かつ相手の子も宣言した理想状態の達成のために意欲的に質問をしてくれるので、お互いにとって有意義な時間にできるようになったと思います。



3:社会的証明

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【要約】
社会的証明とは、他人が何を正しいと考えているかに基づいて、物事と正しいかどうか判断する心理作用のことです。こうした判断の方法は効率的ではあるのですが、この作用を利用して判断を誘導させる仕掛けも多く、正しく判断する方法を知っておくのはとても重要です。

まず社会的証明が活用されている事例について紹介したいと思います。

『 社会的証明の具体例 』
・お笑いのサクラ
TV番組で録音された笑い声を流すことで、面白い映像が流れいてるという社会的証明をして、視聴者が面白さを感じやすくしている

・化粧品等にあるランキング評価(○○第一位!等)
他人が評価していることを客観的に提示することで、良い商品であるという社会的証明をし、消費者が購買しやすいようにしている

そしてこの社会的証明は、①自分自身に確信が持てないとき、②自分と似ている人の言動を見たときに特に働きやすい心理作用です。

①自分自身に確信が持てないとき
自分(消費者)で考えると、例えばPCやイヤホンといった規格や機能についての知識が少ないものは、人気なものや店員さんに勧められたものなど、社会的評価に基づいて意思決定していたと気付きました。
②自分と似ている人の言動を見たとき
動画広告などで、自分と似たような悩みを抱えている人のBefor,Afterを見ると商品に興味を持つよなケースが、これに該当すると思います。これが動画広告でなく、友人であれば商品購入する確率はかなり高いと思います。

【実践(対策法)】
社会的証明が働きやすい状況では、簡易的な判断に頼ることで適切な意思決定がされにくくなるため、対策をすることが必要だと思いました。それは、客観的な情報で判断をすることです。

なにか確信のない状況で意思決定する際や、類似した人を見て意思決定する際は、一度立ち止まって客観的に判断することで、適切な判断ができるようになると思います。



4:好意

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【要約】
好意とは、自分が好意を持っている知人から何かを頼まれると言うことを聞いてしまうという心理作用のことです。ビジネスにおいては、ファンの俳優さんが起用されているCMやインフルエンサーさんによるPR発信などが該当すると思います。

影響力の武器では、自分自身が初対面の方に好意を持たれるために必要なこととして、外見の魅力と類似性の2つを取り上げています。

①外見の魅力
外見の良い人の方が人から好まれやすく評価されやすいです。ハロー効果をご存じでしょうか。

ハロー効果とは?
ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。
(引用:グロービス経営大学院

ハロー効果を外見の魅力を例にして考えてみます。

外見が良い人は、その外見の魅力(評価)に引きずられて、それ以外の部分(才能や親切心、誠実さや知性等)の評価も高いと、自動的に考えやすくなるのです。そのため身だしなみをきちんとすることは、知らず知らずのうちに評価を獲得する第一歩になるということです。


②お世辞
お世辞と聞いてどのようなものをイメージしますか?私は思っていないことでも賞賛したり、過剰に評価するようなことをイメージします。

ここで、「1:返報性」の復習になりますが、お世辞を言うことで返報性のルールが作用し好意を得ることができます。つまり、相手が自分に対して評価している(好意を持っている)ということは、お返しとして自分も相手を評価したい(好意を持ちたい)気持ちや自発的な承諾を生み出すのです。

再掲:返報性とは?
返報性とは、人に何かしてもらったときに、お返しをしないと申し訳ないと感じるような心理作用のことをいいます。

過度に行うことは逆に信頼を損なうことになる可能性はありますが、相手のことを褒めることは、好意を得るうえでとても重要なのです。影響力の武器では、「類似性」や「接触と共同」など、他の好意を得る方法についても記載されています。興味を持たれた方は、ぜひ書籍を購入し読んでみてください。

【実践】
最近はオンラインインでの面談や会議ばかりなので、私自身身だしなみへの意識は低くなっていました。オンラインでも、髪型のセットをしっかりして身だしなみへの意識を高めました。

またお世辞という点においては、キャリア支援の面談において、各個人の状況で賞賛すべき点は積極的に(少しオーバーくらいに)伝えることで、信頼関係を構築し、自分のアドバイスがより伝わりやすい状況を作るようにこころがけました。

身だしなみ改善の効果については直接的な効果は感じにくかったのですが、お世辞については、相手も自信も持てるようで意欲的に自分のアドバイスを受け入れてくれるようになったと感じています。


5:権威

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【要約】
権威とは、「権威」のあるひとからのメッセージを無意識に信じてしまう心理作用のことです。例えば書籍の帯に書いてある、「専門家○○さんのおすすめ」といった内容がこれに該当します。書籍の内容はわからずとも、専門家の人(権威のある人)がおすすめするなら有益な内容に違いないと無意識に判断してしまう心理作用のことです。

ではなぜこのような心理作用が働くのでしょうか?

それは、「権威者の命令に従うことは、常に私たちの実質的な利益をもたらしてくれる」という認識を持っているからです。教師や親など、幼少期から自分より権威のある人の忠告に従って生活していたため、無意識のうちに権威のあるメッセージを受け入れやすくなっているのです。

しかし、実際の権威がなくても権威があるように見せることが可能です。

①肩書き
例えば、報道番組で政治に対する意見をコメンテーターの方が述べていたとして、お笑い芸人Aさんのコメントと政治学教授のBさんのコメントでは、Bさんのコメントの方が的を得ていて正しいように感じると思います。

このように、肩書によって、「発言は正しい」や「この人はえらい」といった認知になりやすいため、肩書を得ることは権威の獲得に繋がります。

②服装(装飾品)
先に述べた肩書きは、意識して得ることが難しいと思いますが、服装(装飾品)は日常から意識して取り組めると思います。

例えば自宅に保険営業マンの方が訪問してきたとして、スーツをしっかりと身にまとい清潔感のある方と、だらしのない方どちらの提案が信頼できるでしょうか?おそらく前者の営業マンだと思います。

しっかりとした服装を身にまとうことはそれだけで権威性に繋がります。営業や面接の際など、権威が重要となる場面では特に意識することが良いと思います。

【実践】
4:好意で述べた実践ともつながりますが、きっちりとした服装は日常から意識して行っていきたいと思います。

また情報を判断する際には、○○さんが言っていたらではなく、その内容に集中してなぜそうなのか?という理解を通じて、情報を判断する癖をニュースの引用ツイート等を通じて実践していきたいと思います。


6:希少性

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【要約】
希少性とは、手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに思えてくるという心理作用のことです。人は同じくらいの価値があるものなら、それを獲得することを考える時より、それを失うことを考える時の方が強く刺激を受けるのです。

例えば、禁煙を訴求したい際に、禁煙すると伸びる寿命(得るもの)でなく、喫煙により短くなる寿命(失うもの)を伝える方が効果的なのもそのためです。

『 希少性の具体例 』
・数量限定の販売促進
いま購入しなければ、この商品を購入することができなくなるという、失うことを訴求することで、希少性を作用させている。

これは、私たちが、どのくらいその商品が手に入りやすいかを手掛かりにその商品の質を判断しているからです。また、それと同時に自由を失うことを嫌う人間の性質を、うまく利用した心理作用が希少性です。


【実践】
希少性を活かした取り組みを実践する機会はないので、実際に希少性を生かされてしまった日常の事例を共有したいと思います。

小林が希少性を活かされた事例
・「ラスト1つ」と言われて牛串を購入
外出した際の露店のおじさんに、ラスト一個だけど買う?と声を掛けられ、思わず購入してしまいました。
・アウトレットで余計に買い物をする
アウトレットだと今日買わなければ同じ商品(この値段で)を買えないという暗黙の了解があるため、思わず買いすぎてしまいました。


7:まとめ

影響力の武器の内容について要約し、日常で実践してみた結果について記載していきました。

多くの心理作用は私たちの思考の癖に基づいたものであると気付きました。心理学でヒューリスティックスと言われるものです。

ヒューリスティックスとは?
ヒューリスティックスとは、必ずしも正しい答えではないが、経験や先入観によって直感的に、ある程度正解に近い答えを得ることができる思考法のことです。(引用

こうした思考の癖を理解して、マネジメントを実施したり自分自身の生活に活かしていきたいと思います。興味を持った方は、ぜひ「影響力の武器」を読んでみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

参考資料
[アイキャッチ]
http://switchdec.com/influence-science-and-practice-1841.html


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