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スズキ自動車のグローバル展開

身近な自動車が「世界のスズキ」に

スズキといえば、軽自動車。
おじいちゃんの愛車が軽トラ。母の愛車がワゴンRです。
という人も多いのでは無いかと思う。

とても身近な大衆庶民の自動車ですが、実はこれが大成功を収めている。

インド市場での成功

スズキ自動車は、インド市場で圧倒的な成功を収めている。

1981年にインド政府との合弁会社「マルチ・スズキ」を設立し、徹底したローカライズ戦略を展開しました。

スズキは日本国内での軽自動車生産のノウハウを活かし、低価格で小型車を開発し、インド市場に適した製品を提供した。こ

の戦略により、スズキはインドの自動車市場で41.3%のシェアを占め、販売台数トップとなっています[1]。

インド市場は非常に参入難しい市場

インドは参入が非常に難しい市場です。

事後規制制度

驚くかも知れませんが、あとから法律が作られ、あとから不法とされて、罰則が適用されます。

言語の壁

インドは英語と言われますが、実はそんな事はなく2000の言語や方言が存在します。ヒンディ、ベンガル、テルグ、マラティー、タミルなどがあり、英語は準公用語とされていますが、母国語と使用しているのは一部の富裕層です。

その他、カースト制度や安い商品との価格競争。市場の複雑さ。道路や港湾、交通、電力インフラが未整備。特に電力の供給は非常にクリティカルな問題です。

これらの障壁をスズキがどうやって乗り越えられたか?

これは情報が出てきませんでした。
もし、ご存知の方、おられましたらぜひ情報提供頂けますと幸いです。
ここは非常に大きい点だと思います。

ただ、想像するに、これらの状況を打開するには、電力でいえば電力の安定の共有が必要ですし、または電力供給依存に大きく影響しないビジネスモデルを採用するなど、選択肢がいくつかあると思われる。

こういったように、問題を回避する方法をいくつか行いながら、全体的を通じて価値が提供できるように整合性を取っていって行ったのだろう。と思われる。

その他の市場

スズキは北米や中国市場からは撤退していますが、他の地域では積極的に展開しています。特に欧州市場では、ハンガリーのマジャールスズキ工場を拠点に、欧州全域をカバーしています。この工場は1992年に設立され、累計生産台数は300万台を突破しています[4]。

2024年3月期の決算発表

売上と利益

スズキの2024年3月期の決算では、売上高は前年同期比13%増の3兆8474億円、営業利益は同30%増の3466億円、純利益は同8%増の1981億円と、いずれも過去最高を記録しました[2]。

売上高:3兆8474億円
営業利益:3466億円
純利益:1981億円

国内と国外の売上割合

スズキの売上の大部分は国外からのもので、特にインド市場が大きな割合を占めているとされていますが、国内のデータは出ていない。

2023年3月期の実績では、インドでの販売台数は130万4000台で、前年同期比8.1%増となっています[2]。

国外の売上ランキング

スズキの国外売上の主要エリアと国は以下の通りです:

  1. インド: インド市場での販売台数は130万4000台で、スズキの主要市場となっています[2]。

  2. 欧州: ハンガリーのマジャールスズキ工場を拠点に、欧州全域での販売をカバーしています[4]。

  3. その他のアジア: パキスタンなどの国でも展開していますが、パキスタンでは外貨不足の影響で生産が落ち込んでいます[2]。

日本国内での評価

スズキのインド市場での成功は、日本国内でも高く評価されています。
特に、他の日本企業が苦戦する中での成功例として、スズキの戦略は注目されています。

世界的な評価

スズキのインド市場での成功は、世界的にも高く評価されています。

インド市場での圧倒的なシェア(2020年度で47.7%)は、スズキがグローバル市場での競争力を持つ企業であることを示しています。

スズキのインド市場での成功は、現地のニーズに即した製品開発、現地生産、現地人材の育成など、徹底したローカライズ戦略の成果です。

この成功は、日本国内だけでなく、世界的にも高く評価されています。


その他、四輪のほか二輪でも海外販売が大きく伸びているとの事。
特にインド、ASEAN、中南米で増加している。

スズキのグローバル展開は、特定の市場に特化した戦略と、現地のニーズに合わせた製品開発が成功の鍵となっており、特にインド市場での成功は、他の日本企業にとっても参考になるモデルケースとされています。

参考資料
[1] https://www.digima-japan.com/knowhow/india/6249.php
[2] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0613F0W4A200C2000000/
[3] https://www.suzuki.co.jp/ir/highlight/
[4] https://lepio-magazine.com/all/suzuki-global/
[5] https://jp.reuters.com/markets/world-indices/LZD6V4SQYJKGVCIR7DVU6NPAN4-2024-02-07/
[6] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0743N0X01C23A1000000/
[7] https://www.suzuki.co.jp/corporate/csr_environment/environment/
[8] https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL100N00Q4A610C2000000/
[9] https://jp.reuters.com/markets/world-indices/YYNKDOMCHFORDJDR7SUCOPZPTU-2024-05-13/
[10] https://saiyo.suzuki.co.jp/graduate/about/global/index.html
[11] https://response.jp/article/2024/06/10/382769.html
[12] https://www.netdenjd.com/articles/-/284635
[13] https://saiyo.suzuki.co.jp/graduate/jobs/global_sales/index.html
[14] https://news.yahoo.co.jp/articles/322dd7085b7ddcf02c80540eef87ff6cb0b4afbf
[15] https://doshisha.repo.nii.ac.jp/record/304/files/038005010002.pdf
[16] https://kabutan.jp/news/?b=k202402070087
[17] https://en-ambi.com/featured/930/
[18] https://kuruma-news.jp/post/774118
[19] https://ondankataisaku.env.go.jp/funtoshare/entry/list/012176_1.html
[20] https://www.at-s.com/life/article/ats/1469653.html

インドでのローカライズ戦略

トヨタでもそうでしたが”ローカライズ”がキーワードでした。

スズキは、インド市場での成功を収めた代表的な企業として、ローカライズ戦略を徹底して実施しています。以下がその具体例です。

現地合弁会社の設立

1982年、スズキはインド政府との合弁会社「マルチ・スズキ」を設立しました。現地の事情に精通したインド側の経営陣と協力し、インド市場に適した製品開発や生産、販売を行いました[1][2]。

現地の嗜好に合わせた製品開発

スズキは、インドの道路事情や所得水準を考慮し、低価格で堅牢な小型車を開発しました。例えば、路面の悪い道路に適応するため車高を高くするなど、インド市場のニーズに合わせた設計を行いました[2][4]。

現地生産の実施

マルチ・スズキは、インド国内に複数の生産拠点を設けました。現地で生産することで、輸送コストを抑え、価格競争力を高めています[2]。

現地での人材育成

スズキは、インド人従業員の雇用と育成に力を入れています。マネジメント層からライン作業員まで、幅広くインド人材を登用し、現地に根ざした経営を実現しています[2]。

このように、スズキはインド市場に完全に溶け込むローカライズ戦略を徹底しました。現地の実情に合わせた製品開発、生産、人材育成などを行うことで、インド市場でトップシェアを獲得することができました[1][2][4]。

参考資料
[1] https://business.ntt-east.co.jp/bizdrive/column/dr00029-033.html
[2] https://www.digima-japan.com/knowhow/india/6249.php
[3] https://www.shopowner-support.net/glossary/management-strategy/suzuki-management-strategy/
[4] https://ferret-plus.com/7946
[5] https://www.digima-japan.com/knowhow/india/6249.php/1000
[6] https://mx.wovn.io/blog/0040
[7] https://toyokeizai.net/articles/-/169832?page=2
[8] https://gentosha-go.com/articles/-/28754?page=3

まとめ

トヨタでも出てきた「ローカライズ」という言葉がひとつのキーだった事が印象的です。グローバルビジネスの成功の裏にはローカライズ。と言えるのではないかと思います。

合弁という体制が大きかったのでは?

もしコレをスズキ単独でやった場合どうだっただろうか?
おそらく現地の人々の協力もそれほど得られず、孤立して撤退という事になっていたのでないかと思う。おそらくここにはインド政府との会話もあったのではないかと思う。

ビジネスではなく「仕事」という点も大きかったのでは?

もし、ビジネス(金儲け)視点で入っていたらおそらく現地の人々も、合弁相手も、政府も受け入れてくれなかったのではないだろうか?

仕事(社会への貢献)視点で入って行ったので、様々な協力が得られ、商品も受け入れたのではないかと感じる。

もしかして多くの海外進出企業は「そもそもの事を忘れて失敗してる?」

先程の「仕事の視点」もそうだが、結構そもそも足元の事や当たり前の事を忘れて、普段やっている国内での仕事の仕方を忘れて、海外に出ていってしまって失敗しているような気がする。

あまり考え過ぎなくて言いのでは?という気もする。

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