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2024/5/27週|顧客理解を効果的に高めるために必要なスキルセットとは

MarkeZineのBrazeさん(カスタマーエンゲージメントプラットフォーム)のPR記事上でタイミーのマーケティングの考え方についても少し触れさせていただきました。

どんな価値を提供できているのかを直接知る大切さと、それを支える "質問する力" 

上記記事の中で「顧客理解」について少し話させてもらっています、ここでは少しだけその部分を補足しておきたいと思います。

マーケティングの仕事は性質上、どちらかというと「1対多」でする仕事が多いと思います。(広告出稿とかはその最たる例ですし、アプリ内コミュニケーションも1to1もありますが、多くの方にまとめてお伝えすることの方が多いでしょう。)

となると、放っておくとサービスを提供しているお客様の顔や声を見聞きせずに、定量的な数値データだけをもとに意思決定をし、仕事を進められてしまう側面があると思います。(タイミーの場合のお客様とは、主に募集を出してくれる事業者の皆さんと、応募してくれる働き手の皆さん)

サービスを提供しているお客様の解像度をなぜ高めていくべきなのでしょうか?
いくつかの理由があると考えます。

理由①:理解を深めることで施策の精度を上げられるから
上記の記事の中でも言及している部分ですが、背景からサービスを利用する動機、使い方などを細かくお伺いしていくことを何十人と重ねると、お客様に提供している価値や利用動向による分類ができます。その分類されたものを見ながら、何を伝えていくとまだお客様になっていない人にとって魅力的なのかや、施策(どこでどう言うか)を考えていくことができるため、三振する率が下がっていくと考えます。

この辺りは、個人的には、ゼロから考えるより、"見つける" という感覚が強い領域です。

また共通語・共通理解が組織内に醸成されることも非常に重要で、それらを土台にして社内の議論が進むようになるため、マーケティング組織全体の貢献度合いも増していくはずです。

理由②:ものごとは常に動的であるから
一回顧客理解を深めておけばその後はもうやらなくても大丈夫、というのはあまりないケースかなと考えています。と言うのは、例えば顧客層そのものが変化していくこと(利用層の広がりや、利用客自体の加齢・ライフステージの変化など)、利用を続けることで利用者の学習が進むことによって感じることが変わること、プロダクトの機能が進化すること、新商品が出ること、などお客様を取り巻く状況は実は絶えず変化しています。そのため定期的に顧客解像度を高める動きをしておくことが重要ではないかと思います。

理由③:お客様の喜怒哀楽に触れることがモチベーションになる
実際にご利用いただいているお客様にどんな価値を提供できているのか、それによってどんなよかったことがあったのか?(あるいはまだまだ至らない点)を知ることはシンプルに日々の仕事が報われた感覚と共に、さらに頑張っていくためのモチベーションになります。この辺りをしっかりと押さえておくことは中の人である我々が働く意味に近いところでもあり、非常に重要です。

タイミーの場合は2つのプレイヤー(事業所・働き手)が存在しているプラットフォームですが、普段の仕事で事業所さんに近いところにいる組織(セールス組織など)も、働き手のことや提供している価値を知ることが非常に重要なのではないかとそんな気づきを最近得ました。

以上が自分が考える顧客理解を高めておくかの重要性についてでした。

では、顧客理解を効果的に高めるために必要なスキルセットは何でしょうか?

自分は「質問する力」なのではないかと思います。

まず、お客様の発話された内容を理解することが重要ですが、多くの方は普段インタビューをされ慣れている方ではないので、その場で即興的に実際に感じていることを正しく言葉に仕切れているかでいうと、完璧ではないケースはよくあると感じます。(自分も事前に考えておかないと自分が感じていることをすぐに言葉にするのはあまり得意な方ではない自覚があります)

そうした状況下であるため、例えば下記のようなことができると、インタビューで得られることの質がグッと上がります。
・表現したいことと一致しているのかの確認の質問
・もう少し深いところにある心情を引き出すための質問

セールス職の方などは仕事で上記のようなスキルを身につけられていくケースも多いですが、マーケティング職においても同様に重要なスキルと考えます。

最後に、質問する力を高めるために普段からできることについて記載して本記事を終えたいと思います。

📗読書
- 大学のゼミで輪読をするときに求められていたのですが、後になると非常に効果的なトレーニングだったと思います。
- ビジネス関連の本を読むときに、読みながら著者に質問をする訓練をしておくとセルフでトレーニングができます。

🎤実践
- 普段の会議で、商談で、質問できる機会は山ほどあります。不思議なもので質問をたくさんする人としない人ははっきり分かれる傾向にあるなと思いますが、前者の方が機会を活かせているなと感じます。
- 細かいところなどで遠慮する気持ちもあるのではと推察しますが、まずは実践あるのみではと思いますし、もっと言うと後で質問の質について質問した人に聞いてみるとよりフィードバックサイクルが回っていくでしょう。

📝事前に質問リストをつくる
- インタビューをするときなどは質問のリストを作っておくとガイドラインになりますし、リスト作りが良い質問とは?を考えるきっかけになります。

以上です。

以下は以前書いたスキルセットに関する記事です(質問力を明示的に入れるべきではと迷い中。。)


お読みいただきありがとうございました🙇

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
タイミーは、すぐに働けてすぐにお金がもらえるスキマバイトアプリです

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