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1on1ミーティングへのコーチングの活かし方

今回は1on1ミーティングにコーチングの技法をカンタンに活かす方法についてお伝えしてみたいと思います。

コーチングは簡単なコミュニケーションスキルではないため、もちろんすぐにそのすべてをマスターし、対話できるようになるわけではないのですが、そのエッセンスを1on1に簡易に活かすべく、本格的に学んだことのない方にとっても活かそうと思うポイントを抜粋してお伝えできたらと思います。
ぜひご自身の1on1で意識してみてください。

今、何の時間なのか、メンバーと理解をあわせる

業務の具体的な相談をしたいと思っているメンバーに対し、引き出す関わりをしても的を外します。
「いや、アドバイスが欲しいんですが…」となってしまってはせっかくの1on1の時間が台無しに。

一方で、キャリアについて相談したいと思っているメンバーに対し、こうしたらいいというアドバイスを続けていくこともまた的外し。
「いや…私の悩みはそこじゃないんだけど…」となったらイマイチな1on1。
「なるほど!そう考えればいいのか!やってみよう!!」
(数日後)「うーん、私の場合は何か違うかもなぁ…。参考にはなったけど、続けられないなぁ…」
となってしまうのももったいない。

まずはこの時間をどういう時間にするとよさそうかについて、メンバーと話し合うことからスタートしてみることをおすすめします。

例その1)ティーチ的関わり
マネージャー:「今日はどんな話ができたらいいかな?話したい事はどんなこと?」
メンバー:「そうですね、今日は業務の相談がしたいです!」
マネージャー:「OK、そしたら具体的に何に躓いているかといったことを話してもらった後、私だったらどうするかを話させてもらってもいい?そこをヒントにどう動いていくとよさそうかを私は聞いてみたいから、私の話したことを正解とせず、ヒントにしながら次のアクションを決める感じでどう?」
メンバー:「わかりました!すぐにアイデアが出てこないこともあると思うので、自分で考えてはみますが詰まったら選択肢はください!」
マネージャー:「了解。じゃあ今日はそれで話してみよう」

例その2)コーチ的関わり
マネージャー:「今日はどんな話ができたらいいかな?話したい事はどんなこと?」
メンバー:「今日はちょっとキャリアについて話したくて…。本当は営業じゃなくて企画の仕事ができるようになりたいんですが、どうしたら企画の仕事ができるようになりますかね?次の部署は企画にいきたいです」
マネージャー:「そうなんだね。そしたら今日は、そもそもどんなキャリアを●●さんが求めているのかとか、企画を通じて何を実現したいかとかを聞きながら、そのためのアクションを●●さん自身で考えてみる時間にしたいんだけどどうかな?アイデアを出すこともできるけど、それはあくまで私のやり方だと思っていて、それが●●さんに合うかはわからないし、続かないと思うんだよね。」
メンバー:「わかりました。改めてなぜ企画がやりたいのか考えることもあまりないので、いったん乗っかってみます!」

こんなやり取りが続いていくと、メンバーから
「今日は△△について話したいので、アドバイスください!」
「今日は■■について話したいので、コーチングしてください!」
と、言ってくれるようになるかもしれません。

メンバーはどういう時間を求めているのか。
面談者であるあなたはどういう時間を創りたいと思っているのか。
ぜひそこから話し合ってみてください。きっと素敵な1on1に進化していくと思います。

次の1on1までの間の関わり方について聞いてみる

1on1をとおして何かを約束したり、決意を新たにすることも時にあると思います。
ぜひそこで一言聞いてみてほしいのが、次回の1on1までにどう関わったら理想的?という言葉がけ。

あの時話してくれた例の約束、どうなっているかな?と途中で聞かれたときの反応は人によってかなり異なります。
気にしてくれてうれしいと感じる人、いちいち確認されるのが面倒と感じる人、約束は果たすのでほったらかしにしてほしいと思う人、人それぞれです。

仮にあなたがほったらかしにしてほしい人とします(私はこのタイプ)。
次回の1on1で聞けばいいから、進捗は任せようと判断し、間にコミュニケーションを取らなかったとする。
もしその相手が、気にしてもらえると安心感を持てるタイプの場合、なぜ私の仕事ぶりについて何も聞いてくれないんだろう、関心がないんだろうか、と感じてしまいます。

そうなると不安や不満が蓄積されていきます。
1on1での表情は硬くなり、本音を話してくれなくなるかもしれません。

私も何度もこの状態に陥りました。
人によって、快・不快の感情は異なるものと心得、どう関わってほしいのか、その人にとっての正解を聞いてしまいましょう。

自己開示は立場の上の人からフルパワーで

1on1はメンバーのための時間とはいえ、自分のことを話さないと信頼関係は生まれません。
着飾った言葉や、外向きの話ではなく、あなた自身がこれまで公に話してこなかったことをぜひ積極的に話してみてください。

自分だけに話してくれたんだ、こんなことでも話していいんだ、ということが相手に伝われば、小さなことやかっこ悪いことも話してくれるようになります。

表面的な対話をしていても、人は本質的には何も変わりません。
短期的な結果や行動を変えるための1on1でよければ深い話は必要ないかもしれませんが、中長期的な視点で相手のための1on1を行うためには相応の自己開示も必要だと思ってもらえると、よい時間を創ることができると思います。

まとめ

メンバーのために1on1せよと言われても、いつもの自分のペースでついつい話してしまいますよね。

この時間はちょっといつもと違うぞと、メンバーに思ってもらえるようにぜひ工夫してみてください。

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