石田 將/フィジカルコーチ

理学療法士/鎮西学院サッカー部フィジカルコーチ/サッカー選手サポート/1992.長崎/…

石田 將/フィジカルコーチ

理学療法士/鎮西学院サッカー部フィジカルコーチ/サッカー選手サポート/1992.長崎/ Twitter:https://mobile.twitter.com/ishidasho1226

最近の記事

コーディネーション能力とスポーツスキルとの関係〜コツとカン〜

今回は子供の運動発達・スポーツ界で注目されているコーディネーション能力についてです。一般的に検索すると方法論が多く出てきますが、今回は競技スキルトレーニングとコーディネーショントレーニングの目的の違いと、そのコーディネーショントレーニングの中で方法ではなく、それよりも重要な感覚的な部分をまとめてみました。 はじめに お子様の動きのヒントになれればと思い書き進めました。 今回のnoteで、コーディネーショントレーニングがどのように子供たちの運動の為発達とスポーツに影響を与

    • 成長期に起こりやすい『動きのぎこちなさ』=『思春期不器用』の捉え方と解決策

      BODYschoolの石田です。 今回は成長期に子供たちが陥る可能性のあるかもしれない、動きの問題についての内容になります。最近ご相談の多い、成長期特有の悩みの解決になればと思いまとめてみました。 今回の記事でわかること お子さんを見ていて、「低学年の頃は動きが俊敏だったのに、最近なぜか動きがぎこちない」「動きにキレがない」「技術が落ちた?」などといったことを、スポーツをしている高学年のお子様を持つ保護者の方の中には感じたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

      • 立ち幅跳びと運動能力・生活行動との関係

        11月は立ち幅跳びの測定を行い、子供達の動作チェックを行っています。 いろんな飛び方をする子がいてこちらも新たな気づきを得ることができ、1回約1時間のスクールで得たものを子供達に還元していけるよう時間を共にしています。 なぜ立ち幅跳びを確認したのか 今回は、 測定から見えたものと これまでの高校チームのフィジカルトレーニングの経験、スクール指導と文献の情報を元に ①立ち幅跳びと運動能力の関係 ②幼児年代の立ち幅跳び能力と生活行動の関係性  をまとめてみましたので、参考にさ

        • 柔軟性獲得に必要な要素を見つける2つのチェック

          BODY schoolで子供からシニアの方まで様々なカテゴリーの方を対象に、トレーニング指導をしている理学療法士・フィジカルコーチの石田です。 今回初めてBODY schoolの取り組みをこのnoteに書き記しています。 今回は10月にBODY schoolで取り組んでいることのご紹介です。 BODYschoolでは初回に小学高学年の子達はオリジナルの評価を行ない身体の状態を確認し、その情報と動きを照らし合わせながらその子の特徴を捉えながら指導にあたっています。(低学年の

        コーディネーション能力とスポーツスキルとの関係〜コツとカン〜

          幼児期〜児童期に必要だと思うこと。

          年始に河合さんのジャンプの投稿を見て、以前河合さんとお話をした際のことを思い出し振り返ってみました。 上記のツイートでは、神経系・筋の機能、運動制御の発達について書かれていますが、あの話はそこに至る前の大事な話をしてくださっていたのだなと改めて思います。 振り返りながら今の頭の中を書いていきます。 『活動をしていて一番“ヒト“として、またアスリートになっていく過程で重要なポイントだと思うこと。それは『手』だと。動かすこと。触れること。身体全体もそうだけど、小さい頃にたく

          幼児期〜児童期に必要だと思うこと。

          第5中足骨疲労骨折から考える〜怪我する前に出来ることはないか〜

          今回の記事では第5中足骨疲労骨折を題材に簡単にまとめたいと思います。 今回の記事では ①第5中足骨疲労骨折とはどんなものなのか ②骨折後、機能改善(身体の働き)が求められる優先と言われる部位 ③怪我する前にやれることはないか ④股関節内旋のエクササイズ動画(3種)紹介 4点をお伝えできればと思います。 それでは 第5中足骨疲労骨折とは 第5中足骨骨幹部疲労骨折(足の甲の外側の骨の骨折)のサッカーにおける発生頻度は増加しています。 Jリーグの統計では前十字靭帯損傷

          第5中足骨疲労骨折から考える〜怪我する前に出来ることはないか〜

          足は速くなれる〜今のプレー速度が未来のプレー速度ではない〜

          先日、『試合期におけるサッカー選手のスプリント技術トレーニングがスプリント及びジャンプ能力に及ぼす影響』という文献を読んでいたところに、 Twitterでタイムリーな河合さんの投稿を目にし、自分自身の足が遅く思い悩んだ少年時代を思い出したので、久しぶりにnoteを書いてみました。 今回の記事の内容は − 18歳以上の選手・指導者向け−『試合期におけるサッカー選手のスプリント技術トレーニングがスプリント及びジャンプ能力に及ぼす影響』 − 18歳以下の育成年代選手・指導者

          足は速くなれる〜今のプレー速度が未来のプレー速度ではない〜

          "隣の芝生の青さ"は何をもたらすか

          日々をなんとなく過ごすと、目標がすり替わってしまうことが良くある。 脳がそのようにして目標をすり替えてしまうと、身体もそのように動いてしまうのだ。 高い壁より近い壁を登ろうとする。 ついつい登りやすい山を選択してしまう。 高い山を登り切った後にはきっと綺麗で広大な“芝生”が広がっているはずなのに。 上手くいかないことが立て続けに続くと、そればかりに捉われてしまうことがしばしば起こり得る。 今の問題は"タスク" 生活する中で日々のタスクを設定するのだが、なかなかのタス

          "隣の芝生の青さ"は何をもたらすか

          ブンデスリーガ再開初戦の悲劇から何を感じるか

          先日、ブンデスリーガが中断期間を経て再開したことはご存知の方も多いでしょう。 ただ、残念ながら再開されたことよりも、初戦で多くの怪我人が出たことで話題を集めている。 このような最悪の想定をしていた人がどれ程いただろう。 少なからず、フィジカル面の知識を持ったスタッフ陣は、最善の準備をしながらも、アクシデントが起こるかもしれないと頭の片隅にあったのではないだろうか。 ただ、前回投稿したイメージの話からすると、ネガティブなイメージはネガティブを引き起こすことが多いので、執拗

          ブンデスリーガ再開初戦の悲劇から何を感じるか

          育成年代のひとつの"問題"をどの角度から見るか

          『何』が『問題』なのか "望ましい状態"と"現在の状態"に差分があることが"問題"である。 "望ましい状態"が分からない限り、何が問題なのか明確にすることは出来ない。 僕が仕事とする、スポーツ現場の子供たちの身体で考えてみる。 理想の動きや柔軟性の基準を知らない限り、自分の身体が硬いのか、もしくは普通なのか、柔らか過ぎるのかを判断することすらも出来ない。 これらの無知が、自分のパフォーマンスや怪我に影響してくるということを知らない事もまた問題である。 成長期であれ

          育成年代のひとつの"問題"をどの角度から見るか

          夢を壊される前にイメージの画質を上げろ

          「イメージの画質」という謎のワードを聞いて皆さんは何を思い浮かべますか? そとそも、イメージに画質? と思った人がもしかしたらいるかもしれません。 そうですよね。僕も"ある友人に出会う"までは、イメージにおいての画質のを気にしたことはありませんでした。 そこで今回は、人が持ちうる「イメージ」とその「画質」について少し掘り下げてみたいと思います。 "イメージ"とは、 『心の中に思い浮かべる姿や情景』 『心の中に思い描くこと』 『目の前にない対象を直感的・具体的に思い描い

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          サッカーの試合中の運動強度と持久力との関係

           90分という時間の中で、 ジョギングなどの低強度運動とスプリントなどの爆発的な高強度運動が何度も繰り返されるのがサッカーというスポーツ。 近年では、様々な研究が行われており持久力とサッカーの試合中の走力との関係が示されています。  今回は何故走るのか、走るのが苦手なのに何故トレーニングは負荷をかけていくのかと、走ることへの疑問を持つ選手、また、更に高みを目指す選手や指導者の方にも読んでいただけたらと思います。 土台は有酸素能力+無酸素性能力 サッカーのパフォーマンスは

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          知って欲しいことを届けたいところへ届ける

          明けましておめでとうございます。 去年中頃の体調不良をきっかけに始めたnote。 文章が拙いながらも予想よりも目にしてくれている方がいて、ありがたく思っています。 2020年は去年よりも、サッカー選手を目指す子供、サポートする保護者、子供を導く指導者の方々に役立つ情報をメインにお届けします。 下記に、2019年の記事をレビュー順に載せています。 まだ、目を通されていない記事がありましたら、この年始のお休み期間にどうぞ。 また、長崎の中高生、その保護者さん、指導者の

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          口蓋扁桃摘出術までの理学療法士・フィジカルコーチの7ヶ月間の葛藤と、その中で見えた景色と思考

           先日noteの記事で、2019年12月20日に、両口蓋扁桃摘出術を受けたと投稿しました。今回は、慢性扁桃炎による7ヶ月間の葛藤のなかで、見えた景色と思想を振り返ります。 5月の扁桃炎から手術までの7ヶ月間の心境をまとめています。 自分の意志と反する身体 『とにかく動く』  理学療法士・フィジカルコーチ・時にサッカーをして生活をしながら、人として何ができるかと、過去の4年間よりもとにかく動くことを強く意識して、2019年をスタートしました。 また、年内の目標としては

          口蓋扁桃摘出術までの理学療法士・フィジカルコーチの7ヶ月間の葛藤と、その中で見えた景色と思考

          口蓋扁桃摘出術の医学的情報と扁桃炎発症から術後の入院生活

           先日、12月20日に扁桃摘出術を受けました。※この記事を書いたのは昨年の入院期間中 5月、8月、10月に高熱を出し、半年間のどの痛み(嚥下、開口、会話)耳の痛み、倦怠感、微熱、悪寒など複数の症状に悩まされながら7ヶ月生活をしてきました。 さすがに、生活に支障が出てきてやりたいことがやれずストレスにもなってきたので、手術をしてもらう決断を昨年10月にしました。  今回、僕の症状と経過は主治医の経験や知見の中で、非常に稀なケースだったそうです。 手術前は、理学療法士・フ

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          サッカーで走れるようになるための体内変化

          前回の記事で、  オーバーロードのトレーニングが行われることで ⑴肺容量が効果的に活用される    ⑵赤血球の数が増加     ⑶心筋が強くなる ⑷ 血管が増加・太くなる  上記のような現象が身体の中で起き、段階的に身体は同じ負荷を与えられても、ダメージを受けないように強くなっていくと述べました。  でわ、何故サッカー選手はこのように身体にダメージを与え、身体を強くしていかなければいけないのか。この部分をもう少しサッカーと結びつけながら、生理学的(身体の内部の変化)に

          サッカーで走れるようになるための体内変化