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2022/7/11週|notionを活用した情報蓄積・可視化の仕組み(マネージャー向け)

いわゆる大企業から入社(予定)の方とオンボーディング関連で話していて、「情報の蓄積がしっかりしていますね、情報量も多いのでキャッチアップしやすい」的なことを言っていただける機会がありました。

数ヶ月前まで各案件の管理やそこに紐づく議事録に関連する情報蓄積・可視化の方法に課題を感じて見直していたため、より良くなっていて嬉しくなったので今日はそのアプローチについて書いてみます。

*notionを活用していることをある程度前提としてしまうので、notionに馴染みがないとよくわからん、となるかもしれずご容赦ください。。

誰向けか

部やチーム、あるいは社内の情報をどう蓄積し可視化しようか考えているマネジメント層の方、見直したい方向けです。特に部やチームの人数が増えるに伴いこのあたりの仕組みをつくらないと、と思っている方向けかなと。

前提の状況と当時の課題について

自分たちの場合、マーケティング部ということもあり、特徴として、

  • 各個人で担当領域が分かれている( = 異なる仕事をしている人の集まり

という点がありました。したがって、担当領域が異なる各担当者からすると、自分が理解しておけば良いのでそのための情報の蓄積はするのですが、共有するインセンティブが弱くなる構造です。(少なくともマネージャーとだけsyncしておけば十分)

人数が少ない状態であれば、マネージャーがそれぞれ探索して確認すればまだ回ると思うのですが体感で5-6人以上になってくると、マネージャーは情報を探しにいく時間や手間でだいぶつらくなってきます。

具体的な課題は下記のようなものでしょうか。

  • 一覧性がなく、情報を探すのが大変。今のステータスが把握しづらいので都度同期的に聞いていく必要がある(マネージャーなど、みる人)

  • とは言え報告するためだけに情報を再編集したり、ドキュメンテーションをするのは時間がもったいない(各案件・領域の担当者)

    • 機動性をもって方針を変えたり実行にスピードを求めるのでこの辺りのコストは可能な限り減らしたい

目指す状態

上記を解決するために、下記のような状態を満たすことが求められていると考えました。

  • つくる人(各案件の担当者)

    • シンプルで迷わないかつめんどうではない状態

      • 例えば、

        • 運用に迷わないように、つくる場所が一箇所である

        • 極論共有する気がなくても共有されやすい仕組みである

        • 入力の手間が極力ない

        • 入力量が多くない

  • みる人(マネージャー)

    • 見にいく場所が一つである

    • notionの話:なるべく浅い階層で発見できる構造

      • 特に議事録などは案件に紐づいて階層的に深いところに置かれがちだが、見にいく側としては一つ一つドリルダウンして見にいくのは結構手間

どうつくるか

ここからは上記のような課題を解決するための仕組みを、notion上でどう設計・実現しているかについて少し解説します。

今回、DB(データベース)を2つ作りました。
❶任務DB(案件のこと ex. デジタル広告)
❷議事録DB

❶の任務というのはそれぞれの担当領域・期限があるプロジェクトなど、概念的に少し幅のあるもので、「取り組んでいる案件」と言い換えられます。
定常的にずっと置いてあるものや立ち上がったり消えたりするものがあります。

❷の議事録は、その名の通りで内部や外部とのMTG等で決まったことやネクストアクションなどを記載したものです。

❶も❷も入力の手間を削減するために下記のようにテンプレ化されています。

任務DBに設置されているテンプレ
議事録DBに設置されているテンプレ

これら2つのDBをマーケティング部のnotionページの第1階層(トップ)に置いておきます
こうすることでつくる人・みる人の全員がこのトップにアクセスして作業を開始すればよくなります
新しい任務が生じたときにはまず任務を立てておきMTGがあれば議事録DBの「NEW」を押して議事録をつくり、任務を紐づけておけば(ここをリレーションという機能で実現しています:後述)、自動的に任務側にも議事録が溜まっていきます。

入口がいつも一つ、というのは効率化の一丁目一番地です。


参考までに、ほとんどお見せできるところがないのですが汗、マーケティング部のnotionトップは下記のようになっています。

任務一覧のDBが置いてあって、
その下に議事録のDBが置いてあります


ちなみに、以前はどうなっていたかというと、❶の任務DBのようなものはあり、各任務の中に議事録が格納されていくような構造でした。

それを今回は❶任務と❷議事録のDBを独立させて、リレーションと呼ばれる機能で接続するようにしました。
図にすると下記のような前後比較になります。

変更前と変更後

図で見てもらえるとわかると思うのですが、マネージャー(みる人)としては上で言及したような

特に議事録などは案件に紐づいて階層的に深いところに置かれがちだが、見にいく側としては一つ一つドリルダウンして見にいくのは結構手間

が階層が浅くなったことで見に行きやすくなりました。一つの議事録DBにすべての議事録が集まっているからです。

また、つくる人としてもやること自体は大きく変わっていないままです。
ちなみに上図では細かくは書いていませんが、各任務の中にも自動的に議事録が溜まっていきますので変更前のような状態も引き続き実現されています。

リレーション機能についてはこちらを参考にされてください。

補足1:運用

基本的には任務と、更新されていく議事録で今のステータスは可視化されています。定例会議でもこの任務DBを見ていくことで同期的な確認をしていきます。具体的にはプロパティを追加して「一言コメント」を設けてアップデートのサマリを記載してもらっています。

補足2:キャッチアップ

このやり方の副次的な効果は、特に議事録DBに直近開催された議事録が溜まっていくので、中途入社の方のキャッチアップがしやすいのかなと思います。
直近動いている任務の議事録を見る -> 任務を理解する or 前の議事録を辿っていく、のように。

以上です。
このやり方がベストなのかはわからないですが、以前よりは情報を探索しやすくなったのを感じています。プロダクト開発などではもっと洗練された方法があるのかもなと感じているので引き続きブラッシュアップを検討していきたいと思います。

それでは、今週はこの辺りで。

この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。

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