Sho Fukutomi / 福冨渉 / โช ฟุกุโตมิ

タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者、タイ語講師などをしています。タイ文学の情報発信とか…

Sho Fukutomi / 福冨渉 / โช ฟุกุโตมิ

タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者、タイ語講師などをしています。タイ文学の情報発信とか、翻訳作品の公開などもしていければと思っています。 https://www.shofukutomi.info/

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最近の記事

しみしみ(2024年1月22日の日記)

中学と高校の時にバンドを一緒にやっていたHが夢に出てきた。 ずいぶん長い通路を歩いていったあとにふたりで地下鉄に乗った(乗ったら窓から外が見えた)。ふたりの隣に小さな子連れのお母さんが座り、子どもの食事の話をしていたのだが、お母さんのほうが「最近ご飯食べるとこの子はしみしみしちゃって……」と言ったところ、Hのほうも自然に「ああしみしみしちゃうとね……」と応答していて、ぼくひとりが取り残されて混乱した。 しみしみって何だったんだろうか。そもそも別にHを思い出すようなことも何

    • 2023年12月1日の日記

      病み上がりで念のため保育園おやすみで腐る5歳児と散歩。写真が少しずつ撮れるようになってきた。病み上がりの散歩は気づけばなぜかいつも花屋に行っているんだけど、今回はふわふわのケイトウを買った。 10月11月はなかなかしんどくて、というのもどうもあらゆることの歯車が噛み合っていないみたいに、何をしてもどうにもズレて、思い通りの結果が出ず、ひとつ終わったと思ったら次の壁が出てくる感じだった。それぞれそんなもんだと思って受け入れていたが、それが続いて溜まっていくとそれなりにしんどい

      • 左脳が痛い(2023年6月19日の日記)

        左脳には言語野があってみたいな話はよく聞くわけだけど、実際ちょっとヘビーな通訳が終わると大体左の頭だけ痛くというか、重くなることが多く、結構関係あるのかなと思ったりする。 今回、自分的にいろいろ当たりをつけて検討して、えいやで訳してみたところがドンピシャでよかったところがあったのだが、そこに気がついてくれた方がいたようなツイートを見かけてありがたかった。 いやしかし、何度も書いているのだけど、1万人とか来ているお客さんが、タイ語の歌を合唱してんの、マジでびっくりしてしまう

        • 津田塾大学「総合」で講演(2023年5月18日の日記)

          津田塾大学の学生さんのお誘いで、外部講師がリレーで講演する「総合」という授業に登壇した。運営からなにから基本的には学生さんが全部やっている、なかなかおもしろい授業。 しかし授業全体の今年のテーマというのが「自分軸」ということらしく、ざっくりいうと、タイ語翻訳と自分探しを関連させて話すみたいなことが求められており、いやそりゃ難しいなあという感じだった。そもそもこういうキャリアとか自分のことを話すタイプのものって、もう少し年齢が上のひととかが登壇するもののような気もして。 し

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          BUNBOU WEBで新連載

          BUNBOU WEBのnoteで新しいコラム「タイBL考現学」がスタートしました。 タイのBLドラマ作品の社会的文脈を読み解いたり、原作小説と読み比べたりするようなコラムを、大体月1ペースで書いていく予定です。 第1回目は導入編ということでタイのBL・やおいカルチャーの歴史を簡単に振り返ってみました。 BLドラマをふだんご覧にならない方でも、タイ文化論として興味深く読めるのではないかと思います。 このお仕事、受けるかどうかめっちゃ迷っていたのですが、やるとなったらがん

          年賀状と自撮り(2023年1月7日の日記)

          こんな時代ではあるが、毎年それなりの枚数の年賀状を出している。多くの知人友人の例に漏れず、子どもが生まれてからは子どもの写真を使ってばっかりだ。 そのことに特に疑問もなかったのだが、今年ふと(「みてね」で年賀状を注文したのが届いたあとに)、いや自分たちの近況なんだから、子どももいいけど自分たちの写真も載せるべきでは??と強く思い始めてしまった。妻に言ったけど、いらんでしょと一蹴された。 子どもがいるところはほとんどが子どもの写真だけというのが多く、まれに家族みんなで写って

          年賀状と自撮り(2023年1月7日の日記)

          洗顔ネット/農協ヨーグルト/ブロッコリー・レボリューションとF4 Thailand(2023年1月5日の日記)

          今年はもっとダラダラ、仕事とは関係ないnoteなんかを書きたいなと思っている(思っているだけ。どれだけ書けるやら)。 2023年1月5日の日記。 ・洗顔ネット 近所のいなげやで洗顔ネットを買った。 去年の後半だと思うが、NHKで、石原さとみが洗顔の仕方を学んでいた。どこかの美容部員のひとが、1日2回、ぬるま湯でめちゃくちゃしっかり泡を立てて洗うんだ、ぬるま湯というのは思っているより温度が低いんだという話をすると、石原さとみが、わたしぜんぜんこんなちゃんと洗顔してなかっ

          洗顔ネット/農協ヨーグルト/ブロッコリー・レボリューションとF4 Thailand(2023年1月5日の日記)

          今年やれたこと+来年やりたいこと

          柄にもなく1年を振り返ったnoteを書いた。 今年やれたこと・意外と生活できた(仕事があった) 9月に会社を辞めて10月からフリーに戻った。辞めたはいいものの仕事が全然なかったらどうしようと思ったが、ほとんど杞憂に終わり、ありがたい限り。たぶんもっと増やそうと思えば増やせるはずなのだが、いまの子育て中心の時間の使い方だと、これ以上増えるのはかなり身体に無理が来そう。この辺のバランスが難しい。 ・自己肯定感を高めに保てた(主に年の後半) 基本的にぼくの人生の問題はほとん

          今年やれたこと+来年やりたいこと

          2022年のふりかえり

          寝違えと子どもからもらった胃腸炎で10日近くまともに仕事できていないので、ウェブの更新ついでに、今年の、名前が出てる+公開の仕事をまとめました。 「東南アジアの映画を知ろう<ベトナム・タイ・ミャンマー編>:(第2回)タイの映画を知ろう」、東京外国語大学オープンアカデミー、秋期間。(公開講座) プラープ「生ごみ少年泰無頼」、YOMU。(翻訳) チラット・プラスートサップ「恐竜に落ちた男」、YOMU。(翻訳) プラープダー・ユン「タイ社会における『読む』ことの神話」、YO

          ちょっとした告知×3(読売新聞インタビュー/NHK World 出演/『タイ国情報』執筆)

          ぷち告知が3つほどです。 ①『絶縁』インタビュー アジア・アンソロジー 『絶縁』(小学館) ですが、 発売前に読売新聞で記事が出ていまして、 福冨のインタビューもほんとに一言だけ掲載されていました。もともと夕刊記事だったのですが、ウェブのURLを貼っておきます。 『絶縁』の紹介記事はこちら。 ②NHK World タイ語放送出演 昨日から3週連続で、NHK Worldのタイ語放送、Listners' Forum(ดนตรีพาเที่ยว)という日曜のトーク番

          ちょっとした告知×3(読売新聞インタビュー/NHK World 出演/『タイ国情報』執筆)

          アジア短篇アンソロジー『絶縁』

          小学館のアジア短篇アンソロジープロジェクト『絶縁』、紙の書籍が本日発売です。 韓国を代表する若手作家チョン・セランさんと芥川賞作家・村田沙耶香さんとのやりとりから始まったプロジェクトは、アジア9都市の同年代の作家9人がひとつのテーマ「絶縁」をもとに競作する壮大なものになりました。 ぼくは、タイの作家ウィワット・ルートウィワットウォンサーの書き下ろし短篇「燃える ลุกไหม้」を翻訳しています。 プーケットとバンコクを舞台に、タイ国内の分断と、民主化運動と、コロナ禍と、

          アジア短篇アンソロジー『絶縁』

          POPEYE Webでコラムを4回書いた

          先月になりますが、POPEYE Webの「タウントーク」というコーナーで、短いコラムを短期連載しました。全4回。 短い間隔で連載するという経験は初めてだったので大変でした。字数のしばりも特になかったので、シンプルに終わらせようと思っても内容は膨らんでいくし、どうしても自分の話になるんだけれども、書いていくうちにどんどんウェットな内容になっていくしで、とにかく難しかったです。 パキッパキッとしながらも読ませるエッセイやコラムを書かれる方ってすごいなと、改めて思いました。とは

          アピチャッポン・ウィーラセタクン『太陽との対話』タイ語を翻訳しました

          「あいち2022」で公演中の、アピチャッポン・ウィーラセタクンのVR作品『太陽との対話』の字幕を翻訳しています。いい言葉が多かった。まだ当日券は出ているみたいです。 ユリイカでインタビューしたときに「いまVRを作っている」という話をしていてちょっと驚いたのだけど、それがこの作品なんですね。 ぼくも日帰りで見てきましたが、すごくよかったです。 いろんなひとたちのの夢と夢にでかい穴をあけて無理やりつないで、つないで、つないで、そこに新しい世界を立ち上げていく感じ。サウンドデ

          アピチャッポン・ウィーラセタクン『太陽との対話』タイ語を翻訳しました

          トークイベント×2(東京と京都)があります

          いまだnoteの使い方がうまくわからず告知ばっかりだなあという感じですが、10月のトークイベントふたつのお知らせです。どちらも要予約・無料です。 ①『An Imperial Sake Cup and I ー恩賜の盃と私』事前レクチャー 「タイ日関係でたどるタイ現代史」 日時:10月16日(日)18:30-20:00 会場:東京芸術劇場 アトリエイースト 参加料:無料 予約・詳細:https://coubic.com/tokyo-festival/893060 現在開催中の

          トークイベント×2(東京と京都)があります

          詩とは反逆だ|ワート・ラウィー

          2022年5月に別のURLで公開した詩の翻訳です。Twitter上で流れたきりになってしまったため、こちらに再掲します。 詩とは反逆だ 詩とは感情だと言うひとがいる 感情が思考を見つけ 思考が言葉を見つけるんだと 詩は最上の幸福から生まれると言うひとがいる あるいは悲しみの奥底から生まれると 内側から溢れ出す 強い感情なんだと言うひとがいる だけどぼくは言う 詩とは反逆だ 詩とは言語だと言うひとがいる 響きと韻をうたう言葉なんだと もっとも美しく 緻密に編まれた最上の

          詩とは反逆だ|ワート・ラウィー

          『TRANSIT』最新号に寄稿しています

          『TRANSIT』57号「やっぱりやっぱりやっぱりタイが好き!」特集の文学ページに寄稿しています。 タイ各地を隅々まで旅したフォトエッセイと、ポップカルチャーや社会状況などを解説するページまで大充実の号です。 とにかくリサーチも取材が細かくて、専門家の監修もしっかり入っていて、 読み応えたっぷりです。 ぼくは文学のページを執筆しています。 (あと一部タイ語校閲など) この1〜2年、コラムでもトークでもラジオでも、タイ文学入門編みたいな企画をいただくことが多かったので、

          『TRANSIT』最新号に寄稿しています