本当は24種類ある!?知られざるバイセクシャルのすべて🏳️🌈
まえおき
バイセクシャルとひとくちに言っても、詳しく聞いてみれば、様々なパターンやセクシャリティがあります。
そこで今回は、詳しく調べて列挙してみました。
バイセクシャルと自認している人でもありうる セクシャリティに、それぞれのパターン別に
①〜㉔ の数字を振っています。
A ゲイよりのバイセクシャル、レズビアンよりのバイセクシャル、異性愛者よりのバイセクシャル ……
バイセクシャルは知名度の高さに比べて、その詳細や当事者の知識が、ネットにあまり書かれていないセクシャリティです。
ゲイよりのバイセクシャル、レズビアンよりのバイセクシャル、異性愛(ヘテロセクシャル、ストレート、ノンケ)よりのバイセクシャルというのも、その一つといえます。これはゲイコミュニティやレズビアンコミュニティを見ている人なら、当たり前の知識なんですが、この時点でそもそも「バイセクシャル」で検索したときには書かれてないことが多いです。
この3つについては、今後も名称が新たに決められることはないと思うのですが、SNSやマッチングアプリでのプロフィールの書き方はなんとなく決まっているものがあります。簡単に ①「ゲイよりのバイ」、②「ビアンよりのバイ」、③「ノンケよりのバイ」と書かれている場合が多いです。バイではなく、「バイセク」と略されていることもあります。
ちなみに、マッチングや出会いを目的とした場合は、プロフの「ゲイよりのバイ」と書くか「バイ」と書くかで、モテ方や恋愛の印象が変わることもあるので、あえて書き方を選んでいるパターンもあります。よく俗説的に言われるのは、ゲイコミュニティだと「ノンケよりバイ」もモテるけど、レズビアンコミュニティだとバイセクシャル自体もモテづらいという話です。とはいえ、嘘を書くわけにはいかないので、むずかしいところですね。
また、バイセクシャルの人とのよくある会話としては、「どれくらいの割合でどっちのほうが好きなの?」というものがあります。そう聞くと、たいがいは「8:2で男の人の方が好き」や「女性は恋愛で好きで、男性は性愛で好き」などの回答がもらえます。バイセクシャルの人と話すときには、おすすめのコミュニケーションです。個人的な経験からいえば、男性と女性が両方おなじくらい好きなバイセクシャルの人ほうが少なく、5:5で男性と女性が好きな人は、とても珍しいように感じます。
B バイセクシャルかもしれない。
バイセクシャルかどうかわからない。
次に「バイセクシャルかもしれない人」、これにはいくつか当てはまりそうなセクシャリティがあります。
④クエスチョニング……
恋愛対象や性的対象、自分の心の性別が決まってない人、状態のことです。
⑤パンセクシャル(⑥パンロマンティック)……
男女や相手の性別に関係なく人を好きになる人のことです。さらに正確には、全性愛、全性愛者の中でも、セクシャリティやジェンダーのカテゴリーに分けて認識せずに人を好きになる人のことです。逆に、相手の性別をカテゴリーに分けて好きになる全性愛は⑦オムニセクシャル(⑧オムニロマンティック)と言いますが、知名度はかなり低いです。〇〇ロマンティックの場合は、性的対象ではなく、恋愛対象のみになります。
⑨アブロセクシャル(⑩アブロロマンティック)……
好きになる人が流動的に変わる人のことです。時期や時間経過によって、バイセクシャルになったり、アセクシャルになったり、好きになる対象が変化します。自身の(心の)性別が流動的に変化するジェンダーフルイドのセクシャリティ版と考えるとわかりやすいです。ちなみに、ギリシャ語の「abro(アブロ)」とは「繊細な」「優美な」という意味だそうです。
⑪マルチセクシャルのどれかの可能性……
マルチセクシャルには主に4つのセクシャリティが含まれていて、それらのセクシャリティをまとめて「マルチセクシャル」と呼びます。主にマルチセクシャルと呼ばれているのは、「バイセクシャル(バイロマンティック)」、「パンセクシャル(パンロマンティック)」、「オムニセクシャル(オムニロマンティック)」、「ポリセクシャル(ポリロマンティック)」の4つです。
まだ説明してないセクシャリティの⑫ポリセクシャル(⑬ポリロマンティック)とは、多性愛または複数性愛と言われるもので、3つ以上の性別を好きになる人のことです。例えば、女性と男性とFtMの計3つの性別を好きになる人は、ポリセクシャルの一例といえます。また、ぴったり3つの性別だけを好きになる人のことを「⑭トリセクシャル」と呼ぶこともあるようです。しかし、トリセクシャルは、極めて知名度が低く、あえて3つだけを強調する必要性も薄いと思われるため、今後もあえて「トリセクシャル」という名称で広められることは少ないと思います。
⑮バイロマンティックの可能性……
バイロマンティックは複雑なので、次のタイトルで詳しく語ります。
挙げるときりがないのですが、このあたりのセクシャリティの可能性がまずは高いです。SNSのプロフィールで書く場合は、なるべく知名度の高いセクシャリティを選んで書いたり、用語を知らなくてもわかりやすく書き直したりするいうのも一つの方法です。
C 恋愛的に好きな性別と、性的に好きな性別が違う。恋愛的な好きな性別は性的に好きになれず、性的に好きな性別は恋愛的に好きになれない。
例えば、プロフィールには「バイセクシャル」と書いているけど、「実際どっちのほうが好きなの?」と聞くと、「恋愛は女性だけど、性愛的には男性」や「恋愛は両方とできるけど、性的なことは女性としかできない」みたいな返答がくることがよくあります。これらのセクシャリティは、日本語ではほとんどまとめられてませんが、実は細かく名称が決められていて、フラッグすら出来ているんです。ここでは、それらを紹介します。
内容をすべて説明すると大変なので、最初に一例を書いておきます。どれもそのままのネーミングなので、一つ分かるとぜんぶの意味が分かると思います。
例えば、「⑯ヘテロロマンティックホモセクシャル」というセクシャリティの場合、" 異性(ヘテロ)に対して恋愛のみをし、同性(ホモ)には性的にも恋愛をする(もしくは、性愛のみを望む)" という意味です。また、同じ意味で、「ホモセクシャルヘテロロマンティック」とも言います。
〇〇ロマンティックは、性的関係を伴わない恋愛のみを望むことです。アセクシャルは、どんな性別に対しても、恋愛も性愛も望ましいことです。
《一般的な「バイセクシャル」に含まれると
考えられるセクシャリティの一覧》
以上が現時点で、フラッグのあるものになります。組み合わせの分だけ名称が付いているので、たくさんありますね。ちなみに、〇〇ロマンティック系は、「ホモロマンティックバイセクシャル」とかも含めて、すべてハートマークがフラッグにデザインされているので、可愛いで調べてみてください。
さて、列挙してみると思うのですが、ややこしすぎて覚えられないみたいなことが起きます。
そこで、「恋愛対象と性的対象が異なる両性愛者」をぜんぶ「㉔バイロマンティック」と呼んでしまおうという動きもあるようです。とはいえ、将来的にどういう呼び名に定まるかは、現段階では予想がつきません。「Aセク、Xジェンダー、ノンセク」などが日本限定の呼び名になったように、また日本限定の呼び名がでてくる気もしますね。
以上、24種類でした。
なにかの参考になれば、幸いです。
🏳️🌈
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?