2023/5/15週|マーケティングの組織づくりの方針について:考え、実践していること
最近、「複雑なシステムにおいてベストプラクティスは役に立たない」という主旨の記事を読みました。(Best Practices are Useless in Complex Systems)
これは自分自身の振る舞いも含めてなのですが、思考のとっかかりとして、あるいは同質化の意思を含んだものとして、過去の事例やそこを多少抽象化したベストプラクティスを求めるきらいは、仕事をする中でよくあることと思います。
上記の記事はこうしたベストプラクティスを求める危険性について指摘をしています。(前提として複雑な状況におかれていることがあります。)
今日はこの記事の理解をした上で、タイミーのマーケティング組織の構築方針について考えて実践していることを少し解説してみようと思います。
ここ数年、私たちが学んだことは、変革とは一瞬の混乱ではなく、持続的な進化のプロセスであるということです。
記事より一部引用させてもらいます。
より効果的な戦略とは?
タイミーのマーケティング組織づくりの方針
仕事をしている中で作る "モデル" (ここでの「課題と対策」という形をとる場合もあれば、システム構造を図示したもの、回帰分析など、いろいろなものを含んだ意味として用いています)と呼べるものは、複雑な世界をシンプルに切り取ったものと認識しています。それにより一部にはスポットライトが当たっていますが、当然捨象されている部分があるものです。
ベストプラクティスは「過去に良い結果をもたらしたモデル」と言い換えられます。
状況の変化が激しい、すなわち相対的に複雑な状況にあるスタートアップにおいてはベストプラクティスのはまりが必ずしも良くないケースがあると感じています。
となると、ベストプラクティスにガチガチに縛られるよりは、「柔軟性を是」としておき、ベストプラクティスと呼ばれるものを採用したり捨てられる状態にしておくことが重要なのではないかと、実際の仕事をする中で考えるようになりました。
組織づくりにおいてこうした考えを今年の2月に言語化し、社内で共有しているものが下記になります。(偶然かもしれませんが上記の4つの戦略の要素とほぼ一致していると感じます。)
詳細は抜いて、大枠の方針だけ抜粋して記載します。
ここから ===============
組織づくりのコンセプト:”ギルド的な組織”
ギルド組織とは「中世より近世にかけて西欧諸都市において商工業者の間で結成された各種の職業別組合」であり、意訳すると「得意(専門性)を持った人たちが集まり、一人ひとりの裁量を尊重しながらも、チームとして仕事を創る集団の総称」。
具体的には下記のような大方針を設けています。
🎩アップグレードし続ける個々人の力を活かして事業成長をドライブする
🎩柔軟性を是とし、業務内容が過度に固定化するような組織化は行わない
🎩無闇な階層は設けない
🎩異能を集める
ここで言う “異能” というのは専門性(スキル)以外の7つのスキルもそうですし、そもそも持っている性格等も含みます。 すでにjoinいただいている皆さんはそれぞれの異能を活かしながらご活躍いただくことや相互にインプットをするなどを役割期待のベースに込めています。
=============== ここまで
①多様な視点|②実験|③学習ループ④仲介者の排除(ディスインターメディエーション)|
と、
異能|固定化するような組織化は行わない|アップグレードし続ける個々人|無闇な階層は設けない|
あたりに個人的には共通項を感じます。
もちろんこれが正解というわけではなく、これ自体も柔軟性を保ちながら見直していく可能性が高いです。あくまで現時点と捉えていただければ。
ちなみに、マーケティングのプロフェッショナル職に求める7つのスキルに関しては下記で公開していますのでご興味あればご覧ください。
今週はこの辺りで…お読みいただきありがとうございました🙇♂️
📓この記事について
株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
タイミーは、すぐに働けてすぐにお金がもらえるスキマバイトアプリです。
お読みいただきありがとうございます。お役に立つ部分がもしありましたらXでシェアいただけますと幸いです!!