見出し画像

男が生理痛改善のための食事について、専門用語をバリバリ使って話してみた。

こんにちは、ショウです。僕のnoteを読みに来て頂いてありがとうございます。

今回は「生理痛改善(食事編)」についてアップしていきます。この投稿は同じく僕が書いたこちらと合わせて読んで頂けると幸いです。

上の投稿は、難しい解説は後回しにして、シンプルにやめた方がいい食事とお勧めの食事を専門用語を全く使わずに伝えさせて頂きました。今回は専門用語ゴリゴリにやたら難しく解説もしていきます。

stand.fmでも配信していますのでこちらもご視聴ください。

○そもそも生理とはなんなのか?

女性の身体は、毎月妊娠に備えて「準備」をしています。準備を整えて妊娠を待ち、妊娠がなかったらそれまでの妊娠準備の環境を一旦リセットして、また準備にかかります。

生理とは、妊娠に備えて成熟した「子宮内膜」と呼ばれる子宮の内側の膜がはがれて体外へ排出されることをいいます。生理は、脳と卵巣から分泌されるホルモンによってコントロールされています。

あ、そうそう。子宮については先に画像を載せておきます。

画像1

このホルモンは「女性ホルモン」と一般的には呼ばれていて
・卵胞ホルモン(エストロゲン)
・黄体ホルモン(プロゲステロン)
という2種類があります。これらは卵巣が分泌していますが指令を出しているのは脳です。(流れは下図の通り)

画像2

エストロゲンとプロゲステロンの働きや効果・効能に関しては、また別の機会に詳しくまとめさせて頂きます。

○男が生理を語ることについての批判

ここまで生理の話をしてきましたが、先にこの話をさせて頂きたいです。
僕は「男」であるが故に、この先生理が来ることはありません。こういう話をすると女性から「生理を経験したことがないのに、生理の話をしてほしくないです」と言われることが多々あります。

男が女性特有の生理現象である話をすることはナンセンスなのでしょうか??

僭越ながら、僕個人の見解を伝えると「男だから生理の話をしてはいけない」という決まりはないと思っていますし、そんなことを言われる筋合いはないと思っています。

むしろ、男性も女性の生理については知る必要があるし自分には関係ないから知る必要がないというのも僕はナンセンスだと思っています。

この投稿をご覧頂くことで、女性は自分のカラダに起きる現象について再確認して頂けると幸いだし、男性は、毎月カラダでこのようなことが起きていることをちゃんと理解してほしいと思います。男は男のことだけ知っておけばいい、女性は女性特有の話を男性に知られたくない、そういうような考えはもう古いのではないでしょうか。

不快に思わせたら申し訳ありません。この話題をすると、必ず何かしらのコメントを頂戴することが多いので先に僕の見解をお伝えさせて頂きます。ご興味ある方のみこの先も読み進めて頂けると嬉しいです。

○生理痛はなぜ起こるのか?

生理について書くと、本当に膨大な量になってしまうので、今回の投稿は生理痛についてで、特に食事からの改善に絞って書かせて頂きますので、そろそろ本題に移ります。

「生理痛」というのは生理の悩みの1つになります。ストレスや不規則な生活など、ホルモンバランスがくずれると、生理痛がひどくなることもあります。生理痛を放置すると痛みを感じやすくなったり、痛みが強く長くなったりする可能性もあるので対策が必要です。

まずはなぜこのような痛みを感じるのかという理屈が分かっていないと対策も打ちようがありませんので、そこから解説していきましょう。

単刀直入に答えを申し上げると、その痛みの正体は

【プロスタグランジン(PG)】

と呼ばれる物質です。今回最も重要な用語なので是非頭に入れておいてほしいです。
生理の時には、プロスタグランジンが子宮内膜で多く作られるようになります。これが、はがれ落ちた子宮内膜(これがいわゆる「経血」)を体外に押し出すために子宮の筋肉を収縮させます。経血が子宮の外に出るときに狭い出口を通る痛みが生理痛の正体です。

まず、この知識が大前提にないと生理痛改善の話ができません。女性にこの話をすると子宮に筋肉があるんだということを知らない人もいるし、単純にストレスが原因だと言う人もいるし(これはあながち間違ってはいないが)、どうしようもないから鎮痛薬でなんとかするしかないと思っている方もいます。

もともと子宮口が狭くて、スムーズに経血が体外に排出されないという方もいるので、必ずしもストレスや食事改善でどうにかなるものではないという話なのですが、食事で改善できるケースを僕は何度も見てきたので、ここで話していきたいのです。

ちなみに、プロスタグランジンは子宮だけでなく全身のさまざまな部位の筋肉を収縮させる働きがあるため、胃や腸などの筋肉も活発に収縮してしまい、吐き気や下痢などの症状を引き起こして、生理痛となるケースもあります。

○プロスタグランジン(PG)とは?

ここでプロスタグランジンについてもう少し深堀していきましょう。
今回の投稿の肝となるところであり、1番書いていきたいところです。

この話をする大前提として「油」の話をしていきます。かなり詳しくまとめていきます。是非この2つは一読して頂きたいです。

この上の記事内でも書かせて頂いていますが、油は身体の中に入ると、「脂肪酸」になります。脂質は炭素・水素・酸素が結合した脂肪酸によって構成されています。そして、二重結合があるかどうかによって大きく「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」に分けられます。
今回は飽和脂肪酸より不飽和脂肪酸の話がメインとなります。図だけ載せておきます。

画像3

画像4

オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸どちらも細胞膜の材料となることは共通しているのですが、リノール酸は主に、アラキドン酸に転化し、細胞膜を固くして、αリノレン酸は主に EPA に転化して、細胞膜を柔らかくします。
要するに、お互いに正反対の働きをするのです。

 (細胞膜の働き)
・細胞内に酸素や栄養素を取り込む
・細胞内で発生した⽼廃物を排出する
・細胞同士の情報を伝達する
・有害物質の侵入を防止する

オメガ6系脂肪酸に偏った食事をすると、細胞は固くなり動きに柔軟性がなくなります。これにより、栄養素や⽼廃物などのやりとりがスムーズに行われにくくなります。

オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸をバランスよく摂るのが理想的なのですが、現代人のほとんどがこのバランスがよくないんです。これこそが様々な現代病を引き起こす大きな問題の1つとなっていて、現代人にアレルギーを持つ人が増えてきたのは、オメガ6系脂肪酸の摂りすぎで、炎症反応が過剰に起きるようになってきたからです。

また、オメガ6系脂肪酸のリノール酸が増えすぎてしまうと、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを⾼めると言われています。リノール酸が増えて、体内のアラキドン酸由来のエイコサノイドが増えることと関係しています。

ここで「エイコサノイド」という用語を出しましたが、これは、体内でアラキドン酸やEPAから作られる生理活性物質で、⾝体の働きを調整するものです。プロスタグランジンはエイコサノイドの1つです。

リノール酸系のエイコサノイドは多量に生産されると、⽩⾎球や⾎小板を必要以上に活性化させて、多量の活性酸素を放出することがあります。その結果、炎症やアレルギーを発生させて発がんにも繋がります。

リノール酸の過剰摂取は、細胞膜でのアラキドン酸の必要以上の増加、また、エイコサノイドの増加に繋がり、結果として各種疾患が増えていくことになります。

また、エイコサノイドは自律神経や免疫系、ホルモン系をコントロールし、
恒常性機能(ホメオスタシス)を正常に保つ働きもあります。環境適応能力、
自然治癒能力が正常に働くためには、エイコサノイドの働きが⽋かせません。

※合成経路(PG=プロスタグランジン)
・リノール酸→γリノレン酸→ジホモγリノレン酸(PG1 系列)→アラキドン酸(PG2 系列)
・αリノレン酸→EPA(PG3 系列)→DHA

この中で、PG1 と PG3 は善⽟で、炎症を抑える側、PG2 は炎症を促進して免疫機能を低下させると言われています。やはり、この観点からもリノール酸とαリノレン酸の摂取バランスが重要だと言えます。

ちなみに、これらが合成される際の合成酵素が共通なので、お互いに競合関係にあります。多すぎる系列の油を控えないと、不足する系列の必要なエイコサノイドは作られにくくなるという特徴があります。

リノール酸を摂りすぎてしまうと、せっかくのαリノレン酸をとっても意味がなくなってしまいます。要は、酵素の取り合いをしている状態なのです。

・オメガ6系のエイコサノイド(PG2)
炎症性、⾎管収縮、⾎小板凝集促進、免疫力低下、アレルギー症状増幅

・オメガ3系のエイコサノイド(PG3)
抗炎症性、⾎管拡張、⾎小板凝縮抑制、免疫増強、がん抑制、
アレルギー症状減退


というわけで、ここまで難しい話を色々とやってきましたが、要するに生理痛の原因はプロスタグランジンで、その中でもオメガ6系脂肪酸(リノール酸系)のプロスタグランジンが問題なんだという話です。

オメガ3系脂肪酸は、αリノレン酸EPADHAで、多く含まれているのは魚類、貝類、くるみやナッツ、そして荏胡麻油や亜麻仁油などですが、これらを摂ればOKというわけではないんです。上にも書いた通り、競合関係にあるのでオメガ6系脂肪酸を多く含んでいる食品を控えることが特に大事なのです。

そこでやっとこの記事に話が戻るわけです。

コンビニ食や揚げ物はまさにオメガ6系脂肪酸が多く含まれている食べ物です。またお菓子やインスタント食品、ファーストフードなどもトランス脂肪酸が多く使われているので控えましょう。上の記事では今回書いた内容を全部すっ飛ばして結論しか書いていないのですが、こういうことだったのです。

お勧めの食べ物の大豆製品はホルモンバランスを整えるために大事なもの。そして魚類はオメガ3系脂肪酸が多く含まれているというもの。野菜に荏胡麻油や亜麻仁油を少しかけて一緒に食べるというのもいいです。

豆やくるみ入りの海藻サラダに上に挙げた油をドレッシングがわりに使って食べたら最高です。すぐに変わるとまでは言い切れませんが、身体の調子は確実に変わっていきます。

薬で何とかするというのは対症療法なので、積極的にお勧めしたくはありません。その場しのぎではなく、なぜ生理痛が起きるのかその仕組みを理解し、それを改善するためには何をしたら良いのかを学び実行していくべきでしょう。

この食事改善は気がつかないうちにダイエットにも繋がっていくはずなので一石二鳥。不調になる人は、なるべくしてなっているわけです。

というわけで今回の話はここまで。
最後まで読んで頂きありがとうございました!

<stand.fm>
https://stand.fm/channels/5f523fd46a9e5b17f7280815

Instagramもやっていますので、こちらも是非フォローしてください^^
https://www.instagram.com/mental_fasting_diet/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?