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サファイアさん・喫茶店の宝石箱

外からは見えないものがある。
喫茶店のワクワク感。店内の四季。
ここは昭和の宝石箱・サファイアさんです。


サファイアさん

路地のなか。入りにくい雰囲気。
「サファイア」なのに真っ赤な主張が、いかにも大阪です。

サファイアさん
大阪市此花区高見2-3-26
土・日休み

最寄り駅は……
●阪神なんば線・千鳥橋駅ちどりばしえき…徒歩約8分


かつて千鳥橋駅の北側に正蓮寺川しょうれんじがわが流れていました。
現在は埋め立てられ広場・公園になっています。
川なき名前の駅名・千鳥橋。
千鳥足ではありません、念のため。

正蓮寺川公園



最新の看板

前からあった看板がリニューアル。
ロングタイム・モーニングサービス…390円。
値上がりもなんのその。本当は、じぶんだけの宝石箱にしておきたい、ちいさな喫茶店。

最近はモーニング営業だけの喫茶店も増えましたね。
サファイアさんは14:00までです。


贅沢なコーヒー時間

1970年代ぐらいの世界観。
そのころの少女マンガ誌『りぼん』の、一条ゆかり先生が描く、宝石箱のような喫茶店。じぶんの勝手な妄想です。


日本の暮らしは、ちゃぶ台からテーブルへ洋風の生活に。
革張りの優雅な椅子とシャンデリア。大きな窓にカーテン。欲をいえば暖炉。


少女の頃のあこがれから、大人になったであろう常連マダムが集う喫茶サロン、まるで有閑倶楽部です。


最近、レトロっぽく昭和の喫茶店をテーマにしているお店も多数あります。
サファイアさんは、本物。木の扉を開けてみて。


長い間の営業の賜物たまもの大切な宝石箱のようなきらめきが。

時代が変わっても、ここだけはそのまま変わらない少女の夢・いさぎよさを感じます。
贅沢なコーヒー時間をお友達と。



庭は庶民のあこがれ

昭和時代の中庭つき喫茶店。
池とタヌキさん。
ここだけ和風なのもリラックス・ポイント。


1970年~80年ごろ。当時は日曜日しか休みはなかった。
いまよりも、一週間が長く感じられたかも……
庭を見て休憩、そんな日常の束の間。嬉しいコーヒータイム。


庭は、ささやかな贅沢。
あの頃、まだガーデニングの観念はありません。
一軒家の玄関口には、二層式の洗濯機。朝から、わんわん働いてました。


竿竹さおだけと呼ばれる「物干しざお」が玄関と外を区切ります。
横一列に、ぶら下がる洗濯物。お日さまに、ひるがえるは生活感。

洗濯機が昇格して家に上がれるのは、もうすこし後の時代です。「庭がほしいなぁ」
門がついた洋風の庭付き一軒家、みんなのあこがれでした。


池の掃除

緑の庭と池をキレイに。ママさんの池の掃除中にも、お客さまが来られます。

メダカさんも待機中。網ですくって束の間のお引っ越し。
ジロジロ見てたら隠れてしまった。おどろかせてごめんなさい。

そのうちタヌキさんがお手伝いしているかも。ゴシゴシゴシ。

お庭も池もキレイになりました。
アイスコーヒーのモーニング。
きょうはバナナがついてる。
日替わりで色々つきます。それも楽しみ。

懐かしい塩・食卓塩。そうそう、コーヒー豆が乾燥剤。
昭和のライフハック。どこの喫茶店でもそうでしたね。

ママさんは、布おしぼりをクルクル巻いて温蔵庫へ。いつも、あったかい。

暑い日は、酢の物がついてきた。
またある日は、切干大根。ミニ乳酸飲料がついてたり。サラダだったり。
ママさん、ありがとうございます。


秋のカボチャ

ハロウィーンには可愛いカボチャ。このカボチャ、昭和には、ありませんでしたね。
「お腹すいタヌ」
タヌキさんの暑い視線。あらあら、お店を閉めるまでガマンしてね。

じ~っ、見てるよ


美女のポスター

モナリザより大きな額縁の女性。手に持っているのはシャワーヘッドじゃありませんよ。
固定電話の受話器です。


固定電話もあまり見なくなりましたね。
持ち手の上はレシーバーのようになっています。これを耳に当てると相手の声が聞こえます。下を口もとへ、マイクのように、相手とお話しします。


当時は、真っ黒の固定電話・一種類しかありませんでした。
こんなオシャレな受話器や電話機が欲しかった。
あこがれの金髪。外国人女性。
電話で楽しくおしゃべり、むかしもいまも。

これは何の宣伝のポスター?
何か書いてあります。

「フォンテーヌ」
鐘淵化学工業株式会社

劇団オンディーヌではありませんよ。実写の姫川愛弓さんに見えなくもないですが。


フォンテーヌとは、女性用かつらです。
鐘淵かねがふち化学工業株式会社と書いてあります。
これは、今の大手化学メーカー・カネカさんです。

【鐘淵化学工業株式会社】
・1949年…創業
・1965年…カネカロン洋かつら
 「フォンテーヌ」販売開始
・1985年…譲渡
・2004年…株式会社カネカに社名変更

株式会社カネカさん公式サイト
引用・抜粋いたしました

なので「鐘淵化学工業」と入ったこのポスターは1985年以前のものです。
とても貴重なポスターです。



わたしだけの宝石箱

ガラスの仮面、いや照明器具。
サファイアさんは、灯りも調度品も高級サロンのようです。

文章不要。何もいらないくらい輝いています。床も煉瓦色のイレギュラーなタイルです。

なぜかお皿がプラスチック。軽くて落としても割れないような配慮でしょう。

今回は最初から最後まで、すべてモーニングの画像でした。
こんな喫茶店の記事も他にはないかも……


サファイアさん、
いつまでもキラキラ輝いてほしい。


ちいさな わたしの 宝石箱。



毎週月曜日は
「コーヒー・喫茶店」の日


いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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