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デンマーク滞在記録5【子どもたちは豊かな体験機会を通じて世界を理解する】

どうも!
今日はしとしとと雨が降っているデンマーク。

しとしと雨が降っています。

デンマークの夏もそろそろ終わるのかな?という気温になってきました!
夏のシーズン初めて過ごしましたが想像を超える過ごし易さです。
逆に夏に日本に滞在するデンマーク人の皆さんは本当にきついと思いました。

先日は天気も良かったので子どもたちとVeijeの近くにあるGivskud zooに行ってきました!動物園とても良かったです!

広大な敷地の中に自分たちの車でサファリ形式で入場し、車の中から動物たちの生態を観察できます。
車のサファリコースと歩いて回れるウォーキングコースがあり、どっちのコースも魅力的でした。
同じ動物を全く別の視点で観察できることができます。

個人的には狼が最高でした。

車からサファリゾーンにて。森の中にいる狼。見つけられますか?
ウォーキングゾーンにて目の前で肉を食らう狼。
ゴリラを見る長男くん。
ペン群を見る長男くん。

飼育環境は動物たちの本来のエリアの生息環境を意識した作りになっているかつ、基本的に飼育スペースがとても広いエリアに設定されておりとても良かったです。
また、レッドリストとなっている動物を数多く保護しており、動物園本来の役割としてもとても意義深い場所だなと思いました。

メガネグマ。こちらも農地や道路開発、狩猟、駆除により生息数が減少。
レッドリストに登録されている。
長男くん撮影

子どもの遊び場も充実していて素晴らしかった!
知りたいのデンマークの友人にはずっと勧められておりましたがその理由がわかりました。
これは子連れは必ず行ったほうがいい。笑

公園スペースも併設されています。
近くにベンチもたくさんあるのでここで持ち込んだサンドイッチを食べました。
歩いていると焚き火でパンを焼けるアクティビティに遭遇。
これデンマークだと子どもたちの人気な遊びです。
生地が無料で焚き火を見ながらゆったりと過ごしました。
恐竜ゾーンも併設されています!
トリケラトプスになりきっている長男くん。

施設の中には環境問題を学習できるような掲示や施設も何ヶ所もありました。動物を観察しつつ、環境問題やSDGsについての学びを深められることはとても相性がいいし、子どもたちにとっても馴染みが沸きやすくていいと思います。

SDGsについての展示スペース、普段はイベントもやっていそうなスペースでした。
プラスチックプラネット。中にはいると展示があります。
最後にはゴミだらけの地球か、緑の地球か?を選択する道が分かれていました。
自己選択して未来に歩み出します。
メニューにもぞれぞれの食事がCO2にどれほど影響があるかについて可視化されています。

デンマークではその内容を理解するためにテキストよりも体験メインの博物館や施設が多いように感じます。
動物園だけでなく歴史資料館とかもとにかくその当時の生活を体験できるような作りになっていたり、子どもたちが楽しみながら学びを得られるプロセスが大事にされているような気がします。

同時に、体験だけでなくその体験から考えるための「問い」もセットで置いてあることが多いように感じます。
「体験」と「問い」の掛け合わせにより社会と個人の対話が成り立っているのかなと感じます。

少し前に訪れた科学博物館でもそれをすごく感じました。

サイエンスセンター「økolariet」

こちらはサスティナビリティに関する体験にフォーカスを置いた場所でした。

https://www.okolariet.dk/en

無料で入場できる施設とは思えないくらい充実していました!
中に入ると、4〜5セクションくらいに分かれており、各エリアで様々な環境問題に触れる体験をすることができます。

水のエリア。
自分が選んだ生活アクションに紐づいてどれくらいの水が使われているかを可視化してくれます。
自分が動く(アクションすること)で牛や自動車、飛行機を退け、
クリーンエネルギーの映像が登場するアクティビティ。ものすごいメタファー笑
木の精霊が環境問題について物語を話してくれます。

デンマーク語で書かれていたので全てを理解することはできなかったけど、それでも体験的に言葉がわからなくても感じることができる施設でした。

子どもたちの利用する施設の多くが環境問題や社会問題についての理解を体験的に理解できることは非常に重要なことだなと思いました。
一緒に訪れる大人も一緒に学ぶことができることも良い。
やはり子どもを中心とした社会づくりを進めることは大人の学習機会にとっても、効果があるのだろうと感じます。

ちなみにデンマークでは新しい政策を導入するタイミングで、小学生や中学生のみんなと調べ学習をし、子どもたちの家族(父母やおじいちゃんおばあちゃん)と一緒に考えてみるような課題が出ることがあるようです。
その結果、大人も政策への理解を深めることができるらしいのです。
非常に面白いですよね。

一つの要として社会の中で子どもたちを位置付けており、その子どもたちが最も今の社会の状況を理解できるようにすることにエネルギーを割いていることは確かだなと思います。それだけではないと思いますが。

日本でも子ども家庭庁の動きの中で、子どもたちの当事者の意見を取り入れることが各自治体で必要になり、意見を「吸い上げる」的な感じで扱われますが、、、吸い上げるという表現も気になるし、結局体裁だけでやっている感も否めないのが正直なところです。
そもそも、対等に話し合うということに対しても子どもたちが様々な体験を通じて考える機会があったり、自分の考えを発話していいという前提が必要だったりハードルは異様に高そうです。

個人的には動物園でもサイエンスセンターでも子どもたちがお母さんやお父さんに向かって、展示の意味やそこから感じたことであろうことを一生懸命話しているのが印象的でした。
子どもたち「が」社会のことをよく知っているという状況がとてもいいなと思います。大人も知っているのはもちろんなのかもしれないけど、子どもたちの方が今の学びの真っ只中なわけだし、むしろ大人よりも知っているんじゃない?って方が素敵だなと思いました。

ということで、今回はデンマークの子どもたちの施設で感じたことについて書いてみました。ちなみに、サスティナビリティについて学ぶサイエンスセンターは正直もう一つnoteで書きたいくらいイケていました。

それでは!

ガンディ。さすがっす。


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