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本の坩堝

 特別な一冊が、そうでなくなったのは、いつの日からだろう。


 とにかく本を買います。ちょっと引くくらい買ってしまいます。およそ我慢という言葉からほど遠いくらいに買います。自由奔放です。それを得るたびに通帳がマイナス桁に突入していきます。たぶんこの生き方はだめだと思います。

 私の読書についての、熱いかどうかは今一つ伝わりにくい、思いは過去のnoteで触れたとおりです。

 日付みてびっくらこ来ましたけど、長い間noteに来られてなかったなぁと、全然関係ない感想を抱きつつ進めたいと思います。文体もころころ変わりますね。

 これだけ本を買うようになったのは、たぶん社会人になってから。お金を持たせると危ないやつなんでしょうかね。自制する気がないという意味では生きるのに致命的だと思うのですが、それはさておいて。

 本屋で働いていると、毎日新しい本と出合うわけです。そうすると、興味を惹かれるものがそこかしこにころがっていて。つい自分専用の取り置き場所に置いておくのですが、これがまあ他の人と比べてやたらと多くて。 

 何が言いたいかといいますと、買う量を減らしたいわけで。だけど素敵な本たちを見てると、どうにも気になってしまう。なら、その気になってる部分をどこかへ発信して発散できないものかと思い至りました。

 ということで「本城の気になる本」コーナーです。どこにも需要がないやつですけれど、気にしないでいきたいと思います。

①基本的に買ってない本を紹介する

②どこが気になったのかぽつぽつと述べる

③すっきりするので買わない予定

④でもたぶん買う

⑤たまに既に買った本もやる

 ということで単純にこの本のここが好きっていうのをだらっと語るだけのだらっとした記事なので、文章もだいぶだらっとしています。今までと毛色が違うので、今までの文章を読まれてる方は不快かもしれません。あ、そこまで興味ないですよね思いあがりました。

 

 これで素面なんだから質が悪い。


 というわけでいきましょう。





No.1「持続可能な魂の利用」 松田青子 中央公論新社

 もうタイトルがたまらないんです。なんだよかっこよすぎじゃないかよう。仕入するときに表紙見て惚れてしまったやつです。惚れたなら買えよって感じですよね。そうすると今まで通りなのでちょっと待ってください。

 あまり考える頭がないので、正直タイトルの意味とかつかめなかったりするんですけど、この語感が、ものすごくお気に入りです。そして表紙の写真もとても好きです。ここに表紙を引用できないのが惜しまれるところですが…ぜひ検索していただきたい。

 これ、帯に『この国から「おじさん」が消える』ってあるんですよね。私あれですか、消されるやつですか。

 6/20に書いて下書き保存したんですけど、今日までのうちに買ってしまいました。なんということでしょう。


No.2「世界ことわざ比較辞典」 日本ことわざ文化学会 岩波書店

 読んで字のごとく。日本のことわざに、似たり、対になったり、反対であったりするほかの国のことわざを紹介する本です。

 ことわざってまさしく教訓であって、ある一つの行動や事柄に対して、広がりのある意味を持たせるじゃないですか。そういうところがとても好きで。例えば「能ある鷹は爪を隠す」って、できる人はここぞというときに力を発揮するという意味がありますよね。これ言葉の事象的には、鷹が爪隠してるだけなんですよ。けれど、そのことにどんな意味があるのか、そこからどう広がっていくのか、そういう解釈を読むのがとても好きで。

 日本では昔から鷹狩りが行われているようで。頭がよくて指示も聞く。当然獲物も狩る。まさしく「有能」だったのでしょう。そしてこれが、ほかの国ならばどう表現されるのか、それがとても楽しみでなりません。

 あれ、これなんだか買う感じの空気ですね。おかしいな…


No.3「サルデーニャの蜜蜂」 内田洋子 小学館

 これも買ってしまったあとなんですけど、なんかもういいですよね()

 タイトルにも何となく惹かれたのですけど、一番は表紙の写真が、抜群に素敵だったんです。かごいっぱいのレモンを抱えた手。白い服に、黄色が映えて、あまりにも美しい表紙でした。

 内田洋子さんの本は以前から気になっていたんですが、この度めでたく購入と相成りました。ただ、開くのは一体いつになることやら…。いつものことですけれど。

 ちなみに内田洋子さんはずっと日本とイタリアを行き来されているようで、そういう生活にあこがれもしますが、苦労も多いんだろうなとしり込みしてしまいます。こういうところがヘタレなんでしょうね私。ちなみにイギリスが好きです。


 No.4「和食文化とおもてなし」 玉本美砂子 幻冬舎

 結局日本文化好きなんですよね、私。

 帯に「一つひとつにさりげない心遣いがある」って書いているのですけど、まさしくその通りで。客人がいかに快適に過ごすことができるのか、それは物理的なものだけでなくて、精神面にも及ぶ、正しく心身ともに「もてなす」こと。それは非常に難しいことで、それを可能にするのは、日本人の気質でもある奥ゆかしさであったり、細やかさであったりするのではないかなと、思っています。

 その一端を、この本にから感じられればいいなと期待しております。あ、表紙はシンプルな白地に、控えめな金文字、並べられた日本文化を象徴するイラストは、よく映える赤色でとても素敵です。


No.5 「Cawaii コーデ絵日記」 team. cawaii_gram  星海社

 女性の服、特に余所行きの服ってすごく素敵だなって思うんですよね。かわいいもある、かっこいいもある、シンプルだったり重ね合わせたり、奇抜だったりおとなしめだったり。見ていてほんと飽きませんし、それを狙ってるんでしょうけど、単純な私はまさしく思うツボ。

 そんな女性のファッションをイラストで大紹介な本書。なんでいいのか、どこがいいのか、そんなところを勉強したいと思う今日この頃ですが、たぶん買っても眺めて終わりそうな気がします。イラスト自体もまたかわいいので、目の保養にはもってこいですね(

 女性の服を選んだり、あわせたり、その人に似あうものを考えたり、そういうのは結構好きな方で、買い物に付き合うのもそれほど苦ではない(疲れはしますが)のですが、センスが壊滅的なうえにあまり考えずに薦めてしまうので却下率がとても高い私。これでも読んで勉強しようかしら…。

 





 いかがでしょうか。

 スマホの写真から無作為に引っ張ってきた本ばかりなんですが、すでに買ってしまったものも交じってましたね。さっさと書けばよかったのかもしれない。でも買ったことは後悔していない。だって素敵なんだもの。

 今後も気が向いたら続けていく予定ですが、すでに買った本もガンガン紹介していくかもしれません。どちらにせよ未読の本ばかりなんですけれど。

 でも、こんな拙くてしょうもない紹介でも、気になってもらえたなら、それはとても嬉しいことで。

 POPの一つも作ればいいのかもしれませんが、冒涜的に向いていないのと、どう考えても時間がないので、ここでこうして、ゆるゆると、好きなものを書いていけたらいいなと思っています。


 次はまともに何か書ければいいな。仕事中は、書きたいことばかりだけれど、仕事が終われば、読みたいばかりなので、本当に書きたいのかもうよくわからなくなってきているけど。それでも書きたいと思うときは、あるのだから。






 文筆乱れてお目汚し。失礼致しました。

 本城 雫


いつも見ていてくださって、ありがとうございます。 役に立つようなものは何もありませんが、自分の言葉が、響いてくれたらいいなと、これからも書いていきます。 生きていけるかな。