将棋大好き

将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽し…

将棋大好き

将棋の世界が大ブームですね。私自身ほとんど対局経験がなく、いわゆる「観る将」として楽しんでいます。 将棋のファン層が拡がる中で、こんなレベルの私が、将棋のどんな部分に感動し、どんな期待を抱いているのか、藤井聡太さんを中心とした対局を観て感じたことを共有していければと思っています。

マガジン

  • 「観る将」が観た棋聖戦

    藤井聡太さんが初めてタイトルを獲得した第91期以降の棋聖戦をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た叡王戦

    藤井聡太さんが三冠目となる叡王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た竜王戦

    藤井聡太さんが四冠目となる竜王を獲得するまでの道程と、その後をまとめてみました。

  • 「観る将」が観た名人戦

    藤井聡太さんが七冠目となる名人を獲得するまでの2020年以降の道程と、その後をまとめてみました。

  • 観る将が将棋を指してみた

    観る将を始めて1年以上の月日が流れ、自分でも将棋が指せたらもっと楽しめるのではないか、そんな妄想というか願望というか、ふつふつと沸いてくるようになりました。私が試行錯誤しながら将棋を指してみた経験を、何回かに分けて不定期に投稿していこうと思います。

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祝「八冠」藤井竜王名人が全冠制覇を達成

彼はとうとう、いや何事もなかったかのように8つのタイトルを全て制覇してしまった。 しかも4つの一般棋戦における前年度覇者の称号も独占したままで。 彼がプロ入りした直後、8つのタイトルは8人のトップ棋士が分け合う群雄割拠の時代だった。 わずか数年の内に、全てのタイトルを独占する棋士が現れると誰が想像できただろうか。 全冠制覇を達成した後の記者会見で、彼はいつも通り課題と反省を口にした。 目指すゴールを聞かれると、「まずは実力を付けること、その上で面白い将棋を指したい」と答え

    • 第4期白玲戦女流順位戦A-B級 最終9回戦

      7月1日、女流順位戦A級とB級の9回戦一斉対局が行われました。 A級 伊藤沙恵女流四段が単独トップに立っていた福間香奈女流五冠を破り、7勝1敗で並びました。17日に予定されている両者によるプレーオフの勝者が、西山朋佳白玲への挑戦権を獲得します。 3-6位は4人が4勝4敗で並び、前期の順位により加藤桃子女流四段、山根ことみ女流三段、上田初美女流四段、石本さくら女流二段の順になりました。 2人が降級となる残留争いは、塚田恵梨花女流二段が敗れて2勝6敗となり、残念ながら既に決ま

      • 「観る将」が観た第95期棋聖戦五番勝負第三局

        7月1日、第95期ヒューリック杯棋聖戦の第三局が、名古屋市の「亀岳林 万松寺」で行われました。防衛まであと1勝となった藤井聡太棋聖が勝って自身初の永世称号の資格を獲得するのか、山崎隆之八段が勝って決着を次局以降に持ち越すのか、注目の一局となりました。 前夜祭では、山崎八段は「自分のベストを尽くして戦いたいと思います」、藤井棋聖は「本当に多くの方に注目していただけるものになるかなと思いますし、地元での対局でもありますので、良い将棋をお見せできるよう全力を尽くして頑張りたいと思

        • 第10期叡王戦段位別予選の展望(五段、四段)

          第9期叡王戦五番勝負は伊藤匠七段が藤井聡太叡王をフルセットの末に降し、八冠の牙城を崩して幕を閉じましたが、早くも次期叡王戦の段位別予選の組み合わせが発表されています。叡王戦は、前期ベスト4以上(前期叡王の藤井聡太竜王名人に加え、永瀬拓矢九段、糸谷哲郎八段、青嶋未来六段)がシードされますが、それ以外はタイトルホルダーも段位別予選からの出場となります。7月2日から五段戦が始まりますので、本稿では九段戦と八段戦の顔ぶれを確認しておきたいと思います。 五段戦 24人が唯1人の本戦

        • 固定された記事

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        • 「観る将」が観た棋聖戦
          29本
        • 「観る将」が観た叡王戦
          52本
        • 「観る将」が観た竜王戦
          54本
        • 「観る将」が観た名人戦
          50本
        • 観る将が将棋を指してみた
          34本
        • 「観る将」が観た王位戦
          45本

        記事

          第10期叡王戦段位別予選の展望(七段、六段)

          第9期叡王戦五番勝負は伊藤匠七段が藤井聡太叡王をフルセットの末に降し、八冠の牙城を崩して幕を閉じましたが、早くも次期叡王戦の段位別予選の組み合わせが発表されています。叡王戦は、前期ベスト4以上(前期叡王の藤井聡太竜王名人に加え、永瀬拓矢九段、糸谷哲郎八段、青嶋未来六段)がシードされますが、それ以外はタイトルホルダーも段位別予選からの出場となります。7月2日から七段戦が始まりますので、本稿では七段戦と六段戦の顔ぶれを確認しておきたいと思います。 七段戦 42人が2人の本戦入

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          第10期叡王戦段位別予選の展望(九段、八段)

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          第10期叡王戦段位別予選の展望(九段、八段)

          第45回将棋日本シリーズの展望

          将棋日本シリーズJTプロ公式戦(通称:JT杯)は、前回優勝者、タイトルホルダー、獲得賞金ランキング上位者で選抜される12名によるトーナメント戦で、持ち時間10分(+1分単位の考慮時間5回、切れたら1手30秒未満)の早指し棋戦です。第45回JT杯の出場者と組み合わせが決定し、日程と開催地が発表されていますので、顔ぶれを確認しておきたいと思います。 左の山は、シードの永瀬拓矢九段が伊藤匠叡王vs稲葉陽八段の勝者と、シードの渡辺明九段が豊島将之九段vs糸谷哲郎八段の勝者と顔を合わ

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          NHK杯で西山女流三冠が初戦突破 ~次戦は藤井竜王名人~

          第74回NHK杯は1回戦が進行中ですが、6月23日に木村一基九段vs西山朋佳女流三冠が放映されました。 三間飛車vs居飛車穴熊 振り駒で先手となった西山女流三冠は三間飛車に振り、美濃囲いに構えます。木村九段は持久戦調の駒組みを進めますが、西山女流三冠が7筋の歩を伸ばして急戦を匂わせると、いったん左美濃に囲います。木村九段は△6四銀と上がって7筋の歩を狙い、西山女流三冠が▲7六銀と上がって歩を支えると、穴熊に組み替えます。 西山女流三冠の馬 西山女流三冠は▲9七桂と跳ね

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          第74期王将戦二次予選の展望

          王将戦は、シード棋士4名と予選を勝ち上がった棋士3名の、7名によるリーグ戦を行い挑戦者を決定します。予選から挑戦者決定リーグに進出する3名を決める二次予選のトーナメント表が発表されていますので、顔ぶれを確認しておきたいと思います。 第1ブロック 前期は2勝4敗でまさかの陥落を喫した豊島将之九段が、予選突破の有力候補と思います。名人奪取は叶いませんでしたが、相変わらず各棋戦で安定した成績を残しています。対抗は順位戦A級の稲葉陽八段ですが、西田拓也五段、高田明浩五段、岡部怜生

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          ABEMAトーナメント2024 予選Cリーグ第二試合

          6月22日、ABEMAトーナメント2024の予選Cリーグ第二試合が放映されました。チーム藤井「パイナップル」とチーム天彦「ロマン派」の顔合わせとなっています。 一局目:青嶋未来六段 vs 斎藤明日斗五段 チーム藤井はオールラウンダーの青嶋六段に先陣を任せます。後手の斎藤五段が1筋の端歩を受けると、青嶋六段は居飛車を選択して雁木に構えます。青嶋六段は4,1,5筋の歩を突き捨ててから▲4五桂と仕掛け、斎藤五段が銀交換後に桂を取ると、2筋を継ぎ歩攻めし、飛車取りに▲8三銀と打ち

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          第83期順位戦C級2組1回戦

          6月13、20日に順位戦C級2組1回戦の一斉対局がありました。 私が注目していたのは、今期こそ昇級を果たしたい八代弥七段と、一昨年にブレイクした徳田拳士四段の対局です。先手の徳田四段が角換わりに誘導し、相腰掛け銀の将棋となります。八代七段が6筋から仕掛けて△6五桂と跳ねると、徳田四段は同銀と食いちぎり、▲6三歩~▲6四桂と打って桂を取らせる代わりに"と金"を作ります。徳田四段が更に▲4五桂と跳ね、飛先の歩を交換してから▲6一角と打ち込むと、八代七段は同飛と刺し違えて△5五角

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          第83期順位戦A級1回戦

          いよいよ第83期順位戦A級が開幕し、7月21日までに全員が1回戦を終えていますので、状況を確認しておきたいと思います。 私が注目していたのは、今期のA級開幕局となった佐藤天彦九段と永瀬拓矢九段の対局です。後手の佐藤九段は四間飛車に振って角交換し、永瀬九段が飛先の歩を伸ばすと、向かい飛車に振り直します。永瀬九段が銀冠に組み▲6六銀と出ると、佐藤九段は木村美濃を崩して△8三金と金冠で玉頭を守ります。永瀬九段は5筋から仕掛けて後手陣の金銀を分断し、▲1八角と遠見の角を放って優勢と

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          第82期順位戦B級1組1回戦

          6月20日に順位戦B級1組1回戦の一斉対局がありました。 私が注目していたのは、前期はともにA級からの陥落し、1期での返り咲きを目指す、広瀬章人九段と斎藤慎太郎八段の対局です。先手の広瀬九段が相掛かりに誘導し、斎藤八段は飛先の歩を交換してから9筋を端攻めし、3筋の歩も取ります。広瀬九段も飛先の歩を交換すると、斎藤八段は9筋で桂香交換し、△3五桂と攻め掛かります。広瀬九段が▲4七銀と上がって飛車に当てると、斎藤八段は△3七飛成と桂を食いちぎり、△4七桂成と銀桂交換し、再度王手

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          「観る将」が観た第9期叡王戦五番勝負第五局

          6月20日、叡王戦五番勝負第五局が山梨県甲府市の常盤ホテルで行われました。将棋界注目の同世代対決はフルセットに持ち込まれ、藤井聡太叡王が八冠を堅持するのか、伊藤匠七段が悲願の初タイトルを獲得するのか、非常に楽しみな一局となりました。 前日のインタビューでは、藤井叡王は「大きな一局ですし、多くの方に注目していただける対局にもなるので、自分自身の全力を尽くして良い将棋が指せるようにと思っています」、伊藤七段は「非常に大きな一局になるのでプレッシャーも少なからずありますけど、自分

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          第37期竜王戦決勝トーナメントの展望

          竜王戦は、1組から6組のランキング戦を勝ち上がった11名による変則的なトーナメントを行い、決勝は挑戦者決定三番勝負が行われます。トーナメントは下図の通り上位の組に有利な形となっており、下位の組から勝ち上がるのは大変な道のりになります。しかし名人戦とは違い、下位の組から一気に挑戦者になれる可能性もあります。前期は伊藤匠七段が5組優勝から挑戦権を獲得し、竜王戦ドリームを実現しています。 今期もランキング戦を勝ち上がった11名が出揃い、組み合わせが発表されていますので確認しておき

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          ABEMAトーナメント2024 予選Bリーグ第二試合

          6月15日、ABEMAトーナメント2024の予選Bリーグ第二試合が放映されました。優勝候補のチーム永瀬「川崎家」と第一試合に勝利したチーム斎藤「1993」の顔合わせとなっています。 ※本稿は収録当時の段位で記述させていただきます。 一局目:増田康宏七段 vs 三枚堂達也七段 チーム永瀬はエースに先陣を託します。先手の三枚堂七段が相掛かりに誘導し、増田七段は飛先の歩を交換して3筋の歩も取ります。三枚堂七段は5筋の位を取り、4筋で桂交換して▲3六桂と打ち、増田七段が△3五銀と

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