サファイアさん・喫茶店の宝石箱
外からは見えないものがある。
喫茶店のワクワク感。店内の四季。
ここは昭和の宝石箱・サファイアさんです。
サファイアさん
路地のなか。入りにくい雰囲気。
「サファイア」なのに真っ赤な主張が、いかにも大阪です。
最寄り駅は……
●阪神なんば線・千鳥橋駅…徒歩約8分
かつて千鳥橋駅の北側に正蓮寺川が流れていました。
現在は埋め立てられ広場・公園になっています。
川なき名前の駅名・千鳥橋。
千鳥足ではありません、念のため。
最新の看板
前からあった看板がリニューアル。
ロングタイム・モーニングサービス…390円。
値上がりもなんのその。本当は、じぶんだけの宝石箱にしておきたい、ちいさな喫茶店。
最近はモーニング営業だけの喫茶店も増えましたね。
サファイアさんは14:00までです。
贅沢なコーヒー時間
1970年代ぐらいの世界観。
そのころの少女マンガ誌『りぼん』の、一条ゆかり先生が描く、宝石箱のような喫茶店。じぶんの勝手な妄想です。
日本の暮らしは、ちゃぶ台からテーブルへ洋風の生活に。
革張りの優雅な椅子とシャンデリア。大きな窓にカーテン。欲をいえば暖炉。
少女の頃のあこがれから、大人になったであろう常連マダムが集う喫茶サロン、まるで有閑倶楽部です。
最近、レトロっぽく昭和の喫茶店をテーマにしているお店も多数あります。
サファイアさんは、本物。木の扉を開けてみて。
長い間の営業の賜物大切な宝石箱のようなきらめきが。
時代が変わっても、ここだけはそのまま変わらない少女の夢・潔さを感じます。
贅沢なコーヒー時間をお友達と。
庭は庶民のあこがれ
昭和時代の中庭つき喫茶店。
池とタヌキさん。
ここだけ和風なのもリラックス・ポイント。
1970年~80年ごろ。当時は日曜日しか休みはなかった。
いまよりも、一週間が長く感じられたかも……
庭を見て休憩、そんな日常の束の間。嬉しいコーヒータイム。
庭は、ささやかな贅沢。
あの頃、まだガーデニングの観念はありません。
一軒家の玄関口には、二層式の洗濯機。朝から、わんわん働いてました。
竿竹と呼ばれる「物干しざお」が玄関と外を区切ります。
横一列に、ぶら下がる洗濯物。お日さまに、ひるがえるは生活感。
洗濯機が昇格して家に上がれるのは、もうすこし後の時代です。「庭がほしいなぁ」
門がついた洋風の庭付き一軒家、みんなのあこがれでした。
池の掃除
緑の庭と池をキレイに。ママさんの池の掃除中にも、お客さまが来られます。
メダカさんも待機中。網ですくって束の間のお引っ越し。
ジロジロ見てたら隠れてしまった。おどろかせてごめんなさい。
そのうちタヌキさんがお手伝いしているかも。ゴシゴシゴシ。
お庭も池もキレイになりました。
アイスコーヒーのモーニング。
きょうはバナナがついてる。
日替わりで色々つきます。それも楽しみ。
懐かしい塩・食卓塩。そうそう、コーヒー豆が乾燥剤。
昭和のライフハック。どこの喫茶店でもそうでしたね。
ママさんは、布おしぼりをクルクル巻いて温蔵庫へ。いつも、あったかい。
暑い日は、酢の物がついてきた。
またある日は、切干大根。ミニ乳酸飲料がついてたり。サラダだったり。
ママさん、ありがとうございます。
秋のカボチャ
ハロウィーンには可愛いカボチャ。このカボチャ、昭和には、ありませんでしたね。
「お腹すいタヌ」
タヌキさんの暑い視線。あらあら、お店を閉めるまでガマンしてね。
美女のポスター
モナリザより大きな額縁の女性。手に持っているのはシャワーヘッドじゃありませんよ。
固定電話の受話器です。
固定電話もあまり見なくなりましたね。
持ち手の上はレシーバーのようになっています。これを耳に当てると相手の声が聞こえます。下を口もとへ、マイクのように、相手とお話しします。
当時は、真っ黒の固定電話・一種類しかありませんでした。
こんなオシャレな受話器や電話機が欲しかった。
あこがれの金髪。外国人女性。
電話で楽しくおしゃべり、むかしもいまも。
これは何の宣伝のポスター?
何か書いてあります。
劇団オンディーヌではありませんよ。実写の姫川愛弓さんに見えなくもないですが。
フォンテーヌとは、女性用かつらです。
鐘淵化学工業株式会社と書いてあります。
これは、今の大手化学メーカー・カネカさんです。
なので「鐘淵化学工業」と入ったこのポスターは1985年以前のものです。
とても貴重なポスターです。
わたしだけの宝石箱
ガラスの仮面、いや照明器具。
サファイアさんは、灯りも調度品も高級サロンのようです。
文章不要。何もいらないくらい輝いています。床も煉瓦色のイレギュラーなタイルです。
なぜかお皿がプラスチック。軽くて落としても割れないような配慮でしょう。
今回は最初から最後まで、すべてモーニングの画像でした。
こんな喫茶店の記事も他にはないかも……
サファイアさん、
いつまでもキラキラ輝いてほしい。
ちいさな わたしの 宝石箱。
いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。
最後までお読みくださり、
ありがとうございます。
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