見出し画像

採用面接にコーチングを活かす

コーチングを〇〇に活かすシリーズ。
今回は面接官として、求職者と面談するときに、コーチングスキルをどう活かすことができるのかについてまとめてみたいと思います。

面接官向けですが、求職者のみなさんにとっても「なるほど!面白い!」と思ってもらえる内容に工夫してみたいと思いますので、よかったら最後までお読みいただければ幸いです!

求職者の”いつもの自分”を見せてもらうことにまずは注力する

まずは前提として、面接官としてあなたはどんな時間を求職者と過ごしたいでしょうか。

面接にお越しになる求職者の方は、ご自身の人生がこの面談で決まるわけですから、緊張していたり、「いいこと言わなきゃ!アピールしなきゃ!」という気持ちで臨んでくることが多いと思います。
(もちろん、シニアな方であればそんなことは関係なしに受けに来てくださることが多いですけどね)

求職者のこれまでの経験やスキルをどう私たちの会社で活かし、実力発揮いただけそうかという能力的観点はもちろん確認したいところですが、それ以上にカルチャーフィットや、求職者個人の価値観やお人柄、資質を聞いていくことが重要だと思う方も多いのではないかと思います。

能力はあとから身に着けることができますが、価値観やお人柄、資質など、根底にあるものはそうそう大きく変化するものでもありません。

本当にあなたの目の前にいる求職者はあなたの会社に合っている人材なのかを見極めるためには、”いつもの自分”を表現してもらうのが一番です。

そのためにできることを、特に面接序盤は意識的に関わることをおすすめしたいと思います。

面接という場で起こっていることや、相手の状態を相手にそのまま伝える

そのための第一歩として、まずは面接の場で起きていることをそのまま求職者に伝えてみることをお勧めします。

例えば求職者が緊張している様子がみられるようであれば、
「緊張しているようにみえますが、どうですか?」
「そうですね…ちょっと緊張しています。」
「ぜひリラックスして、いつもの調子で対話していきましょう。面接は私たちが仲間を選んでいるということもありますが、求職者のみなさんにも会社を選んでもらう場だと考えていて、要はマッチングだと思っています。私もいつもの調子でお話しますし、隠さず会社のイマイチなところもお伝えしていくので、ぜひありのままで話してもらうと、きっといい時間になると思います(ニコっ)」

いかがでしょう?
この場で起きていることをお伝えしてから対話していくと、リラックスして話が進むような気がしませんか?

例えば求職者が志望動機について話してくれているとき、なんとなく用意してきた内容をただ説明してくれているような気がする…という場合。
「間違っていたら申し訳ないのですがちょっと感じたので伝えてみていいですか?もちろん嘘ではないと感じていますが、なんとなく…用意してきた話を説明してくれているような気がどうしてもしてしまって…。本当に新しい職場に求めるものは、今お話いただいたもので全てでしょうか?」

こう聞くと、おそらく求職者の表情は何かしら変化するはずです。
特に、困惑の表情がみられたときには、
「いや、本音をぜひ聞きたいなと思って。入社した後にこれは聞いてないし想像していなかったということがお互い無いように、職場に〇〇さんが求めているものがウチにあるのか後で説明もできたらとも思っているので、ぜひ率直に教えてもらえたらなと思っています(ニコっ)」
とフォローしてあげましょう。

特に事例の2つ目は難易度がやや高いとは思いますが、求職者との対話を深め、互いに見極めていくうえで本音の対話は不可欠です。
他にもやり方はあると思いますが、オープンな場にするための関わりをぜひ意識的に行ってみてください。

※(ニコっ)と書いていますが、伝える側の雰囲気は超がつくほど重要です。自分のステイト・状態をしっかりコントロールして、よい空気をつくっていけば、きっと本音を話してくれる時間になるはずです。

全部話せたか確認しましょう

ひととおり面接官として聞きたい内容が聞けたなら、最後に
「私から聞きたかったことは以上なのですが、最後に何か話せていないことはありますか?」
と聞いてあげましょう。

そこでどんな話が出てくるかは、そこまでの対話次第ですが、うまく面接が進んでいれば、仕事で大事にしたいことや、求職者の価値観につながる話が聞けるはずです。

もしそんな空気を作ることができていたのにも関わらず、能力面のアピールをしてくるようであれば、そういうキャラクタの人なんだと受け取ることもできます。

質疑応答の時間は長めにとり、質問の背景を聞いてみよう

たまに質疑応答の時間を5分程度しかとらない面接官と出会うことがあります。
質疑応答こそ、求職者の価値観や人柄、資質をより深く理解することにつながる時間です。
時間はたっぷりとることをおすすめします。

そして質問されたら、すぐに回答したほうがよいものもあれば、その質問そのものの背景を聞いてから答えた方がよいものもあります。

例えばですが、
「管理職に昇進される方は、大体何歳くらいの方が多いですか?」
と質問されたとします。

すぐに
「そうですね、大体30歳あたりからいわゆる課長職になる方が出始め、部長は若くても35歳あたりからですかね」
「ありがとうございます。私は30歳なので、課長職はもう目指せるようなイメージということですね。承知いたしました。では続けて先ほどお話いただいた御社のビジョンの…(別の質問へ)」
というやり取りが一般的。

質問の背景を聞くパターンだと、
「ご質問いただいた背景をもう少し教えてもらってもいいですか?」
「はい。実は現職は比較的大きめの企業でして、管理職が40代以上が中心なので、30代で管理職として多くの経験を積むことも大切にしたいと思っています。ですので私が御社に入社したとして、大体どの程度のスピードで昇進、成長が可能なのか具体的に伺いたいと思い、質問させていただきました。」
と、なぜその質問をしたのか、その背景を聞くことで深堀するポイントがみえてきます。

ここで質問に対して回答するのもよいのですが、私だったら
「なるほど。ちなみに管理職にこだわる理由はありますか?」
とか
「昇進することで何を得たいのですか?」
などといった質問を重ねることが多いです。
その方の人柄や価値観、資質に近いところが聞けそうですよね!

まとめ

いかがでしたでしょうか。
コーチングスキルはコミュニケーションですから、ありとあらゆる場面で使えることを少しでもつかんでもらえたらうれしいです。
ぜひうまく活用してもらい、面接経験としても素敵な場をつくっていってもらえたらと思います。

【わだしょーのコーチングセッションが気になる方へ】
ホームページの”体験セッションをご希望の方はこちら”より体験セッションのお申込みください!
お会いできるのを楽しみにしています!!


この記事が参加している募集

採用の仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?