静岡のものづくりの歴史は、家康公がきっかけ?!
Q. 全国3大ものづくり県はどこでしょう?
A. 愛知県、大阪府、そして静岡県です。
そう、静岡はものづくり王国。「SUZUKIやYAMAHAがあります!」と言えば、静岡に詳しくない方でもイメージできるかと思います。いずれも本社は県西部の浜松市にあります。
が、実は県内トップの製造出荷額をほこる自治体は、中部の静岡市。意外と静岡県民でも知らなったりします。え、静岡市?何をつくってるの?お茶??と思われたかもしれません。プラモデル?と思った方は、静岡通。
静岡市には雛具や千筋細工と言った伝統工芸や家具などの木工、プラモデルなどの樹脂加工、上の図には載っていませんがたくさんの金属加工や食品系など様々なものづくり企業があります。
事業所数別(下図)だと、製茶や水産加工を含む食品系が1番で、次いで金属、生活用機械・・と続きます。
静岡駅から車で10分の場所には三菱電機の大きな工場があって、そこではエアコンや冷蔵庫を作っていたり、そのはす向かいにはタミヤの本社があります。清水港のほうにはシーチキンのはごろもフーズやCiaoチュールのイナバ食品..
もっとたくさん紹介したいことがあるのですが、これ以上やるとお勉強色が強くなってしまうので一旦停止。
では、そろそろ本題へ。
Q. どうして静岡市でものづくりが盛んなの?お茶のおかげ??
お茶もたぶん関係しています。が、一番大きな存在は、我らが徳川家康公の存在です。まさに今、大河ドラマで描かれているように、家康にとって駿府(現在の静岡市街地)は、大事な拠点。成長期だった8才~19才までの12年間と、将軍の座を譲った晩年も駿府城で過ごされました。
家康が亡くなると、2代将軍・秀忠は家康の遺志にのっとり久能山東照宮を創建。この久能山東照宮には大変美しい装飾が凝らされています。(関東圏の方は「日光東照宮」を思い浮かべてください。)
この東照宮の創建や、浅間神社の修繕のために、全国からたくさんの木工職人が集められました。当時最高の建築技術、芸術が結集されたといわれます。
こうして集められた最高の職人たちは、温暖で暮らしやすく、やりがいのある仕事に恵まれて、営々と静岡に根付きました。そしてこの職人たちが、作るものを変えて静岡の伝統工芸や木工細工を生み出し、そしてプラモデルに繋がるのです。「プラモデル」が唐突に感じるかもしれませんが、もともとプラモデルメーカーは、木製模型屋なのです。
なんと久能山東照宮には、ガンダムやタミヤ、ハセガワ・・の模型が奉納されています。
プラモデルのために金型や樹脂加工の技術が発達、それがまた産業となっていきます。
そして高度成長期、国内の製造業が大きく育つとともに、東京と愛知の間に位置し、かつ清水港という素晴らしい海の玄関をもつ静岡は物流の要所として、多くの工場が集積していきました。
わたしは初めて久能山東照宮を参拝したとき、プラモデルが奉納されていることに衝撃を受け、静岡のものづくりと家康の繋がりを知りました。今回は久能山東照宮とプラモデルを軸にご紹介したのですが、ほんとはもっといろんなエピソードにあふれています。それはこれからの記事で徐々に明らかになっていくはず。静岡、すごい土地なんです。
さて、静岡のものづくりにちょっとわくわくしてきましたか??そうだったら嬉しいな。(阪口)
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今回の記事は、静岡と工場オタクの阪口せりながお送りしました!次回は、伊豆川飼料の伊豆川さん!来週の更新もお楽しみに。
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