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入社3年目社員の体験談 |あるプロジェクトから学んだ、コンサルタントの役割と価値

こんにちは!2022年に新卒で入社しました、HRコンサルタント代理店チームの定松(さだまつ)です。

皆さんはコンサルタントと聞くとどんなイメージを思い浮かべますか?
「課題解決をする」「クライアントから信頼されている」……。

この記事では、ある企業でのプロジェクト経験で私が学んだHRコンサルタントの存在価値について、皆さんに共有したいと思います。

実際にどのようにして課題を解決をするのか?
顧客から信頼されるって具体的にはどういうことなのか?

など、コンサルタントの仕事を具体的にイメージする参考になれば幸いです。


このプロジェクトについて

私が1年目の冬に先輩から引き継いだ、SaaS業界の大手企業とのプロジェクトです。この企業には、当社の適性検査を長年にわたり採用選考の一部としてご利用いただいています。

引き継いだタイミングで顧客の状況を詳しくヒアリングしたところ、顧客から「自社でどのような社員が活躍しているのかを明らかにして、今後の採用活動に活かしていきたい」という要望が出されました。

そこで、蓄積された適性検査の受検データから「過去数年の採用選考でどのような特徴をもった人を評価してきたか」を明らかにすることになりました。受検データを分析し、その結果を報告して次の採用活動に活かすというプロジェクトが始まりました。

このプロジェクトをきっかけに、現在もこの企業とやり取りが続いています。顧客と長期的な繋がりを持つことになったきっかけとして、私にとって印象的なプロジェクトです。

私が感じた、HRコンサルタントの役割

このプロジェクトを通じて、HRコンサルタントが顧客にとってどういう存在価値があるのかを学びました。3つのポイントにまとめてお話しします。

①顧客のニーズを言語化する

初めて打ち合わせをした時、顧客の中には「ビジョン」「やりたいこと」がありましたが、どれも壮大なストーリーで全てを実現しようとするととてつもない時間と労力がかかるものでした。

そこで、最終的なビジョンの達成に向けたロードマップを提示しました。直近でできること、時間をかけなければできないこと、必要な情報や費用などを整理し、他社事例や社内の上司・先輩の助言を参考にしながら資料を作成しました。

Illustrations by Storyset

次のお打ち合わせで、作成したロードマップについて説明したところ、最初のステップとして設定していた今回のプロジェクトが始動しました。顧客のもつ壮大なビジョンに対して具体的な道筋を示すという形で、顧客のニーズを言語化することができた経験となりました。また、最初の段階でロードマップを提示できていたからこそ、次のプロジェクトにも繋げることができたのだと思います。

顧客の中に「やりたいこと」はある一方で、それを実現できている会社は少ないのが現実です。曖昧な要望に対して「どうやったら実現できるのか?」を言語化することは、他の顧客とやり取りする中でも意識しています。

②顧客の「やりたいこと」と「当社ができること」を結び付ける

顧客側ではすでに、営業成績などの観点から“どのような社員が今活躍しているのか“を明らかにする取り組みを実施していました。そこで、営業成績とは異なる観点として”採用時の適性検査受検データを用いる"という提案をしました。

これまでとは異なる観点を持ち出したこのプロジェクトは、顧客にとっては手間がかかるものであり、お金も当然かかります。それでも、適性検査によって個々人の特性を可視化し、「活躍する社員」に共通する要素を特定し、採用で活かしていくという当社だからこそできる取り組みに価値を見出していただき、「やってみよう」ということになりました。

顧客の「やりたいこと」と、「当社がどのように貢献できるのか」を結び付けて具体的にお伝えしたことで、顧客の中でもゴールが明確になり、プロジェクトの実施に至ったのだと思います。

Image by our-team on Freepik

③懸念点も含めた解決策を示す

このプロジェクトでは、データの分析結果を報告し、「次回以降の採用でどのような人を採用するのがよいか」を提言する必要がありました。分析結果からは、「このような人を採用するためにこのようなやり方をするとよい」と伝えること自体は可能でした。しかし、顧客企業の状況を踏まえると、本当に顧客にとってこの方法が望ましいのか、という懸念がありました。

「どのような人を採用するのがよいか」という提言は、顧客にとっても、その企業に入社する応募者にとっても大きな影響力があります。社内で話し合いを重ね、最終的には上司から助言も受け、「シンプルな報告結果にとどまらず、あえて懸念点とその打開策も一緒にお伝えする」という方針に決定しました。

結果として、この報告内容を踏まえて次のプロジェクトも実施することになりました。顧客の反応としては、「漠然と認識しつつも確証が持てていなかった課題が、この報告によって明らかになった」というものでした。

社内で考え抜いた上で、あえて懸念点を含めた指摘をすることになりましたが、むしろそれが顧客の納得感に繋がったのではないかと思います。コンサルタントとして、ひとつの結論だけをズバリ伝えるのではなく、「懸念点も含めた最適解を伝える」ことが時に大事なのだと気づきました。

まとめ~顧客のビジョンを実現する伴走者として~

このプロジェクトを通じて、私なりに「コンサルタントの存在価値」を理解できました。コンサルタントとして大きく成長できた良い経験となりました。

現在もプロジェクト自体は進行中なので、引き続き顧客の「やりたいこと」を言語化し、実現していく伴走者としてサポートを続けてまいります。
また、他の顧客に対してもこの経験を再現性を持って展開できるよう試行錯誤中です。

まだまだ上記に書いたこと以外にも学んだことはたくさんありますが、引き続き「コンサルタントの存在価値とは何か?」を模索しながら、顧客と向き合いたいと思っています。


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